HARG療法の治療はどれくらいの間隔で何回受ければ効果が出ますか?


まず初めにあげられるフィナステリドの主な副作用は、リビドー(性欲)の減退や勃起機能不全、射精障害や精子量の減少といった男性機能の低下です。これに関してはプロペシアの国内販売元であるMSD株式会社による調査結果があります。


A. ROSSIらによる、フィナステリド内服10年経過を論文を紹介します。

フィナステリドの服用により食欲不振や吐き気、倦怠感、むくみなどの肝機能障害が発生することがあります。MSD株式会社の使用成績調査の結果によると、全943例の内2例(0.2%)に肝機能障害が見られたとのことです。なお、肝機能障害は重大な副作用ではありますが、それがプロペシアによるものなのかどうかは不明であり、発症頻度も不明とされています。

プロペシア錠5年間服用後、90%の患者で抜け毛の進行を抑える効果、あるいは改善効果が認められています。一方、プラセボ5年間服用では25%でした。

プロペシアに含まれる有効成分フィナステリドは、が期待できます。

なお、初期脱毛が始まった際に、焦って服用を中止してしまうケースが見られます。その場合、思った効果は得られず、逆戻りという状態になってしまうため注意が必要です。

前立腺肥大症患者を対象にした臨床試験(フィナステリド5mg)では、高齢者と非高齢者において副作用の発現割合に明らかな差は認められていない。しかし、一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意すること(高齢者における有効性は確立していない)。

効果が実感されるようになるまでの期間は 最低でも 半年は必要です。

前立腺肥大症患者を対象にした臨床試験(フィナステリド5mg)では、高齢者と非高齢者において副作用の発現割合に明らかな差は認められていない。しかし、一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意すること(高齢者における有効性は確立していない)。

そもそもフィナステリドとは、米国FDA(医薬品局)から認可を受けているAGA治療薬プロペシアの成分の1つです。薄毛の進行を防ぐ効果とヘアサイクルを正常に戻す効果があります。
主な作用として、男性型脱毛症の原因の1つである「5α-リダクターゼ」と呼ばれる還元酵素の働きを阻害する効果があります。

ミノキシジル(外用薬)の使用を始めてどのくらいで効果が現れますか?

そのため、Ⅰ・Ⅱ型双方を抑制するデュタステリドでは フィナステリドで効果が不十分/無かった方でも 効果が見られる可能性がある事や

約1.6倍の効果が得られたとの報告があるなど、 今まで以上の効果が期待できます。


この問題を解決するために添付文書の改訂は役に立つと思われます。

国内で実施した24歳から50歳の男性型脱毛症患者において、血清前立腺特異抗原(PSA)の濃度が約40%低下した。海外臨床試験において、高年齢層の前立腺肥大症患者へのフィナステリド投与により血清PSA濃度が約50%低下した。したがって、本剤投与中の男性型脱毛症患者に対し前立腺癌診断の目的で血清PSA濃度を測定する場合は、2倍した値を目安として評価すること。

フィナステリドが効くまでの時間には個人差がありますがが現れます。

5α-リダクターゼは男性ホルモンであるテストステロンがより強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)へと変化する際、触媒としての働きをします。このジヒドロテストステロンが増えるとヘアサイクルが乱れ、抜け毛の量が増えてしまい男性型脱毛症が進行するのです。5α-リダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類がありますが、フィナステリドは主にⅡ型の5α-リダクターゼの働きを阻害する効果があります。Ⅱ型の5α-リダクターゼは主に頭頂部や前頭部の毛包部に多く分布しています。

【フィナステリド錠1mg「トーワ」】(プロペシアジェネリック)容器・錠剤

不妊症ではない若年の健康な方では、フィナステリド5mg(プロペシア®)やデュタステリド0.5mg(ザガーロ®)の投与によって精子の数や精子の運動性に影響はなさそうです。

【フィナステリド錠1mg「FCI」】(プロペシアジェネリック)錠剤シート・錠剤

不妊症ではない若年の健康な方では、フィナステリド1mg(プロペシア®)の投与によって精子の数や精子の運動性に影響なさそうです。

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そのためフィナステリドによってⅡ型の5α-リダクターゼの働きを阻害することができれば、頭頂部や前頭部に見られる、いわゆる「O字ハゲ」や「M字ハゲ」の予防効果が期待できるのです。

