0.064% ベタメタゾンジプロピオン酸エステル(リンデロン▲®▲-DP)


そうしたなか、国内でも長い間用いられてきた「デキサメタゾン」が、英国の試験において認証され、新型コロナウイルス感染症に対する承認済み治療薬として位置づけられたことで話題をよんでいます。


0.1% デキサメタゾンプロピオン酸エステル(メサデルム▲®▲)

COVID-19に対するステロイド療法は、2020年7月にオンライン上で公表されたRECOVERY試験の結果に基づいて推奨されているのが現状です(N Engl J Med. 2021 Feb 25;384(8):693-704.)。この試験では、デキサメサゾン6mg/dayを7-10日間投与する群と投与しない群にランダムに割り付けて28日以内の死亡を比較しています。この試験結果が発表されて以降、多くのCOVID-19に対するステロイドの効果を検証する前向き介入試験が相次いで中止になり、同年9月2日にはThe WHO Rapid Evidence Appraisal for COVID-19 Therapies (REACT) Working Groupによって、複数のランダム化比較試験(RCT)を用いたメタ・アナリシスの結果が発表され(JAMA. 2020;324(13):1330-1341.)、同時にWHOからCorticosteroids for COVID-19 Living guidanceが公開されました。その内容は、人工呼吸器使用例や酸素投与のみ使用例には、デキサメサゾン6mg/dayの7-10日間投与を推奨し、酸素投与を必要としない例には投与しないことを推奨しています。
以下、各項目に分けてお答えします。

もし、毎食後に1錠ずつで1日3錠を内服すると、プレドニゾロン換算で7.5mgを内服することになります。このプレドニゾロンで7.5mgというのは、要注意な数字です。というのも、長期にわたるステロイドの投与は、と密接に関係しており、骨量の減少はステロイド薬内服量に依存し、プレドニゾロン換算 7.5mgで内服している時には脊椎骨折相対危険度が5倍になると報告されているからです。また、骨量の減少は、ステロイド内服後3 ~ 6カ月以内に急激に進行します。逆にいえば、期間限定での内服であれば、ステロイド性骨粗鬆症のリスクに関しては、そこまで気にすることはないともいえます。勿論、ステロイドのリスクは、骨粗鬆症だけではなく、長期でなくても出てくる副作用はあるので、処方する側としては、患者さんの基礎疾患も踏まえつつ、適切な用量を心がけます。

0.12% デキサメタゾン吉草酸エステル(ボアラ▲®▲,ザルックス▲®▲)

ステロイド薬は、副腎皮質で産生される糖質コルチコイドを合成したもので、炎症やアレルギーを抑える効果があり、膠原病、気管支喘息、肺炎、腎臓病、皮膚病、アレルギー疾患など多くの疾患・病態の治療に用いられています。

厚生労働省は2020年7月17日付けで、(※)を改訂し、デキサメタゾンを新型コロナウイルス感染症に対する治療薬として記載しました。手引きでは、英国の非盲検ランダム化比較試験「RECOVERY」の結果で、デキサメタゾンが重症例の死亡を減少させたという結果が紹介されています。

0.12% ベタメタゾン吉草酸エステル(ベトネベート▲®▲,リンデロン▲®▲-V)

RECOVERY試験以外に大規模なランダム化比較試験結果が示されていない現状では、デキサメサゾンがエビデンスレベルとしては高いことになります。ステロイドの種類を比較したRCTの報告は限られています。35名のデキサメサゾン8mg/dayと65名のメチルプレドニゾロン1mg/kg/dayの5日間投与を比較した試験がありますが、投与後の酸素化や炎症反応の改善に有意差がなかったことを報告しています(Ann Med Surg. 2020;60:413-416.)。

やはり、多くの患者さんが気にされるのは副作用ですね。
ステロイドの副作用は、服用量や服用期間によって異なります。
前項で臨床効果が期待されるのは糖質コルチコイド作用で、副作用が問題になるのは鉱質コルチコイド作用であるとお話ししました。
しかし、一方で糖質コルチコイド作用も高用量長期使用の際には糖、蛋白、脂質代謝への作用が副作用として現れる事があります。
次に、起こり得る副作用とその対策を紹介します。
一般的に言われている副作用発現時期をそれぞれ[]で記します。

