デキサメタゾンの滑液包内注入で吃逆(しゃっくり)が誘発された症例
●病状に関連した原因
痛み
貧血
全身衰弱
腹水
肝腫大
肺塞栓
呼吸器感染症
急性の不安
●その他の原因
喘息
肺気腫
左心不全
⇒長く続く場合は、しゃっくりを抑えるためにお薬を使うこともあります。 デキサメタゾン(ステロイド)による作用
薬以外の治療法:
「適切な説明」と「不安の除去」が重要である。
呼吸困難それ自体は危険でないと患者に説明し、それによって不安を緩和する。呼吸困難は、閉じこめられているという感覚により増悪する。したがって、ベッドの周りを広くし、窓を開けたり、扇風機を使用して空気の流れをつくる。口すぼめ呼吸など簡単な呼吸理学療法を教えることでも不安は減少する。
モルヒネ
モルヒネは呼吸中枢の反応を鈍くし、呼吸数を減らす結果、呼吸困難を緩和する。塩酸モルヒネ3~5mg/回 4~6時間ごとの経口投与を開始し、呼吸困難が緩和する量へと増量調整する。増量は20~30%の割合で行う。痛みのマネジメントに用いるモルヒネ量の1/2量で効果が得られることが多い。痛みのマネジメントにモルヒネを投与中の場合は30~50%の割合で増量する。
コルチコステロイド
腫瘍による気管支の圧迫やがん性リンパ管症などの場合にコルチコステロイドが有効なことがある。デキサメタゾンまたはベタメタゾン4~8mg/日、あるいはプレドニゾロン30~60mg/日を経口投与、静脈内注射または皮下注射する。
複数種あるステロイドの中でも、副作用として「しゃっくり」の記載がある薬剤はデキサメタゾン、べ.
食道癌患者におけるFP療法中の吃逆(しゃっくり)発現に関する調査
藤田医科大学医学研究倫理審査委員会受付番号:HM18-341
抗不安薬
ベンゾジアゼピン系の薬は、呼吸困難に伴う不安を緩和する。アルプラゾラム0.4mg、エチゾラム0.5mg、ロラゼパム0.5mg、あるいはジアゼパム2~5mgの就寝前1回投与で開始する。これらに効果があると、昼間の使用も患者に歓迎される。
2)咳
■診 断
咳は気管、気管支から痰や分泌物等を排出するために強制的に起こる呼気である。
気道にある受容体が粘液、異物、乾燥、気管支収縮等の刺激によって活性化すると、咳反射が起こる。
がん患者に起こる咳の原因は、肺の腫瘍、がん性リンパ管症、脱水、呼吸器感染、乾燥、肺気腫、左心不全などである。次の3つに分けてとらえると実際的である。
痰を喀出できる患者の湿性の咳(Aと略)
痰を喀出できない患者の湿性の咳(Bと略)
乾性の咳(Cと略)
■治 療
原因の治療:
可能なら原因の治療を行う。例えば、感染に対する抗生物質、心不全に対する利尿薬。
食道癌患者におけるFP療法中の吃逆(しゃっくり)発現に関する調査藤田 ..
11). 劇症肝炎(臨床的に重症とみなされるものを含む)、胆汁うっ滞型急性肝炎、慢性肝炎<難治性>(活動型慢性肝炎<難治性>、急性再燃型慢性肝炎<難治性>、胆汁うっ滞型慢性肝炎<難治性>、但し、一般的治療に反応せず肝機能の著しい異常が持続するものに限る)、肝硬変(活動型肝硬変、難治性腹水を伴う肝硬変、胆汁うっ滞を伴う肝硬変)。
デキサメタゾンの内服の方法には様々なやり方がありますが、慶應義塾大学病院では一晩法を採用しています。一晩法では、深夜23時に低用量の場合はデカドロン®1mg(2錠)、高用量の場合は8mg(16錠)を内服していただきます。そして、翌朝の8時~9時頃に血液検査を行い、コルチゾール濃度が低下するかどうかを検査します。入院中にこの検査を行う場合は、同時に蓄尿(ちくにょう)検査(24時間に排尿した尿をすべてバッグに貯める検査)を行って、尿中のコルチゾール濃度を参考にすることもあります。
しゃっくりは副作用の可能性があり、止めた方が良いでしょう。抗生物質と消炎剤 ..
