性感染症による尿道炎は抗菌薬によって治療します。今のところは治療薬がありますが、耐性化が進むと有効な抗菌薬がなくなる可能性があります。
排尿時の痛みや違和感、尿の出口から透明~黄色の膿が出ることもあります。
一般的に、クラミジア性尿道炎は、感染してから症状が出るまでの期間が長く症状が軽微であり、淋菌性尿道炎は、感染してから症状が出るまでの期間が短く症状が強いと言われています。症状がない、或いは軽微な場合に治療をせずに放置されていることもありますが、パートナーに感染させたり、将来的な不妊のリスクにもなります。
菌性尿道炎(gonococcal urethritis:GU)と非淋菌
一般的に症状が軽いといわれているクラミジア性尿道炎に対し、淋菌性尿道炎は発症が急激で症状が強い点が特徴です。多くの場合、はっきりと認識できる排尿痛を伴います。また、尿道から出てくる膿も色が薄いクラミジア性尿道炎のものに対し、濃い黄白色をしています。
まれに無症状のケースもありますが、自覚がないまま感染が前立腺まで進行してしまうケースがあるため、むしろ危険といえます。前立腺が淋菌に感染すると、高熱が出る、排尿が困難になるといった問題が生じることがあります。
クラミジアや淋菌など、性行為で感染する細菌がほとんどです。
近年では、クラミジアや淋菌以外の原因菌としてマイコプラズマやウレアプラズマが増加しています。
オーラルセックスを含む性行為で、パートナーの陰部、口腔の粘膜に接触することで尿道から細菌が侵入します。
大腸菌などの常在菌が尿道に侵入して感染することもあります。
クラミジアと淋菌以外の細菌が原因の尿道炎で、非クラミジア性非淋菌性尿道炎や雑菌性尿道炎とも呼ばれます。 ..
主にクラミジアや淋菌など、性行為で感染する細菌が尿道に感染して炎症を起こす病気です。男性に多く、排尿時の痛みや違和感、尿の出口から膿が出ることもあります。
近年では、抗菌薬の効きにくいクラミジアや淋菌の増加や、クラミジアや淋菌以外の原因菌としてマイコプラズマやウレアプラズマの増加が問題となっています。
マイコプラズマやウレアプラズマの検査に関しては自由診療での対応となりますので、自由診療の検査項目をご参照ください。
尿道炎は、自然治癒することはありません。尿道炎が疑われる症状があれば、泌尿器科を受診しましょう。
性行為歴がない場合でも早めの受診が大事です。また、パートナーが性感染症と診断された場合、同時感染している可能性もあるため、一度検査が必要です。
男性の尿道炎の主な起炎菌は淋菌とクラミジアであるが, 前者は薬剤
オーラルセックスでも感染する淋菌やクラミジアがいる場所は性器だけではありません。咽頭にも菌は存在しオーラルセックスによって感染します。特に淋菌性尿道炎では、近年オーラルセックスによる感染頻度が増加しており、大きな問題となっています。
尿道炎を引き起こす性感染症と言えば、これまでは「クラミジア」や「淋菌」が主な原因でしたが、最近はによる非クラミジア性非淋菌性尿道炎が増加しています。
通常、抗菌薬を空腹時に1回のみや3日間の服薬、または1週間服用して症状の改善をはかります。 淋菌性尿道炎の場合
尿道炎の症状は原因菌によって分類されます。大まかな症状は共通していますが、発症までの潜伏期間や症状の強さはそれぞれ異なります。淋菌性尿道炎の症状は以下のようなものです。
尿道炎の治療をせずに放置していると、尿道が狭くなってしまうケースがあります。尿道が狭くなった場合、膀胱や腎臓に感染が発生するリスクが高まります。また、淋菌性尿道炎では、尿道の周囲に膿がたまって尿道の壁の一部が膨らみ、感染を起こす場合もあります。その膨らみが大きくなり、破裂して皮膚などに向けて穴が開くと、異常なルートから尿が漏れ出すケースも出てきます。
また、尿道から侵入した細菌が精巣上体にまで到達すると、精巣上体が細菌感染する精巣上体炎になるリスクもあります。女性の場合は、クラミジアや淋菌の感染は不妊や子宮外妊娠につながるリスクもあるため、尿道炎を疑う場合には、パートナーも一緒に治療をするようにしましょう。
主に淋菌性尿道炎、クラミジア性尿道炎、非クラミジア性非淋菌性尿道炎などがあり、尿道の痛み・かゆみ、おしっこすると痛いなどの症状 ..
