代謝される。また、CYP3A4の誘導作用をもつ。 10.1 併用禁忌(併用しないこと)
悪心は嘔吐しそうな不快感であり,延髄嘔吐中枢の求心性刺激の認識を表す。また,嘔吐は胃内容物を強制的に排出させる運動で,幽門部が閉ざされ胃底部や下部食道括約筋の弛緩と横隔膜や腹筋の収縮によって胃の内容物が排出され引き起こされる。嘔吐中枢に影響を及ぼす病態に反応して起こり,入力経路としては,大脳皮質(頭蓋内圧亢進,腫瘍,血管病変,精神・感情など),化学受容体(代謝物,ホルモン,薬物,毒素など),前庭器(姿勢,回転運動,前庭病変など),末梢(咽頭~消化管・心臓・腹部臓器などの機械受容体,消化管など化学受容体など)がある。
さらに、デキサメタゾンは CYP3A4 の誘導作用を有することから、デキサメタゾンがア.
CYP3A4の酵素活性には個体差があることが知られている。 をコードする遺伝子には28種以上のが同定されているが、これらは生体内 (in vivo) における個体差に反映されないことが知られている。これは、基質に接触する際にCYP3A4へと誘導されるためではないかと考えられている。
とある会議に出席したとき,薬物動態学ってどういうサイエンスなのですか?と聞かれたことがあります.生化学か,分子生物学か,物理化学か,数学か,酵素学か,膜輸送学か,分析化学か,再生医学か,コンピュータサイエンスか.本年9月に開催される日本薬物動態学会第38回年会/第23回シトクロムP450国際会議国際合同大会は,「ライフサイエンスと創薬における新たな知と技の発見~過去に学び,未来を知る~」のテーマのもと,魅力ある講演やシンポジウムが企画されています.この大会で,シン・薬物動態学の新たなサイエンスを見つけてこようと思います.(M・T)
じく CYP3A4 により代謝されるデキサメタゾンとの併用 ..
【11.1.1】誘発感染症,感染症の増悪〔B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎が発現。[8.2,8.3,9.1.1,9.1.2,9.1.9参照]〕【11.1.2】続発性副腎皮質機能不全,糖尿病〔[9.1.3参照]〕【11.1.3】消化性潰瘍,消化管穿孔,膵炎〔[9.1.1参照]〕【11.1.4】精神変調,うつ状態,痙攣〔[9.1.1参照]〕【11.1.5】骨粗鬆症,大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死,ミオパシー,脊椎圧迫骨折,長骨の病的骨折〔[9.1.4参照]〕【11.1.6】緑内障,後嚢白内障〔[8.4,9.1.1参照]〕【11.1.7】血栓塞栓症〔[9.1.1参照]〕【11.1.8】腫瘍崩壊症候群〔リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合,腫瘍崩壊症候群が発現。適切な処置(生理食塩液,高尿酸血症治療剤等の投与,透析等)を行う。[8.6参照]〕
【11.1.1】ショック,アナフィラキシー〔失神,意識喪失,呼吸困難,顔面蒼白,血圧低下等が発現〕【11.1.2】誘発感染症,感染症の増悪〔[9.1.1参照]。誘発感染症,感染症の増悪が発現。また,B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎が現れることがある。B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現が認められた場合には減量を考慮し,抗ウイルス剤を投与。[8.2,8.3,9.1.1,9.1.3,9.1.10参照]〕【11.1.3】続発性副腎皮質機能不全,糖尿病〔[9.1.4参照]〕【11.1.4】消化性潰瘍,消化管穿孔,膵炎〔[9.1.1参照]〕【11.1.5】精神変調,うつ状態,痙攣〔[9.1.1参照]〕【11.1.6】骨粗鬆症,大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死,ミオパシー,脊椎圧迫骨折,長骨の病的骨折〔[9.1.5参照]〕【11.1.7】緑内障,後嚢白内障〔[8.4,9.1.1参照]〕【11.1.8】血栓塞栓症〔[9.1.1参照]〕【11.1.9】喘息発作〔[9.1.11参照]〕【11.1.10】腫瘍崩壊症候群〔リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合,腫瘍崩壊症候群が発現。適切な処置(生理食塩液,高尿酸血症治療剤等の投与,透析等)を行う。[8.6参照]〕
[PDF] 薬物動態予測のための CYP 酵素阻害及び誘導に関する in silico 研究
高度催吐性リスクに対しては、上記に示したように投与初日には、デキサメタゾン12mg (注射薬9.9mg) にする。また、遅発期の悪心・嘔吐に対して、2~4日目にデキサメタゾン8mgを経口投与する (図3A)。
中等度催吐性リスクに対しては、アプレピタント併用例でデキサメタゾン6mg (注射薬4.95mg) を投与し、遅発期の悪心・嘔吐に対して、2~4日目にデキサメタゾン4mgを経口投与する。なお、アプレピタント非投与例では、デキサメタゾンを12mg (注射薬9.9mg) とし、2~4日目にデキサメタゾン8mgを経口投与する (図3B)。
様々なによって誘導される。それらはまず (PXR) に結合する。PXR活性錯体は (RXR) とヘテロ2量体を形成し、これはさらに遺伝子中の部位に結合する。XREMは 遺伝子の制御部分であり、ここに結合することによって遺伝子のプロモーター基部に共同的相互作用が生じ、 の転写・が増進する。
ただし、1日最大20mgまでとする; 〈全身性ALアミロイドーシス〉他の薬剤との併用において、通常、成人にはデキサメタゾン ..