薬による治療法:
オピオイド
モルヒネとコデインは咳中枢に直接作用する。モルヒネを処方されている患者では、コデインを追加するのではなく、モルヒネを増量する。デキストロメトルファンは30~60mg/日を経口投与する →(A)(B)(C)の場合。
気管支拡張薬
サルブタモール、テオフィリン等の気管支拡張薬は咳を引き起こす刺激となる気管支収縮を緩和する →(A)(C)の場合。
3)しゃっくり(吃逆)
■診 断
しゃっくり(吃逆)は横隔膜と肋間筋のけいれんに続いて、閉鎖した声帯に抵抗する吸気が起こる現象である。終末期がん患者のしゃっくりの原因として多いのは胃の膨満である。膨満した胃が迷走神経を刺激する。次に多いのは腫瘍による横隔神経の刺激である。
■治 療
薬以外の治療法:
コップの飲む側と反対側の縁に口をつけて冷水を飲む。
綿球で軟口蓋をマッサージする。
息こらえ。
顔に紙袋をあてて呼吸する。
薬による治療法:
ジメチコン含有制酸薬、シテイ(柿蔕)、メトクロプラミドを4~8時間ごとに経口投与。
バクロフェン10mg/回、頓用または1日3回。
クロルプロマジンは上記の薬が無効なとき使用する。10~25mg/回を6時間ごとに経口投与(または筋肉内注射)。
4)死前喘鳴(デス・ラットル)
死前喘鳴(デス・ラットル)は、気道内に分泌物がたまり、その振動によって下咽頭から喉頭にかけてゼイゼイと音が出る現象である。
■診 断
死前喘鳴は、非常に衰弱し、死が切迫している患者にみられる。この時期には、喘鳴は患者にとって苦痛になっていないことが多い。しかし家族など周囲の人々にとっては苦痛となることが多い。
■治 療
治療の主目標は家族など周囲の人々に与える苦痛の除去である。
しゃっくり(吃逆:hiccup, hiccough)とは,横隔膜,肋間筋,前斜角筋などの呼吸筋の間代 ..
しゃっくりは医学用語では『吃逆(きつぎゃく)』と呼ばれ、肺の下に位置する横隔膜のけいれんによって起こります。横隔膜のけいれんに連動して声帯の筋肉が収縮し、狭くなった声帯を急激に吐く息が通るために一定間隔で「ヒック」と発音する現象が起きます。
ドニゾロン, デキサメタゾン, バルビツール酸, ジアゼパム, クロルジアゼポキ.
●重症度・緊急度の高い場合や持続性あるいは難治性吃逆の場合,原因となる疾患の鑑別が重要.
COVID-19治療中に発現した吃逆に影響を与える因子の検討
がん薬物療法を行う医療者のstate-of-the-art は,最適な治療方針のもとに適切な薬物療法を選択し,安全に,苦痛と後遺症を最小限にしながら,治療強度を維持して最大限の効果を導くことである。各がん種における治療ガイドラインが整備され,Cancer Board も充実してきたことで,適切な薬物療法の選択が容易になされるようになった。さらに各施設内では薬物療法のレジメンを登録制にして管理するようになり,電子カルテの普及による自動計算も導入され,処方に至るまでは一般化され安全性も担保されてきている。しかし,投与後の反応には個体差があり,副作用として出現する苦痛に対してはさらに個別の対応になるため,各種支持療法は熟知しておく必要がある。がん薬物療法によって発現する悪心・嘔吐(chemotherapy-induced nausea and vomiting; CINV)は,催吐の機序が解明され,そこに作用する薬剤が開発された現状においても,患者が苦痛と感じる代表的な副作用であるため,これを適切に制御することは重要な意味をもつ。わが国では,海外のガイドラインを参考に,現状に即したガイドラインを作成し,評価も行なってきた, 。の登場や新たな制吐に関するエビデンスの新出があり,これらを含めた制吐薬適正使用ガイドライン2015 年10 月(第2 版)一部改訂版(ver.2.2)の公開に至った。
「止まらない吃逆」への対応 (Cancer Board Square 4巻2号) | 医書.jp
横隔膜のけいれんは、横隔膜周辺の組織が刺激されることが原因ですが、特別な理由がなくても発症し、健康な人でも起こります。よく見られる原因として、アルコール摂取や大量喫煙・早食い・一気飲み・暴飲暴食による急激な胃拡張などが挙げられます。他にも急に大声や高い声を出したり、大笑いしたりすることも引き金になります。また、精神的ストレス、睡眠薬や抗がん剤などの強い薬の副作用などによっても起こります。
Goら1は、デキサメタゾン誘発性の吃逆(dexamethasone-induced hiccup ..
