フラジール内服錠の透析患者さんへの投与について教えてください。 開く


【総 説】
透析患者に関する医療裁判事例を考える
―第59回日本透析医学会教育講演より― …719


【抗菌薬 Q&A】腎機能調整が必要な抗菌薬まとめ:肝代謝?腎代謝?

米国のメトロニダゾール錠(FLAGYL/Pfizer社)の添付文書では、メトロニダゾール注射剤※ をESRD(末期腎障害患者、CLCr=8.1±9.1mL/min)に500mg単回投与した場合、腎機能が正常な患者(CLCr=126±16mL/min)と比較し、メトロニダゾールの薬物動態に顕著な変化は認められなかったが、ヒドロキシメトロニダゾールのCmaxは2倍、メトロニダゾールアセテートのCmaxは5倍高かったと記載されており、ESRD患者においては、メトロニダゾール代謝物が蓄積する可能性があることから、副作用をモニターすることが推奨されています2)


【原 著】
◆血液透析患者におけるHelicobacter pylori感染の現況についての検討 ―感染率と除菌成功率について―
…723

[PDF] DI トピックス Ca 拮抗薬–クラリスロマイシンの相互作用と急性腎障害

米国のメトロニダゾール錠(FLAGYL/Pfizer社)の添付文書では、メトロニダゾール注射剤※ をESRD(末期腎障害患者、CLCr=8.1±9.1mL/min)に500mg単回投与した場合、腎機能が正常な患者(CLCr=126±16mL/min)と比較し、メトロニダゾールの薬物動態に顕著な変化は認められなかったが、ヒドロキシメトロニダゾールのCmaxは2倍、メトロニダゾールアセテートのCmaxは5倍高かったと記載されており、ESRD患者においては、メトロニダゾール代謝物が蓄積する可能性があることから、副作用をモニターすることが推奨されています2)

生方政光,神山貴弘,能木場宏彦,雨宮伸幸,岩谷周一,細川俊彦, 荒川 洋,朝比奈義仁,新田孝作,武井 卓

[PDF] 【4】Q&A 腎機能に応じた抗菌薬の投与量について

抗生物質の中には、肝臓での代謝を受けず未変化体のまま腎臓から排泄される薬剤が数多くあります。
腎臓の機能の低下した患者さんにとって、このような薬剤は体外へ排泄されにくく、体内の薬の血中濃度は健常人に比べて高くなります。未変化体で排泄される薬が体内に長く留まることは、効果が強く出過ぎたり、さらに副作用も強く出やすくなったりします。このことから腎臓の機能の低下した患者さんでは服用量や服用回数の調節が必要になります。
(腎臓と薬については、をご覧下さい。)

なお、同じマクロライド系抗生物質にアジスロマイシン(ジスロマック®)という薬がありますが、こちらは大部分が代謝を受けず未変化体で胆汁中に排泄されるため、上記のような免疫抑制剤との相互作用の心配はいりません。

クラリス錠 200mg クラリスロマイシン 1 日 400mg

粕本博臣,山本貴敏,櫨木 聡,金光秀史,西田賀計,織田善子,亀井裕知,宮地智弘,玉置尚康,安井智彦,下村幸平,平野奈穂子,山本泰嵩,中村明日美,成山真一,中西 健

特発性血小板減少性紫斑病の合併に対しロミプロスチムの治療効果により安全に血液透析を導入できた末期腎不全患者の1例 …743

また、米国のメトロニダゾール錠(FLAGYL/Pfizer社)の添付文書では、血液透析を実施している末期腎障害患者に対して、500mg経口または静脈内単回投与した場合、使用する透析膜の種類と透析期間に応じて、血液透析では4~8時間で投与されたメトロニダゾール用量の40%〜65%が除去され、腹膜透析では7.5時間で約10%が除去されたとの記載があります2)


腎障害がありCYP3A4阻害薬(アタザナビル、クラリスロマイシン、イン

タクロリムス(グラセプター®、プログラフ®)やシクロスポリン(ネオーラル®)は肝臓の薬物代謝酵素CYP3Aで代謝されますが、抗生物質のクラリスロマイシン(クラリス®、クラリシッド®)、エリスロマイシン(エリスロシン®)は、この代謝酵素を阻害する作用があります。そのため、タクロリムスやシクロスポリンを服用中の人がクラリスロマイシン、エリスロマイシンを服用すると、タクロリムスやシクロスポリンの血中濃度は急に高くなってしまい、免疫状態はとても不安定になります。
(肝臓の薬物代謝酵素については、をご覧下さい。)

透析患者に対する投薬ガイドライン 13th Edition ..

透析患者に対する投与について、添付文書に減量など投与量調節に関する記載はありません。

2014年2月上旬, 近医にてインフルエンザBと診断され, オセルタミビル, クラリスロマイシンの内服治療を開始した

抗生物質の中には免疫抑制剤の血中濃度に影響を与えるものがあります。
免疫抑制剤と抗生物質の相互作用で特に注意が必要な組み合わせは、
免疫抑制剤では、タクロリムス(グラセプター®、プログラフ®)、シクロスポリン(ネオーラル®)と、
抗生物質では、クラリスロマイシン(クラリス®、クラリシッド®)、エリスロマイシン(エリスロシン®)です。

上室性頻脈、心房細動の治療に頻用されている。 この薬剤の重大な副作用の一つとして低血糖があ

佐藤真彦,明円真吾,相馬文彦

オセルタミビルとクラリスロマイシンによる急性腎障害が疑われ,緊急透析を施行した1例 …755

強い又は中程度のCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、フルコナゾール等)との併用について教えてください。 (リトゴビ)

・感染症の遷延化
抗生物質はウイルスには効きません。また標的の細菌に対して効果のある抗生物質を投与しないと効き目はありません。それらに対し無配慮に服用を続けていると、薬の副作用だけを被る場合があります。以前処方された薬ののみ残しや家族や知人の薬を服用する時に起こる可能性があります。

また、ラットにアモキシシリン水和物(400mg/kg/日以上)、クラリスロマイシン(50mg/kg/日以上) ..

