ここで、フェキソフェナジンの効果をさらに高める裏技をご紹介します。 ..
医療機関受診者における花粉症治療に対する評価
満足34.5%
不満足65.5%
(日本エル・シー・エー;患者の受診行動に関する調査データより)
不満足な理由
効果が不十分60.8%
通院が面倒38.8%
副作用がある28.6%
自分の意見が言えない14.8%
(同;n=1074、複数回答)
経口処方薬に期待すること
症状を早くとる47%
効き目が長く続く32%
眠くならない12%
効き目が強い7%
服用しやすい剤形2%
治療法の選択に当たって
過去の治療効果、薬剤感受性の把握、副作用の情報、患者のニーズの把握
治療目的の確認、速やかな症状の改善
鼻アレルギーの手術的治療
手術の適応
鼻閉が非季節性に持続する症例が主
花粉症の季節前照射、季節中の鼻閉の改善?
手術でアレルギー性鼻炎が治るわけではない
あくまでも症状を緩和させる目的で、それは薬でも同じこと
手術直後は1~2週間程度、粘膜の反応性浮腫、過剰な分泌物、痂皮形成により、一時的に鼻閉が悪化する可能性がある
粘膜だけ処置であり、永続性はない
上皮や分泌腺は再生するので、再手術や追加照射が必要になる可能性について説明を要する
将来的な後遺症は?高齢になったとき、萎縮性鼻炎や乾燥性鼻炎にならない?
診療所で日帰り手術として出来ること(主に下鼻甲介に対して)
化学焼灼術(トリクロール酢酸)
高周波電気凝固、アルゴンプラズマ凝固、ラジオ波凝固治療
レーザー治療(CO2、半導体、KTP、Nd:YAG)
超音波メス
4%キシロカインと1万倍ボスミン液による塗布麻酔か、局所浸潤麻酔が必要
現時点での費用対効果を考えると、スギ花粉症に対する手術的治療は、日帰り手術one day office surgeryとして行われている、各種hot knifeによる下鼻甲介粘膜表層の焼灼・熱凝固・蒸散術と電極を刺入して高周波やラジオ波を通電することで行われている粘膜固有層の凝固・壊死による減量手術に限られる。
レーザーによる下鼻甲介手術は1996年に保険医療の対象となっている。
入院が一般的には必要とされる手術 :術後の疼痛や出血対策として入院して管理するのが安全
下鼻甲介粘膜切除術
下鼻甲介粘膜下骨切除術
鼻中隔矯正術
後鼻神経切断術
Vidian神経切断術
効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しない ..
アレグラと違い、アレジオンは1日1回のめばOKです。
寝る前に飲めば1日効果があります。
効果はしっかり期待できます。
個人差がありますが眠気が気になる方は、ほかの薬を検討しましょう。
一般的には抗ヒスタミン作用が強い薬剤は、症状の改善効果が高いと考えられています。しかし、薬の効き方は個人差があるため、報告されている抗ヒスタミン作用の強さが効果と一致するとは限りません。いろいろ試してご自身に合った薬剤を見つけていくお手伝いをさせていただきます。
目の症状に対する効果は変わらないが、総鼻症状スコア・鼻水・鼻の ..
一般的に、市販薬は処方薬よりも効果が弱くなるように調整されています。市販薬が処方薬に比べて効かないのは、成分の量が抑えられているからです。成分量が多ければ薬としての効果は高まりますが、その分副作用も強まります。市販薬は「いろいろな症状を少しずつ抑えるための薬」ですので、重い症状で悩んでいる方にとっては効果が出にくいと感じるかもしれません。
アレルギー性鼻炎が増悪する時期には、気管が過敏になりせきが出やすくなります。
アレルギー性鼻炎のせきの特徴は、痰のからまない乾性咳嗽で、胸の奥から起こるせきです。
アレルギー性鼻炎患者さんの約2割に喘息を合併していると言われており、喘息の持病のある人はこの時期喘息が悪化することが多いので注意が必要です。鼻はのどや気管とつながっているので、鼻のムズムズした感覚がのどや気管まで伝わって、のどや気管にイガイガした感じが起こることもあります。
せきが起こりやすい時間帯は、一日で気温が最も低くなる、寝る前や朝方といった、布団に入っている時間です。 そんな時には吸入ステロイド薬が有効です。
また鼻水が多いと、鼻水がのどに流れ込んで、その鼻水が気管支を刺激する後鼻漏もせきの原因になります。この場合は抗アレルギー剤の内服やステロイドの点鼻薬を使用します。
フェキソフェナジンとも呼ばれるもので、小児用の錠剤があります。眠気が ..
