れているので、投与開始に当たっては、左室駆出率の計測年月日及び左室駆出率
【従前】(編集部で一部改変)
慢性心不全
▽効能または効果において「ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る」とされているので、使用に当たっては十分留意する
▽効能または効果に関連する注意において「左室駆出率が保持された慢性心不全における本薬の有効性・安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与する」とされているので、投与開始に当たっては、左室駆出率の計測年月日および左室駆出率の値をレセプトに記載する
▽他の医療機関で左室駆出率を測定した場合には、当該測定結果・医療機関名をレセプトに記載することで差し支えない
効能又は効果に関連する注意において、「左室駆出率が保持された慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立
つまり、従前は投与が認められていなかった「左室駆出率の保たれた慢性心不全」患者にも本剤を投与することが可能になっています。
▽「臨床成績」の項において、「左室駆出率の保たれた慢性心不全患者を対象とした国際共同第III相試験(DELIVER試験)の結果」を追記する
フォシーガ錠5mg フォシーガ錠10mg, 慢性腎臓病, 効能又は効果に関連 ..
▽「効能または効果に関連する注意」の項において、慢性心不全に関する「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性・安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与する」旨の記載を削除する
しかし今般、臨床試験の結果「「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性・安全性」が確立されたことから、次のように「効能または効果に関連する注意」に見直しが行われました。
フォシーガが左室駆出率にかかわらず使用可能に/アセトアミノフェンが疾患・症状 ..
このうち「慢性心不全」の対象については、これまで「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性・安全性は確立していない」とされ、「左室駆出率の低下した慢性心不全患者」のみが投与対象となっていました。
「フォシーガ錠5mg」および「同錠10mg 」(一般名: ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)は、▼2型糖尿病▼1型糖尿病▼慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)▼慢性腎臓病(ただし、末期腎不全または透析施行中の患者を除く)—に対する効能・効果が認められています。
SGLT-2 阻害薬のフォシーガ錠が 2020 年に慢性心不全の効能が追加 ..
慢性心不全や糖尿病などの治療に用いるフォシーガ錠、「左室駆出率の保たれた慢性心不全」患者にも投与可能とする。このため、これまで「左室駆出率の数値」などのレセプト記載を求めていたが、不要とする—。
【9.4生殖能を有する者】(一部改訂)
【新様式】
妊娠する可能性のある女性:
妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている。
本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。
本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
・妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
・本剤投与中及び最終投与後1週間は避妊する必要があること及び適切な避妊法。
・妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
・妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。
【PDF】左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)患者において ..
水分制限されている心不全においても、SGLT2阻害剤が追加された場合は、
メーカーとしては、水分摂取を行った方が良いとのこと。ただし医師の判断もあるので
必ず疑義照会して水分摂取をどうするか決めておくと服薬指導しやすいのではないだろうか。
※ちなみに、フォシーガ5mgで80mg/日、フォシーガ10mgで130mg/日の尿糖が出る。
1日500mlくらいの水分は多めにとるのが目安である。
フォシーガ錠5mg 及び同錠 10mg の保険適用に係る留意事項の一部改正 ..