悪心は嘔吐しそうな不快感であり,延髄嘔吐中枢の求心性刺激の認識を表す。また,嘔吐は胃内容物を強制的に排出させる運動で,幽門部が閉ざされ胃底部や下部食道括約筋の弛緩と横隔膜や腹筋の収縮によって胃の内容物が排出され引き起こされる。嘔吐中枢に影響を及ぼす病態に反応して起こり,入力経路としては,大脳皮質(頭蓋内圧亢進,腫瘍,血管病変,精神・感情など),化学受容体(代謝物,ホルモン,薬物,毒素など),前庭器(姿勢,回転運動,前庭病変など),末梢(咽頭~消化管・心臓・腹部臓器などの機械受容体,消化管など化学受容体など)がある。
状がデキサメタゾン投与群に報告されている。1 例のみデキサメタゾン投与群で吐血が報告
本記事では、医師監修のもと、しゃっくりが止まらない原因と、1日何回も繰り返す、何日も続く持続性吃逆について解説しています。
Clinical course of the case 3 study
1996 などが報告されている。
Shinkaiらは、肺癌患者に対する抗悪性腫瘍薬投与に伴う悪心・嘔吐に対して、デキサメタゾンのランダム化比較試験を報告した。適格条件を、肺癌患者、前抗悪性腫瘍薬投与なし、PS0-3、除外条件を、コントロール不良の糖尿病、活動性の消化性潰瘍、精神疾患とした。全ての患者から署名でのインフォームド・コンセントが得られた。全ての患者にシスプラチン80-120mg/m2が投与された。小細胞性肺癌患者には、加えてエトポシド100mg/m2day1-3が投与され、非小細胞性肺癌患者には加えてビンデシン3mg/m2が毎週投与された。組織型(小細胞性、非小細胞性)で層別化され、ランダムに割りつけられた。シスプラチン80mg/m2の投与をされた患者はmetoclopramideまたは、デキサメタゾンに割りつけられた。シスプラチン120mg/m2の投与をされた患者は、metoclopramide+デキサメタゾンまたは、metoclopramide+プラセーボに割りつけられた。Metoclopramideは2mg/kg静注2時間毎4回投与された。デキサメタゾンは、シスプラチン投与30分前に16mg点滴静注され、その後、8mgをシスプラチン投与後1.5時間後、3.5時間後、5.5時間後に投与された。Promethazine25-50mg静注がmetoclopramideの錘体外路症状予防のため両群に投与された。その他の制吐剤はシスプラチン投与12時間前、24時間後まで投与禁止された。
Metoclopramide対デキサメタゾンの結果:1984-1985まで29例が登録された。表1に患者背景を示す。
表1
急性嘔吐完全制御率はmetoclopramideで39%、デキサメタゾンで27%であった。遅発性嘔吐完全制御率はmetoclopramideで67%、デキサメタゾンで55%であった。共に有意差は認められなかった。有害事象を表2に示す。毒性は全般的に軽微であった。Metoclopramideで眠気、下痢が多かった。
表2
Metoclopramide+プラセーボ対metoclopramide+デキサメタゾンの結果:1984-1986年まで23例が登録された。表3に患者背景を示す。
表3
最初のコースでの急性嘔吐完全制御率はmetoclopramide+プラセーボで27%、metoclopramide+デキサメタゾンで92%であった。遅発性嘔吐完全制御率はmetoclopramide+プラセーボで37%、metoclopramide+デキサメタゾンで23%であった。有害事象を表4に示す。Metoclopramideにデキサメタゾンを加えることで、特徴的な有害事象は認められなかった。
表4
SekineらはJCOG(Japan Clinical Oncology Group)の臨床試験として、肺癌患者に対する抗悪性腫瘍薬投与に伴う悪心・嘔吐に対するデキサメタゾンの臨床第二相試験の結果を報告した。適格条件を、肺癌患者、年齢15-74歳、PS0-2、前抗悪性腫瘍薬投与なし、十分な臓器機能を有する患者とし、除外条件をコントロールされない脳転移、糖尿病、心疾患、精神疾患、活動性の消化性潰瘍・感染症、B型肝炎、ステロイドに対する過敏症の既往のある患者とした。シスプラチン80mg/m2day1、ビンデシン3mg/m2day1 and 8,マイトマイシン8mg/m2day1または、シスプラチン80mg/m2day1、エトポシド100mg/m2day1-3を投与した。制吐剤として、グラニセトロン40ug/kgday1、metoclopramide10mg1日3回day2-5、デキサメタゾン32mg/m2day1-3,16mg/m2day4,8mg/m2day5に投与した。