アレルギー性でない鼻炎
鼻炎にはアレルギー性でないものもしばしばあります。
たとえば、刺激のある食べ物を食べたとき、冷たい空気を吸い込んだとき、鼻粘膜をするような化学物質を浴びたときなど、鼻水が止まらないことがあります。
こんな症状はアレルギーではなく、検査してもRAST値の上昇はたいていはみられません。
とも呼ばれます。
に多いようですが、妊婦、中年女性その他いろんな人に現れ、アレルギー性鼻炎と区別する必要があります。
なぜなら、このタイプに抗アレルギー剤はあまり効かないからです。
このタイプの鼻炎は、感染症やPM2.5などのきたない空気によって、が生じています。
炎症を起こしている赤い粘膜にが加わって起きています。
ということは、炎症を改善するしか、鼻炎症状はよくなりません。
このタイプの炎症は、抗ロイコトリエン剤の内服は効果が少ないようです。
ひどいときは、仕方なくステロイド点鼻剤を用いるしかないかもしれません。
トーク点鼻のような交感神経刺激剤は、血流を遮断しを一時的に鼻水を止めます。
が、下記にも述べていますように、2週間以上は連用しない方がよいということになっています。
治療薬には、内服薬、点眼薬、点鼻薬など様々な剤型のものがあります。鼻水・くしゃみ型と鼻づまり型では、効果の期待できる薬剤が異なりますので、様々な種類の薬剤を組み合わせて治療を行います。
効果と副作用が異なるので注意が必要です。抗ヒスタミン薬は、効果・眠気・内服方法 ..
薬には化学式があるのですが、化学式の似たもので分けることができます。医師は患者さんから薬の効かない、眠気など副作用がでる、と言われた場合には化学式が似たものではなく、別の化学式の構造の薬を選択して使う必要があります。
鼻炎の治療(抗アレルギー剤)
治療としては、抗アレルギー剤やステロイド剤の点鼻、の内服などですが、効きにくいことも多いようです。
抗アレルギー剤は、主に抗ヒスタミン作用のあるものが用いられます。
しかし、作用が強いと眠気の副作用も強くなります。
古い抗ヒスタミン剤にはどうしても抗コリン作用が強いために、口が渇いたり(口渇)、便秘の悪化、眼圧の上昇、前立腺肥大の悪化による尿閉などの副作用の危険性があります。
アレルギー性鼻炎・花粉症は昼間に症状があるために、普通1日2回内服する薬剤が用いられます。
が、症状が軽いとき、眠気の問題が回避できないときは、1日1回の薬剤が用いられます。
鼻炎症状がひどいとき、しばしばステロイドの内服剤(セレスタミンなど)が処方されます。
ステロイドを内服すると、その間だけ湿疹もよくなります。
ステロイドを中止すると、湿疹がさらに悪化します。
すっかりよくなっていた湿疹が、もう一度復活することもあり、一時的でもステロイド内服はできれば避けたいものです。
自身の正常免疫まで抑制されるために、鼻炎症状もステロイドの内服でないとよくならない事態も招かれます。
近年、抗アレルギー剤の中で、口の中で溶けるが販売されています。
OD錠は口の中で溶けるために、よい意味でも悪い意味でも長く口の中ら残る傾向があります。
そんな苦みが嫌で、急いで水を飲んで流し込む患者もいます。
あまり苦みのないOD錠は、むしろとどめた方がアレルギー性鼻炎・花粉症による効果があると説明しています。
なぜなら、それをすることで口腔粘膜からされ、近いところにある鼻粘膜・気道粘膜にとても有効だからです。
口腔粘膜から吸収されると、鼻粘膜・気道粘膜の薬剤濃度が上昇し、腸管から吸収された時より、効果が上がります。
(鼻づまり)に対しては、(オノン、キプレス/シングレア)や漢方が有効です。
なお、ロイコトリエン拮抗剤は気道の炎症を改善するものとして、気管支喘息の予防によく用いられています。
鼻閉のひどいアレルギー性鼻炎に、という内服剤が平成25年2月から保険適用になっています。
ディレグラは、アレグラ(フェキソフェナジン)にの刺激剤(塩酸プソイドエフェドリン)を配合したものです。
交感神経受容体α1、α2は刺激されると、皮膚や粘膜の血管を収縮させる働きがあります。
エフェドリンは鼻粘膜にそんな作用があり、炎症を起こして腫脹した粘膜を、一時的に収縮させ、鼻閉を改善します。
しかし、心臓の冠状血管のα1、α2を刺激すると、血管は収縮し、狭心症や心筋梗塞の悪化の危険性があります。
胃腸の運動が低下し、便秘がひどくなります。
同じタイプの点鼻剤もありますが、いずれも2週間以上続けない方がよいとされています。
鼻粘膜の慢性炎症に対して、鼻粘膜の焼却術などの外科的処置が有効なことがあります。
ないため、子供に使うことはできません。実はエリザスは副腎抑制効果の ..