株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者
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[PDF] CYP誘導性と肝毒性のin vitro評価系の構築
悪心・嘔吐には、抗癌剤や放射線治療に伴う治療関連因子以外にも、患者関連因子がある。患者関連因子としては年齢、性別、アルコール摂取量が挙げられ、女性、50歳未満に発現頻度が高く、アルコール摂取量が多いと発現頻度が低いと報告されている8-10)。また、癌患者では、下記に示す病態で悪心・嘔吐を生ずるので注意が必要である。
デカドロン錠 0.5mg は品質再評価における「デキサメタゾン錠剤 0.5mg」の標準製剤である。 ..
アプレピタントは、薬物代謝酵素であるcytochrome P450 isoenzyme 3A4 (CYP 3A4) を軽度から中等度に阻害するため、デキサメタゾンの代謝消失を阻害することが知られており、デキサメタゾンのAUC (濃度時間曲線下面積) が増加することが知られている。そのため、アプレピタントとデキサメタゾン併用時には、デキサメタゾンの減量調整が必要となる。
高度催吐性リスクに対して、従来の5-HT3受容体拮抗薬およびデキサメタゾンの2剤併用療法のおけるデキサメタゾンの推奨用量は、16~20mg (注射薬13.2~16.5mg) とされてきたが、アプレピタントとの併用例では、12mg (注射薬9.9mg) へ減量する。ただし、コルチコステロイドを抗癌剤として使用するCHOP療法などでは減量はしない。アプレピタントの投与期間は通常3日間であるが、効果不十分の場合には5日間までの追加投与が可能である。
デキサメタゾン標準品 Dexamethasone Standard
わが国では悪心・嘔吐に対して承認されていない薬剤は背景を着色している。なお,用量は制吐薬として一般的に使用される量を記載した。
*注射薬中の含量はデキサメタゾン3.3 mg/mL,リン酸デキサメタゾンナトリウム4 mg/mL である。
**効果不十分には同用量を追加投与可。
デキサメタゾン標準品 Dexamethasone Standard
こんにちは!シリーズでお届けしてきた「細胞治療薬品の研究開発における薬物動態入門」もいよいよ最終回になってしまいました.これまで分析法概要や注意すべき落とし穴,細胞動態(CK)や生体内分布(BD)の実例を紹介してきました.最終回はこれまで紹介してきました分析法で創出されたCK/BDデータを用いたmodel解析について紹介したいと思います.細胞治療製品のmodel解析の実例は,ほぼ全てがキメラ受容体発現T細胞(chimeric antigen receptor T cell, CAR-T細胞)を初めとする免疫細胞の事例のため,本編でもCAR-T細胞の例を紹介します.・・・()
デキサメタゾンは合成副腎皮質ホルモンで、天然の糖質コルチコイドと同じ機序 ..
2006年 京都薬科大学 薬学部卒。
調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。
薬局薬剤師としては、新規開業、継承に携わった経験、管理薬剤師としての経験を活かし、現在福岡県内でティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。
1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。
当面の目標は、
「息子の成長スピードに負けないこと」
座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」
代謝:CYP3A4 代謝の受けやすさ:デキサメタゾン>メチルプレドニゾロン>プレドニゾロン>ヒドロコルチゾン
がん薬物療法を行う医療者のstate-of-the-art は,最適な治療方針のもとに適切な薬物療法を選択し,安全に,苦痛と後遺症を最小限にしながら,治療強度を維持して最大限の効果を導くことである。各がん種における治療ガイドラインが整備され,Cancer Board も充実してきたことで,適切な薬物療法の選択が容易になされるようになった。さらに各施設内では薬物療法のレジメンを登録制にして管理するようになり,電子カルテの普及による自動計算も導入され,処方に至るまでは一般化され安全性も担保されてきている。しかし,投与後の反応には個体差があり,副作用として出現する苦痛に対してはさらに個別の対応になるため,各種支持療法は熟知しておく必要がある。がん薬物療法によって発現する悪心・嘔吐(chemotherapy-induced nausea and vomiting; CINV)は,催吐の機序が解明され,そこに作用する薬剤が開発された現状においても,患者が苦痛と感じる代表的な副作用であるため,これを適切に制御することは重要な意味をもつ。わが国では,海外のガイドラインを参考に,現状に即したガイドラインを作成し,評価も行なってきた, 。の登場や新たな制吐に関するエビデンスの新出があり,これらを含めた制吐薬適正使用ガイドライン2015 年10 月(第2 版)一部改訂版(ver.2.2)の公開に至った。
デキサメタゾンを含む化学療法による腎不全、 好中球減少、敗血症、 肺出血及び ..