33例が登録された。患者の背景は、21例が男性、年齢の中央値は57歳(40-74歳)、PS0が3例、1が29例、2が1例、シスプラチン/ビンデシン/マイトマイシンが29例、シスプラチン/ビンデシンが1例、シスプラチン/エトポシドが3例であった。急性嘔吐完全制御率は85%であった。遅発性嘔吐完全制御率は60%であった。有害事象は、116-160mg/dlの高血糖が42%、161-250mg/dlの高血糖が9%に見られたが、治療は有さなかった。しゃっくり61%、落ち着かないなどの症状が18%に見られ、metoclopramideを中止した。便秘73%、眠気36%、頭痛30%、めまい30%、振戦12%、下痢12%であったが、全て軽度であり、自然消失した。
6.本剤の安全性に関する評価
7.本剤の投与量の妥当性について
一部の薬ではしゃっくりを起こすことが知られています。 1 しゃっくりの病態生理と原因
どうしてしゃっくりはしゃっくりなのか
「くり抜く、えぐる」という意味の「さくる」という動詞があります。しゃっくりの際、お腹がくり抜かれるような感覚がしたことから「さくり」と呼ばれ、さくりが転じてしゃくり、しゃっくりと呼ばれるようになったようです。現代の国語辞典でも、「さくり」という単語は載っています。
吃逆(きつぎゃく)という言い方もします。吃は「どもり」、口中に息がつかえてなめらかにものが言えないことを意味する漢字です。
英語だとhiccup、あるいはhiccoughです。hicはヒックという擬声語、coughは咳漱を意味します。医学用語だとラテン語由来のsinglutusとなります。ラテン語辞典をひいたところ、singlutusには「すすり泣く」という意味もありました。日本でも「しゃくりあげる」はしゃっくりと同語源ですね。
[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液
23). *湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部湿疹あるいは肛門湿疹、耳介湿疹・皮膚炎及び外耳道湿疹・皮膚炎、鼻前庭湿疹・皮膚炎及び鼻翼周辺湿疹・皮膚炎など)(但し、重症例以外は極力投与しないこと)、*痒疹群<重症例に限る>(小児ストロフルス<重症例に限る>、蕁麻疹様苔癬<重症例に限る>、固定蕁麻疹<重症例に限る>(局注が望ましい)を含む)、蕁麻疹<慢性例を除く重症例に限る>、*乾癬及び類症[尋常性乾癬<重症例>、乾癬性関節炎、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群]、*掌蹠膿疱症<重症例に限る>、*扁平苔癬<重症例に限る>、成年性浮腫性硬化症、紅斑症(*多形滲出性紅斑<重症例に限る>、結節性紅斑)、IgA血管炎<重症例に限る>、ウェーバークリスチャン病、粘膜皮膚眼症候群[開口部びらん性外皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口内炎、フックス症候群、ベーチェット病<眼症状のない場合>、リップシュッツ急性陰門潰瘍]、レイノー病、*円形脱毛症(悪性型円形脱毛症に限る)、天疱瘡群(尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、Senear−Usher症候群、増殖性天疱瘡)、デューリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡、妊娠性疱疹を含む)、先天性表皮水疱症、帯状疱疹<重症例に限る>、*紅皮症(ヘブラ紅色粃糠疹を含む)、顔面播種状粟粒性狼瘡<重症例に限る>、アレルギー性血管炎及びその類症(急性痘瘡様苔癬状粃糠疹を含む)、潰瘍性慢性膿皮症、新生児スクレレーマ。
発熱、疲労感、ステロイド腎症、頻尿、体重増加、精子数及びその運動性の増減、しゃっくり、発声障害、咳嗽、動悸、耳鳴 ..
しゃっくりの原因が不安やストレスの場合は特に有効。症状を和らげるシンプルな呼吸法で、神経の高ぶりを抑え、心身を落ち着かせよう。