[PDF] 5α-還元酵素Ⅱ型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠

"男性型脱毛症(AGA)治療薬であるフィナステリド(プロペシア®)やデュタステリド(ザガーロ®)を飲むと不妊症になるのでしょうか?"という話題についての論文を紹介し、3回にわたってお伝えいたします。
男性型脱毛症(AGA)治療薬であるフィナステリドは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発されました。さらに、AGA治療薬としても適応となり利用されています。また、前立腺癌の予防効果も証明されています。日本では、0.2mgと1mgの使用が認可されていますが、保険収載はされていないため、自費診療での使用となっています。フィナステリドは、主要な男性ホルモンであるテストステロンをジヒドロテストステロンに変換する5α-還元酵素の作用を抑制することにより治療効果を発揮します。この結果、体内のジヒドロテストステロンの濃度は減少し、テストステロン濃度は上昇します。ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンとしてもっとも強い作用を有するため、この薬剤により男性ホルモンの作用がある程度抑えられることになります。この薬剤は5α-還元酵素II型を抑制します。精子形成には男性ホルモンが必要なために、当初から精子形成に影響を及ぼすことが懸念されていました。海外では前立腺肥大症に対してフィナステリド1日5mgが投与されており、この量では精液量が25%減少すること、そのほか前立腺体積が20%縮小すること、前立腺癌の腫瘍マーカーである前立腺特異抗原(PSA)の50%減少効果があることが既に報告されていました。
論文の要旨:
この論文は、フィナステリド1日1mgを内服することの影響を検討したものです。精子形成や、精液量、前立腺体積、PSA値がどのように変化するかについて、多施設の二重盲検無作為化比較試験にて解析しています。
解析対象となったのは、19歳から41歳の健常者181名です。これらが無作為にフィナステリド1日1mgを内服する群および偽薬(プラセボ、有効成分の入っていないもの)を内服する群に振り分けられました。フィナステリドおよび偽薬は、48週間内服し、60週間休薬しました。
結果:
フィナステリド1日1mg内服により、精子濃度、総精子数、精子運動率、精子正常形態率に有意な変化はありませんでした。精液量はフィナステリド内服群で0.3mL(11%)の減少、偽薬内服群で0.2mL(8%)の減少で、両者の差の中央値は0.03mLで有意なものではありませんでした。一方、フィナステリド内服群で前立腺体積は2.6%の減少、PSA値は0.2ng/mLの減少でいずれも有意な変化でした。この変化はフィナステリド中止によりもとにもどりました。
結論:
若年健常者において、1日1mgのフィナステリド内服48週間では、精子形成や精液量に影響はないということになります。また、前立腺肥大がない若い方でもフィナステリド内服により前立腺体積は減少しましたが、中止により回復しました。

フィナステリド | 病気から選ぶ | 実績多数の【はなふさ皮膚科へ】

論文の要旨:
この研究の目的は、デュタステリドまたはフィナステリド内服により、血中テストステロン値、血中ジヒドロテストステロン値、精子形成がどのように影響を受けるかを検証することです。
研究の方法は、多施設共同で行われた無作為化二重盲検の比較試験で、平均35歳の健常者99名を対象としたものです。これらの方は無作為に、デュタステリド1日0.5mg内服群(33名)、フィナステリド1日5mg内服群(34名)、偽薬(プラセボ、有効成分の入っていないもの)内服群(32名)に割り付けられました。一年間薬剤を内服し、内服開始26週目と52週目および治療終了後24週目に、血中テストステロン値およびジヒドロテストステロン値の測定し、精液検査を実施しました。
結果は、次のようになりました。デュタステリド内服群、フィナステリド内服群では偽薬内服群と比較して、血中のジヒドロテストロン濃度が有意に低下していました。デュタステリドでは94%、フィナステリドでは73%低下していました。また、血中のテストステロン濃度は一時的に上昇していました。精液所見の変化についてですが、デュタステリドおよびフィナステリド内服群では、26週目では有意に総精子数が低下していました(それぞれ、-28.6%および -34.3%)。しかしながら、52週目では、投与前と比較して有意な差がなくなっていました(それぞれ、-24.9%および-16.2%でしたが有意差なしです)。また、投与終了後24週目でも総精子数の変化は投与前と比較して有意な差はありませんでした(それぞれ-23.3%および-6.2%)。内服52週目では、精液量はデュタステリド群では有意に減少していました(それぞれ-29.7%および-14.5%)。精子濃度は減少傾向にあるものの有意な変化はありませんでした(それぞれ-13.2%および-7.4%)。また、デュタステリドおよびフィナステリド投与群では、研究期間を通じて精子運動率が有意に低下しており、6%から12%の低下を認めていました。精子の形態については有意な変化を認めませんでした。
結論として、5α-還元酵素阻害薬であるデュタステリドとフィナステリド内服により血中のジヒドロテストステロンは低下する一方で、精液所見の悪化は一時的であり、薬剤中止後に改善する、としています。