主な淋菌性尿道炎の感染経路は、オーラルセックスを含む性行為です。淋菌自体は非常に生息能力が弱く、粘膜の外に出ると数時間で感染力を失います。そのため、粘膜が直接接触する性行為以外で感染するケースはまれです。
1回の性行為を行うと、約30%の確率で淋病に感染するといわれています。クラミジアとともに感染例が多い性感染症です。クラミジアと同時に感染するケースもあります。
淋病をはじめとする性感染症の感染を予防するためには、コンドームの着用が求められます。また、パートナーとの性交渉で感染と治癒を相互に繰り返す「ピンポン感染」の例も多く見受けられるため、淋菌性尿道炎の感染がわかった場合はパートナーも同じタイミングで治療を受けることが大切です。
淋菌性尿道炎は症状がクラミジア尿道炎と比較し非常に強いです。 淋菌性尿道炎の ..
パートナーの感染がわかったときは、たとえ無症状でも医療施設を受診し、ペアで治療することが必要です。男性は泌尿器科、女性は産婦人科を受診します。そして、治療後には、クラミジアが陰性になっていることを確認する必要があります。
また、クラミジアは特効薬で殺すことができますが、一度できた癒着を元に戻すことはできません。性行為で感染するため、性行為(オーラル含む)を行う際にはコンドームを正しく着用し、不特定多数との性行為は感染症リスクが高くなるため避けましょう。
マイコプラズマ・ウレアプラズマ (非クラミジア性非淋菌性尿道炎)
いずれか一つでも該当する項目があるなら、早急に泌尿器科を受診しましょう。性行為によって発生した尿道炎の場合、パートナーへの対応も視野に入れてください。
淋菌を適応菌種とするのは骨盤内炎症性疾患の適応症に限る。 用法・用量
尿道炎は一般的には男性を主とする疾患であり、性行為によって感染する性感染症の1つとして数えられます。尿道炎の原因細菌としては、クラミジアが最も多く、次いで淋菌が多いとされています。
[PDF] JAID/JSC 感染症治療ガイドライン2018―男性尿道炎とその関連疾患―
多くの場合、尿道炎は性行為で感染します。そのため、尿道炎の症状が見られる場合には、パートナーも感染している可能性があります。クラミジア性尿道炎や非クラミジア非淋菌性尿道炎は、人によっては症状が出ないケースがあり、男性側が治療を受けても、パートナーが感染した状態であれば再び尿道炎を発症する可能性があるのです。
尿道炎に感染した場合には、症状が見られない場合でも、パートナーも性感染症の検査を受けることが大切です。
二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、副鼻腔炎、歯周組織炎、
尿道炎診断時、PCR検査にてクラミジアと淋菌を否定されたものをいいます。よって、尿道炎治療の再診時に判明します。その原因菌として多いのがマイコプラズマ、ウレアプラズマ、アデノウイルスなどがあげられます。
性尿道炎(non-gonococcal urethritis:NGU)に分
抗生物質を服用することが必要で、医療機関に行かないと処方されません。具体的には、①ジスロマック(250mg)4錠を1回で または、② ジスロマックSR成人用ドライシロップ2gを1回で または、③クラビット(500mg)1錠を1日1回7日間で または、④クラリスまたはクラリシッド(200mg)1錠を1日2回7日間で服用します。ジスロマックは、錠剤とシロップともに1回で済むので好まれますが、下痢の副作用があります。下痢を避けたい場合には、クラビットなど他の抗生物質を服用します。妊娠している場合は、クラリスまたはクラリシッドよりも奇形のリスクが低いため、ジスロマックを服用します。
[PDF] アジスロマイシン単回投与製剤の女性性感染症治療への 臨床応用
尿道炎のほとんどは、性行為による粘膜の接触で感染します。尿道炎を予防するためには、性行為の際にコンドームを使用することが大切です。また、不特定多数との性行為も感染のリスクを高めます。
また、性行為以外にも肛門など尿道周辺が不衛生な状態であった場合も、大腸菌などによって尿道炎になる可能性があります。免疫力を高めるために、規則正しい生活をおくったうえで、入浴やシャワーによって清潔な状態を保つことも大切です。
の菌消失率は 98.1%,有効率は 97.8%であった。 一方,副作用(因果関係が否定できない有害事