イネ科花粉
は実に多数の種類がありますが、いわゆる春から夏にかけての雑草です。
カモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリ、セイバンモロコシなど、田畑のイネも含まれます。
互いに共通抗原性があり、カモガヤ花粉が陽性の時は、他のイネ科花粉も高低様々に陽性になっています。
米や小麦、トウモロコシなど、イネ科食物のRASTが陽性になっていることもあります。
花粉が小さく、花が濡れていると花粉が飛びにくいこともあり、雨が降ると、症状がなくなります。
4月初めから花粉が飛び始めて、種類を微妙に変えながら、秋の稲刈りの時期まで続きます。
大都市で生活していると、周辺に緑が少なく、マンションの上の方に住んでいると、イネ科花粉はやってきません。
が、都市住人は田舎に一戸建てを購入するまで気がつかないことが多いようです。
イネ科花粉はときに強い症状が出ることがあります。
河川敷で野球していた少年が、草むらに顔を突っ込んでアナフィラキシーショックを起こした例を経験しています。
小麦によるFDEIAと同様に、運動や抗炎症剤(痛み止め)の内服で、症状が強くなる可能性を示しています。
花粉症の市販薬が効かない場合は病院の受診を検討する; 自宅で花粉症のお薬を処方 ..
抗ヒスタミン薬には大きく分けて、眠気が出やすいものと出にくいものがあります。運転注意喚起がない薬剤はフェキソフェナジン(アレグラ)、ロラタジン(クラリチン)、デスロラタジン(デザレックス)、ビラスチン(ビラノア)があります。また食事の影響を受けやすい薬としてはフェキソフェナジン(アレグラ)、ビラスチン(ビラノア)があります。また効果や副作用が同程度の薬でも構造の違い(「アミノ基」と「カルボキシル基」)により、効果や副作用に違いが出ることもあります。抗ヒスタミンを選ぶ際のポイントですが、 抗ヒスタミン薬を今まで内服したことがない方や、ドライバー、精密機器取扱の仕事の方は眠気が出にくい薬を選びましょう。その他の選ぶポイントとしては内服回数(1回か2回)、食事の影響を受けるかどうかなどがあります。 抗ヒスタミン薬を選択する際のフローチャートを作成しましたのでよろしければ参考にしてください。
花粉症患者が間違えている薬の使い方!8割の人は1種類だけではダメ
のどが痛い、せきがでる、熱も高くなってきた……。これらの症状は、風邪でも、インフルエンザでもみられます。しかしながら、市販の風邪薬は、インフルエンザの際に服用しても効果は期待できません。なぜなら、インフルエンザを治すには、体内のインフルエンザウイルスを不活化しなければならず、その効能は抗ウイルス薬でなくては得られないからです。しかも、風邪薬の種類によっては、思いもよらぬ重篤な事態を招くことがあるため注意が必要です。そこで今回は、インフルエンザの際に市販薬を服用することの危険性と、安全に使うためのポイントを紹介します。
私も約10年前までよく処方していましたが、かえって子どもたちを苦しめているのではない ..