・腸内細菌への影響
ヒトの腸内には約3万種の腸内細菌が生息していると言われています。それらは悪玉菌、善玉菌、日和見菌に分類でき、バランスを取りながらある種の生態系を形成し、病気や老化から体を守っています。抗生物質の服用によりそのバランスがくずれたり、腸内フローラが死滅してしまったりすることで有害な作用を引き起こします。なかでも移植患者さんの場合は、長引く下痢には注意が必要です。思った以上の脱水が伴うことで、免疫抑制剤の血中濃度が不安定になったり、腎臓への負担を大きくしたりします。

透析終了直前にマキサカルシトールとして、1回2.5〜10μgを週3回、透析回路静脈側 ..

透析患者さんでは抗菌薬の減量投与が必要な場合が多いが、減量投与の必要のない薬剤はどれか。

2014年12号(47-12) Japanese (P719~P800)

なお、米国:メトロニダゾール錠(FLAGYL/Pfizer社)の添付文書には、腎機能低下があっても、メトロニダゾールの単回投与では体内動態に変化はないが、尿中でのメトロニダゾール排泄および代謝が遅い末期腎不全患者では、メトロニダゾールの蓄積が顕著にみられるため、メトロニダゾールに関連する有害事象のモニタリングが推奨される1)

長期血液透析患者の腎に発生した粘液管状紡錘細胞癌の1例 …749

クラリス(一般名:クラリスロマイシン)とはマクロライド系の抗生物質です。従来のマクロライド系抗生物質であるエリスロマイシンを改良してできたものであり、ニューマクロライドともいわれています。抗生物質の代表といえるのはβラクタム薬(ペニシリン系、セフェム系等)ですが、マクロライド系も肺炎球菌をはじめとするグラム陽性菌、インフルエンザ菌や百日咳菌など一部のグラム陰性菌、嫌気性菌、非定型菌のマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなど多くの細菌に対して効力を発揮します。いろいろな細菌に有効なので、呼吸器系の領域を中心に多くの診療科で処方されています。多くは咽頭炎・肺炎・中耳炎などに対する処方です。消化器領域ではピロリ菌の除菌薬としても数多く処方されています。皮膚科領域においては、感染を伴う、表在性/深在性皮膚感染症、リンパ管/節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍などの疾患に対して選択されることがあります。

2回目の透析後より徐々に, 尿量が改善し血液透析を2回施行し離脱した

腎機能障害患者に対する投与について、添付文書に減量など投与量調節に関する記載はありません。

クラリスロマイシンは,1991年3月に承認されたマクロライド系抗生物質である。 ..

・薬剤耐性
抗生物質を服用し体内で薬剤の暴露を受けた細菌が生き残った場合、その細菌は薬剤耐性を獲得します(耐性菌)。適正な服用量や服用期間を守らなかった場合や同じ抗生物質を長期間服用し続けることで起こりやすいと言われています。
また、耐性菌に感染すると、抗生物質を服用しても体内では耐性菌だけが生き残り増殖します。
このように薬剤耐性がある場合、治療に難渋することになります。

腎障害があり CYP3A4 阻害薬(アタザナビル,クラリスロマイシン,インジナビル,イ ..

クラリスに最も特徴的なのは、一般的な抗生物質が効かないマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなどの非定型細菌にも有効であることです。マイコプラズマは肺炎を引き起こすことで有名ですが、皮膚に感染して皮膚に治りにくい傷を作る原因になることもあります。またクラミジアは性感染症の原因となり、外陰部に痛みや痒みを引き起こします。マイコバクテリウムは皮膚の下で膿を作り、ジクジクとした傷を引き起こす原因菌です。これらはどれも稀な病気で抗生物質が効きにくいのが特徴ですが、クラリスは比較的よく効きます。またクラリスが改良される前の薬であるエリスロマイシンには胃酸によって効力が落ちるという弱点がありましたが、クラリスは胃酸の影響をほとんど受けません。体内にしっかりと吸収されるため、1日2回の服用で十分な治療効果が得られます。その他の特徴として、クラリスはアレルギーを起こしにくいとされています。βラクタム系の抗生物質に対してアレルギーがある人でも使用可能です。ただし他の薬と相互作用を起こしやすいので、飲み合わせには注意が必要です。

透析患者への NSAIDs の坐薬、トラマール、トラムセット、弱 ..

微生物が産生し、細菌の増殖や機能を阻害する物質の総称です。ペニシリンは青カビから作られた世界で最初の抗生物質です。それに対して、人間によって化学的に合成された薬を抗菌薬と呼びます。どちらも細菌の感染を抑える点では同義語といえます。
抗生物質は、構造や特徴によってペニシリン系、セフェム系、マクロライド系、アミノグリコシド系、キノロン系などいくつかの系統に分類されます。治療の標的細菌により適切な抗生物質を選びます。

・クラリスロマイシン(CAM:クラリス)1 回 200mg を 1 日 2 回

一般的な感染症に対してはクラリスロマイシン1日400mg、非結核性抗酸菌症には1日800mg、どちらも2回に分けて経口で投与します。投与量は年齢、症状にあわせて増減します。またピロリ菌の除菌に用いる場合は他の抗生物質や胃薬と併用して処方されます。