表1 ステロイド力価/作用時間 (こちらでは割愛しています)

デキサメタゾンとして6mgを1日1回、10日間にわたり服用します。体重40kg未満の患者さまでは0.15mg/kg/日へ減量を考慮し、肥満・過体重例では用量につき個別に検討することが推奨されています。また、患者さまの状態によっては経口・経管以外に、静注が選択される場合もあります。

この糖質コルチコイドは多様な生理作用を有しており、血糖や血中コレステロール・中性脂肪の上昇を引き起こす作用や、骨塩量の減少、筋肉からのアミノ酸産生の増加などが挙げられます。


力 価:配合直後のデキサメタゾンリン酸エステルナトリウムの力価を 100 とし、その相対百分

具体的な投与方法について[表3]に示す.なお,敗血症性ショックではステロイド内服歴の有無に関われず,ステロイド補充が必要になるケースもある.また,筆者は全身状態が良好な市中肺炎の症例には,ステロイドカバーは行わず,通常投与量で経過をみていることが多い.

デキサメタゾンの立体異性体としてベタメタゾンがある。両者の化学 ..

この理由としては,少量のステロイド薬(7.5mg/日以下)であってもPCPを発症した症例を経験していること,高齢者ではステロイドの影響に加えて,他の免疫抑制剤の使用,悪性疾患の合併,HTLV-1キャリアなど複数のリスクを抱えていることが少なくないことなどが挙げられる.
PCP予防の推奨薬はST合剤(スルファメトキサゾール, トリメトプリム) 1錠/日(もしくは2錠×3回/週)である[10]. ST合剤の副作用として, 皮膚障害, 低ナトリウム血症,低カリウム血症, 腎障害, 血球減少, 肝障害, 発熱など多彩である.
また代替薬としては,ダプソン 100mg/日,ペンタミジン吸入 300mg 1〜2回/月、アトバコン 1500mg/日が使用可能である.

デキサメタゾンの立体異性体としてベタメタゾンがある。両者の化学構造は ..

非HIV-PCPに関するPCP予防については,プレドニゾロン換算20mgのステロイドを1ヶ月以上内服する場合は,PCP予防を考慮すべきであるとの先行研究がある.[9]
しかしながら,筆者の考えでは,呼吸器疾患に対するステロイド投与においては,長期間(1ヶ月以上)ステロイド薬を投与する全ての患者において,PCP予防を考慮してよいと考える.

メチルプレドニゾロンとトリアムシノロンが5倍、デキサメタゾンが25倍、ベタメタゾンが25~.

2020, .)。ただ現在、腎移植患者におけるPHD阻害薬の有効性・安全性は明らかになっていない。【目的】当院における腎移植後貧血にたいするPHD阻害薬の有効性・安全性を検討する。【方法】2022年3月31日の時点で腎移植後1年が経過している症例198名を対象とした。その内、腎移植貧血治療としてESA群57名、PHD阻害薬群16名を比較検討した。【結果】Hb値は中央値でESA群11.7(9.0-14.0)、PHD阻害薬群12.2(8.4-13.7)、TIBCはESA群265(165-429), PHD阻害薬群283(186-354), LDL-CholはESA群104(38-174), PHD阻害薬群81(50-171)であった。PHD阻害薬群はESA群と比較し遜色なくHb値の改善に寄与した。またPHD阻害薬群ではESA群と比較し鉄利用の亢進、コレステロールの低下を認めた。PHD阻害薬群の副作用として発癌や癌増殖は認めなかったが、移植腎血栓1例、網膜動脈塞栓症1例を認めた。【結語】PHD阻害薬はESA製剤と同様に移植後貧血に対する有効性が示唆され、PHD阻害薬の特徴として鉄利用の亢進を認めた。PHD阻害薬の副作用として血栓形成には十分に注意が必要と考えられた。本ワークショップではPHD阻害薬の基礎・臨床両面の特徴をふまえ、当院での使用経験を報告する。

食品安全委員会 動物用医薬品評価書 デキサメタゾン 2017 年

ステロイド薬投与に伴う骨密度の低下は,経口プレドニゾロン5mg/日以上を3ヶ月以上継続する全ての患者に生じる[6]. 骨密度はステロイド投与開始後,比較的早期に生じるため[文献].可能であればステロイド投与開始前に骨密度測定(Bone density measurement:BMD)を行い,FRAX骨折リスク評価ツールを使用して骨折の危険度を評価する.FRAXの計算ツールのホームページを下記に掲載する.