これからもっと詳しく分かってくるとは思うが、
まずは3つの作用を整理すると良い。
・「腎臓を介した作用」→うっ血症状の改善
・「血行力学的作用」→心室への負荷を改善
・「心臓への作用」→心線維化を抑制
【腎臓を介した作用】
浸透圧利尿作用が関係している。
近位尿細管に存在するSGLT2に結合
↓
グルコースとナトリウムの吸収を抑制
↓
尿細管内のグルコースとナトリウムが増加
↓
浸透圧↑
↓
水の再吸収を抑制
↓
尿量増加
↓
血管内用量をほとんど変えずに間質用量を減らす特徴がある
※心不全では、間質性浮腫が認められる
↓
慢性心不全におけるうっ血を改善
【血行力学的作用】
尿細管ナトリウム濃度を上昇
↓
尿細管フィードバック機構を是正
↓
糸球体輸入細動脈を収縮
↓
糸球体高血圧を抑制(糸球体内圧低下)
↓
糸球体濾過機能を正常に維持
↓
糸球体内圧低下と(過剰な)糸球体濾過量の減少
↓
腎保護作用/心保護につながる
↓
心室の負荷状態の改善につながる
※他にも血管内皮機能の改善や動脈壁硬化の改善も分かってきている
【心臓への作用】
心筋組織の線維化は心不全に至る最終経路と言われている。
線維化は、線維芽細胞が産生する細胞外マトリックスが関わっている
心不全では、線維芽細胞が過剰に増えている状態
↓
細胞外マトリックスの過剰産生と分解抑制
↓
心筋組織に沈着
↓
心線維化の一つの原因
↓
ダパグリフロジンは、M2マクロファージを増殖させる
↓
線維芽細胞の浸潤を抑制
↓
細胞外マトリックスを減少
↓
心線維化の抑制につながる
※他にも心線維化の原因として、ナトリウム/水素交換輸送体-1(NHE-1)の過剰な活性化もある。
※NHE-1は心筋細胞に発現しており、ナトリウムの細胞内への取り込みに関わっている。
ナトリウム/水素交換輸送体-1(NHE-1)の過剰な活性化
↓
ナトリウム/カルシウム交換輸送体が働き
↓
カルシウムの過負荷状態
↓
心筋細胞の損傷・アポトーシスを誘発
↓
心線維化に関与
↓
ダパグリフロジンは、NHE-1に結合
↓
細胞内ナトリウム濃度が減少
↓
細胞内カルシウム濃度を低下
↓
心線維化を抑制
※合併症として糖尿病があるのと非糖尿病がないのとでは慢性心不全に対する作用は変わらない。(詳しいデータはインタビューフォームを参照)
※SGLT2ヘの選択性が高いため、薬物相互作用が少ない
[PDF] コメントマスター登録内容の一部変更(令和5年4月24日公表)
・1型糖尿病
・2型糖尿病
・慢性心不全
ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。
※1型糖尿病にも使えるSGLT2阻害剤は、他にイプラグリフロジン(スーグラ®)だけである。
※効能又は効果に関連する注意点
「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること」
要は左室駆出率(LVEF)が低下したHFrEF患者に用いる。
※HFrEFについては
※レセプトのコメントに医師は、「LVEFの測定値」、「測定日」を記入する必要がある。
薬局でも確認は必要だと思われる。処方せんや患者から直接情報が得られない場合は、数値等を疑義照会すべきである。
糖尿病に対しての処方なのか・・・
慢性心不全に対しての処方なのか・・・
分からないと服薬指導出来ないので重要である。
【保険給付上の注意点】
インタビューフォームに記載があるので確認しておくと良い
「医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について(令和2年11月27日 保医発1127 第3号)抜粋
効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
本製剤を「慢性心不全」に用いる場合は、効能又は効果において、「ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。また、効能又は効果に関連する注意において、「左室駆出率が保持された慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること。」とされているので、投与開始に当たっては、左室駆出率の計測年月日及び左室駆出率の値を診療報酬明細書に記載すること。なお、他の医療機関で左室駆出率を測定した場合には、当該測定結果及び医療機関名を記載することで差し支えない」
※専門医に測定をお願いした場合は、「測定結果」と「医療機関名」の記載でよいとのこと
[PDF] 1 追補(令和5年4月) 新明細書の記載要領(医科・歯科・調剤
フォシーガと心不全 についてまとめる。一般名はダパグリフロジンである。
2020 年 11 月に「慢性心不全 ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。」の効能又は効果が追加承認された。
実は、SGLT2阻害剤が日本で発売されて早い段階で・・・
学会等で心臓にもいいのでは?という話が出ていたので
遂に追加承認されたのかという感じだ。
来年には、CKDに対する効能が追加されるのだろうか・・・
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【HFpEF:heart failure with preserved ejection fraction】
・読み方:ヘフペフ
・LVEFの保たれた心不全である(LVEF50%以上)
・拡張不全がメイン
・高齢の女性に多い。高齢者の多くの心不全がこれだとも言われている。
・原因疾患として最も多いのは、「高血圧性心疾患」である。
・有効な治療が十分に確立されていない
※うっ血症状に対して利尿薬を使う
※糖尿病、高血圧、心房細動、慢性腎臓病、肥満、COPDなどの併存症への治療が中心
・予後は駆出率の低下したHFrEFと同様に不良である。
【HFmrEF:heart failure with mid‒range ejection fraction 】
・読み方不明:へフエムレフ?誰か教えてください!
・LVEFが軽度低下した心不全である(LVEF40%以上50%未満)
・境界型(ミッドレンジ)にある心不全
・まだしっかり検証されていないため、上の2つの分類をまずは理解する。