一度、重度の嘔吐を経験してしまうと、抗癌剤レジメン治療変更後も嘔吐性事象で苦しむケースが散見されるため、嘔吐が発症する前 (抗癌剤投与前) より、しっかり制吐剤を使用していくことが重要である。
悪心に対しては、CINV (chemotherapy-induced nausea and vomiting) であるのか、消化管粘膜障害であるのかの見極めが重要になる。後者の可能性が高ければ、プロトンポンプ阻害薬、H2ブロッカー等の制酸薬の効果が、制吐剤よりも期待できることがある。
また、味覚障害、嗅覚障害が食欲不振につながるケースもみられるが、ここでは栄養士による栄養指導が効果的な場合もある。ケースに応じて様々な職種による患者サポートを行うことが非常に効果的であり、推奨される。
CYP3A4誘導作用により,これらの薬剤の代謝が促進される可能性〕
環状ペプチドは複雑な3次構造から,高いベースライン干渉とCID(衝突誘起解離)によるフラグメンテーション化が難しく高感度定量が難しい化合物となります.本テクニカルノートでは,ラット血漿中の環状ペプチドEptifibatideの高感度定量ワークフローについて,ZenoTOF7600システムのZeno SIM, Zeno CID, Zeno EAD(Electron Activated Dissociation)モードによる定量を評価いたしました.・・・()
また、CYP3A4誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。 デキサメタゾン(全身投与)(単回投与を除く)
腸管の最表面に位置する腸管上皮細胞は食品成分に最も高濃度かつ高頻度に曝されることから,腸管上皮細胞の機能は食品成分によって制御・調節されることが考えられる.本総説では食品成分が腸管上皮細胞に及ぼす影響について,主として腸管上皮モデル細胞を用いた著者らの研究を紹介した.糖質過剰摂取に起因する疾患予防の観点から,腸管上皮でのグルコース・フルクトース吸収を担うトランスポーターであるSGLT1及びGLUT5の活性を阻害する食品成分をそれぞれ探索し,メトキシフラボノイドであるタンジェレチンやカテキン類の一種であるエピカテキンガレートがSGLT1及びGLUT5活性を阻害することを見出した.並行して,食品成分が解毒代謝酵素の発現に及ぼす影響について検討を進め,ある種のフィトケミカルやアミノ酸がPXRやNrf2といった転写因子を介して解毒代謝酵素の発現を制御することを示した.本内容が,食品成分が薬物動態に及ぼす影響,また将来的に疾病予防が期待される機能性食品の開発などにつながることが期待される.
hsa04080, 神経刺激性リガンドとレセプターの相互作用 ; 代謝
さて話は変わりますが,昨今「質の低下」が叫ばれています.研究の質,教員の質,学生の質,新入社員の質,はたまた現代人の筋肉の質までさまざまです.社会のデジタル化が進み,科学技術が発展する中で,これほどまでに質の低下が取りざたされているのは,なぜなのでしょうか.もしかしたら現代人が,自らがつくりあげたテクノロジーに追い抜かれる変曲点を示す現象なのかもしれません.一方で,漠然としていますが,このような急速な環境の変化は,現代人の進化の引き金ともなるでしょう.大切なものを守りつつ,変化にアンテナを張って,大好きな薬物動態学のシン化に貢献したいものです.
本剤は、主に肝代謝酵素チトクロームP450 3A4(CYP3A4)
近年,科学技術の進歩より,生体内の知識やコンピューターシミュレーション技術が大幅に躍進している.絶食時,摂食時の胃-小腸の知識が深まるとともに,これらの生体内の特徴を理解し,その特徴を取り入れた溶出試験法,つまり経口吸収を予測する溶出試験法というものが確立されつつある.こういった溶出試験結果とモデリング(PBPKやPBBM)を組み合わせることで経口吸収薬物の血中濃度曲線をヴィジュアライズすることができる.この工程は,経口製剤の開発に用いられており,これらの技術を利用し,バーチャルバイオイクイバレンス(バーチャルBE)を行われている.また,BEの範囲を認識することで血中濃度曲線から,BEを満たす経口製剤の溶出曲線の安全な範囲(セーフスペース)を見つけることができる.つまり,溶出試験でBEかNon-BEかの判断ができる.本文では,これらの事を簡単にまとめた.