同効薬:デキサメタゾン、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム、フルオロメトロ.

ステロイドの副作用が多岐にわたることは周知の事実である.副作用を予測し,適切に予防することは,治療以上に重要である.ステロイドの副作用による骨粗鬆症から骨折をきたし歩行不能となった高齢者, ニューモシスチス肺炎で死亡した患者を多数見てきた筆者の経験から言えることは, ステロイド剤を簡単に始める医師は多いが, 適切な継続,副作用管理ができている医師は残念ながらまだ多くはない.

デキサメタゾンプロピオン酸エステルは毛細血管透過性亢進(ラット)を抑制し、カ

転移性脳腫瘍では,腫瘍周辺の高度な浮腫のために神経症状を呈することがある.脳浮腫に対しては,鉱質コルチコイド作用の少ないデキサメタゾン,ベタメタゾンが一般的に使用される. デキサメタゾンの投与量について明確なコンセンサスはないが,一般的には4~8 mg/日で開始されることが多い.頭蓋内圧亢進や意識障害を呈する場合には16 mg/日あるいはそれ以上の投与量も考慮する[15].

メタゾン、デキサメタゾン、プレドニゾロンは眼圧上昇作用が強いとされ

ベタメタゾン2~4mg朝1回で開始し,有効なら効果を維持できる投与量まで減量する.無効なら4mgまで増量しそれでも無効なら中止する. ベタメタゾンの代わりにデキサメサゾン8mgを使用しても良い.ステロイド剤の効果は2〜6週間ほど持続する[14].

・フッ素付加副腎皮質ホルモン(酢酸パラメタゾン、デキサメタゾン、

また,急性および慢性の好酸球性肺炎, 薬剤性肺炎, 膠原病関連の間質性肺炎に対してもステロイド全身投与は有効な治療法となるが,治療の詳細については各論または成書に譲りたい.

胎盤通過性の違い(ベタメタゾン:30-50%、デキサメタゾン:100%)[17]が関係して

間質性肺炎ではステロイドを長期に使用する疾患があり,代表的なものがCryptogenic organizing pneumonia(COP)とNonspecificinterstitial pneumonia (NSIP(特にcellular NSIP [cNSIP])が挙げられる. COPに対するステロイドの初期投与量は,国際的にはプレドニゾロン0.5~1.0mg/kgと考えられているが[11],厳密なエビデンスはない.慣習的には,初期投与量を数週ごとに漸減し,3〜6ヶ月で中止を検討する. COPは再発する例が多く,特にステロイド漸減中の再発に注意する.再発率はおよそ30~60%程度との報告がある[12].

アスピリン喘息が疑われる場合は、デキサメタゾンあるいはベタメタゾン4~8mgを点滴静注、または経口プレドニ ..

(scientific journal) 「慢性腎臓病における三矢の教え(three pillars of stability in life of CKD)」をテーマに開催した第52回日本臨床腎移植学会では、腎臓内科医と透析医との連携の重要性を主題とし、日本腎臓学会、日本透析医学会、そして厚生労働省健康局難病対策課移植医療対策推進室の代表から御講演いただき、この問題を参加者と議論した。そして、会長講演では、われわれが取り組んできた研究や各種活動に焦点を絞り、そのなかから将来の腎移植医療発展につながるヒントを見出すため、教室での慢性腎不全対策のこれまでの歴史を検証した。(著者抄録)

ステロイドには力価の異なる多くの製剤が存在する。以下の換算表 ..

治療期間については, 2013年に発表されたREDUCE試験では,COPD急性増悪患者に対して,プレドニゾロン40mg/日の5日間投与は14日間投与に対して非劣性であることが示唆された.[5]