還元酵素II型阻害薬 フィナステリド(プロペシア 錠0.2 mg

男性のAGA治療薬として知られる「フィナステリド」は、女性の薄毛にも効果が期待できるのでしょうか?

ら,フィナステリド 0.2 mg および 1 mg はプラセボと

AGA治療薬として用いられる成分はフィナステリドだけではありません。他にも「デュタステリド」や「ミノキシジル」という治療に有効な成分があります。
それぞれの違いについては以下のとおりです。

[PDF] フィナステリド錠 0.2mg「FCI」 フィナステリド錠 1mg「FCI」

この研究では、前立腺肥大症治療で使う通常の用量のデュタステリドとフィナステリド内服により、男性ホルモンの変化と精液所見の変化をみています。この研究も健常者を対象としていますが、精子数が一時的に軽度の低下をきたしたものの、内服継続中に回復し、中止後も元の値を維持していました。一時的に低下したとしても、もとの総精子数が平均で200x106個でしたので、35%低下したとしても基準値(総精子数は39x106個以上がよい)におさまりますので問題にはなりにくいです。一方で精子運動率はどちらの薬剤でも内服中および薬剤中止後24週経過した後でも低下したままでした。治療開始前の精子運動率が平均61%から67%とこちらも良好でしたので、今回の研究で示された12%の低下が起きても基準値(精子運動率は42%以上がよい)におさまりますので、あまり問題になる変化とは言えないようです。以上から、この研究では健常者で精液所見がもともととてもよい方であれば、デュタステリドやフィナステリドを通常量内服しても精液所見が基準値を下回るような悪化は起きにくいという結論になるでしょう。
デュタステリドの添付文書でも全体として精液所見に有意な悪影響がないと記載があります。しかしながら、記載されたデュタステリド1日0.5mg投与27例中2例において、投与52週で精子数が90%低下したこと、投与中止後24週目には改善したとあります。したがって、少なくともデュタステリド(あるいはフィナステリド)内服中で精液所見に異常を認めた場合は中止を検討する必要があると考えられます。
今回ご紹介した論文では男性機能についても検討しています。勃起不全や射精障害は3から6%に発生していますが、偽薬投与群と差はありませんでした。しかしながら、5α-還元酵素阻害薬で起きた勃起不全が薬剤中止後も遷延する場合があることも報告されています(La Torre A et al., Pharmacopsychiatry 2016)。男性機能障害についてもよく理解した上での治療が必要です。
次回は、男性不妊症でフィナステリドを内服していた場合についての論文を紹介いたします。

(n=137)において、フィナステリドの有効性は認められなかっ

フィナステリドやデュタステリドといった5α-還元酵素阻害薬はAGA治療薬として広く用いられています。この研究は古いものですが、症例数はある程度あり、多施設の無作為化試験という比較的質の高いものです。この研究からわかるのは、”若年の健常者において”は、フィナステリド1mgの投与によって精子の数や精子の運動性に影響はないだろうということです。最近の後ろ向きの研究でもAGA治療としてフィナステリド1日1mgの内服により、有意に精子数の減少が起きたことが報告されました(Pallotti F et al, Endocrine. 2020)。この研究でも、フィナステリド開始時の精子数がとても多かったため、大抵の場合は減少しても問題ないレベルに収まっていました。我が国で認可されている0.2mgではさらに影響が小さいことが予想されます。他の研究では妊娠中に精液からこの薬剤が移行することの問題も検討されていますが、ごく微量なので妊娠に影響しないと結論づけられています(Laborde E and Brannigan R, J Androl 2010)。
ただし、今回ご紹介した研究には不妊症の症例や、より高齢の男性は基本的に含まれていませんので解釈には注意が必要です。
5α-還元酵素I型およびII型の両方の作用を阻害するデュタステリドについては次回ご紹介します。