検査を行い、淋菌性尿道炎が否定され、非淋菌性尿道炎と診断された場合には、テトラサイクリン系、マクロライド系、ニューキノロン系の抗菌薬による治療が始まります。非淋菌性尿道炎の原因菌として、よく知られているクラミジアに対して有効と考えられている抗菌薬は、マイコプラズマにも基本的には有効です。しかし、ニューキノロン系の抗菌薬の効力が、テトラサイクリン系やマクロライド系の抗菌薬に比べてマイコプラズマに対してやや劣るという報告もあるので、医師の判断が重要になります。今までの日本からの報告を見てみると、アジスロマイシンの1000mgを1回投与した場合のマイコプラズマの除菌率は80%台です。クラリスロマイシンにおいては、1日400mgを7日間投与したところ9例中8例においてマイコプラズマが除菌されたと報告されています。このようにいくつかの報告はあるものの、マイコプラズマに対する抗菌薬の投与量、投与期間の検討は十分とは言えず、今後多数例を対象とした臨床研究が行われることが期待されます。現時点で、日本において保険適用となっている具体的な治療方法は3つで、ドキシサイクリン1日100mgを2回 (7日間)、アジスロマイシン1000mg単回投与またはクラリスロマイシン1日200mgを2回 (7日間)となっています。マイコプラズマが治癒したかどうかの判断は、自覚症状の改善や尿中の多核白血球の消失などによって行われます。マイコプラズマによる尿道炎は、症状が長く続くことや再発しやすいことがわかっているため、治療後2-4週間経過してからの再検査が推奨されています。また、抗菌薬が効かない耐性菌が原因の場合には、症状がなかなか改善しないことがあり、治療中であっても効果を期待できる抗菌薬への変更が必要になります。マイコプラズマの治療は、自分の症状が改善したら終わりではありません。パートナーも同時に治療をしないと、再度感染してしまう可能性があります。マイコプラズマが女性に感染した場合には、子宮頚管炎から卵管炎、腹膜炎へと進行し、不妊症や子宮外妊娠の原因になる可能性もあるので注意が必要です。マイコプラズマを予防するためには、性行為の時にコンドームを正しく使うことが重要です。ただし、マイコプラズマはキスでもうつりますし、コンドームを使用するだけでは確実に予防できるわけではありません。症状に気付かない人も多いので、気になる場合には医療機関で検査を受けて確認してみてください。また、不特定多数の相手と性行為をしたり、キスをすると感染するリスクが高くなるので控えるようにした方がよいです。ただし、マイコプラズマはキスでもうつりますし、コンドームを使用するだけでは確実に予防できるわけではありません。症状に気付かない人も多いので、気になる場合には医療機関で検査を受けて確認してみてください。
尿路性器感染症 (Genitourinary tract infections)
膀胱炎は、尿道から侵入した細菌が膀胱粘膜に定着し炎症を起こす病気です。ほとんどが女性に起こる病気で、男性で膀胱炎の症状がある場合には、前立腺肥大症や神経因性膀胱など排尿の問題や前立腺炎や尿道炎など膀胱以外の炎症である可能性があります。また、膀胱炎を年に数回も発症するなど繰り返す方は尿路結石や膀胱機能の異常などが関係している場合があるため、検査をしてその原因を治療することで膀胱炎の再発は少なくなります。
成人にはアジスロマイシンとして、1000mg(力価)を1回経口投与す
多くの場合、尿道炎は性行為で感染します。そのため、尿道炎の症状が見られる場合には、パートナーも感染している可能性があります。クラミジア性尿道炎や非クラミジア非淋菌性尿道炎は、人によっては症状が出ないケースがあり、男性側が治療を受けても、パートナーが感染した状態であれば再び尿道炎を発症する可能性があるのです。
尿道炎に感染した場合には、症状が見られない場合でも、パートナーも性感染症の検査を受けることが大切です。
[PDF] アジスロマイシン製剤の使用にあたっての留意事項について
クラミジア性尿道炎の場合は、抗菌薬の内服となります。
淋菌性尿道炎の場合は抗菌薬の点滴治療となります。どちらも1日の治療で良くなることが多いですが、薬剤に耐性がある場合があります。症状が遷延する場合は、抗菌薬の変更を行ないます。しっかり治癒したことを確認するため、治療後に尿PCR検査を再検し、陰性化を確認することが大切です。
大腸菌などの常在菌感染の場合は、抗菌薬の内服を数日~1週間程度行ないます。