制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤)とアレグラを同時に内服すると、アレグラの効果が弱まる可能性があります。
効果を思い出して自分に合った薬を探しましょう。 第2世代抗ヒスタミン成分の分類
アレグラFXジュニアは、小中学生用(7~14才用)の眠くなりにくいアレルギー専用鼻炎薬です。副作用が出にくい第2世代抗ヒスタミン成分の「フェキソフェナジン塩酸塩」を1錠あたり30mg配合しています。眠くなりにくく、口の乾きも感じづらい成分なので、登校前や勉強中でも服用しやすいです。また、空腹時でも飲めるのも特徴となっています。
フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「杏林」の効果・効能・副作用
鼻アレルギーの治療は長期にわたることが多い
症状に応じた治療法が選択されるべき
薬物治療はその一つで、抗原からの回避、生活指導、免疫療法、手術など総合的な視野に立った治療法の選択が必要
アレルギー性鼻炎は「治る」病気ではない
どのような病状に対して、どのような「対応」で、その人の生活の質QOLを向上させることが出来るかが、治療の目標
症状の感じ方は人様々なので、病気の重症度は型に入れて考えられるものではない。
人によっては、わずかなくしゃみ、鼻水、鼻づまりでもひどくつらく感じるし、歌手やアナウンサー、接客業の人にとっては生活そのものをを脅かす。
軽い鼻づまりを非常に苦しく感じる過敏な人がいる。
薬を飲むことや鼻に薬を噴霧することを嫌悪する人がいる。
耳鼻科での鼻の治療を恐怖に感じ、受診すら出来ないで悩んでいる人がいる。
一方で完全な鼻閉状態を全く苦にせず口呼吸に甘んじて平気な人も多い。
医療行為でアレルギーが治ると思いこんでいる人も多い。治りませんよと本当のことを言って良いかどうか。言ったとしたら、でもこの様な方法で少しでもよくすることは出来ますよと言う提案がなければいけない。
くしゃみと鼻水はヒスタミンによる一連の反応である
ヒスタミンによる三叉神経の刺激が中枢を介してくしゃみ発作を起こし、その刺激が副交感神経に伝達され、鼻腺に作用して鼻水分泌の亢進をもたらす
鼻閉はヒスタミンだけでなく、ロイコトリエン、PAF、プロスタグランジン、トロンボキサンなどのケミカルメディエーターが直接鼻粘膜血管に作用して、血管拡張による腫脹、血管透過性亢進による浮腫によって起こる
くしゃみ、鼻水と鼻閉は発症機序が異なることから、病型分類にもそれが反映しており、薬物治療においても区別して考える必要がある
軽症例のくしゃみ・鼻漏型には第1世代抗ヒスタミン薬、鼻閉型には遊離抑制薬が原則だが、どちらも第2世代抗ヒスタミン薬でよい
中等症のくしゃみ・鼻漏型には遊離抑制薬または第2世代抗ヒスタミン薬、鼻閉型には局所ステロイド薬を加えるかまたは単独で用いる
重症型では局所ステロイド薬主要薬剤となり、これに第2世代抗ヒスタミン薬または遊離抑制薬を加える。鼻漏が多い場合は抗コリン薬、鼻閉が強い場合は血管収縮薬を最小限に用いる。連用による薬剤性鼻炎をきたし、鼻閉の増強によって手術的治療を要することがある
小児では副鼻腔炎を合併することが多い
成人に比べてインタールが効くケースが多い
抗ヒスタミン薬の副作用である眠気が少ない
血管収縮薬は6歳以下は原則として用いられない
スギ花粉症の初期治療
すでに症状が出ている場合は第2世代抗ヒスタミン薬(エバスチン)
症状が出ていないケースでは遊離抑制薬(アレギサール)がよい
重症症例では第2世代抗ヒスタミン薬にとステロイド点鼻薬に加えて一時的にセレスタミンを一日3回内服を併用
通年性もスギ花粉症も普段は抗アレルギー薬でよい。
受験時期、結婚式、仕事の都合だとかによって、セレスタミンが必要になろう。
幼小児の鼻閉は難しい問題。抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服薬が主体、小学生からはステロイド点鼻。強い鼻閉は耳鼻科的処置。
妊婦も困る。4~7週は原則として薬物療法はしない。薄めたトーク、温熱エアロゾールが勧められる。フルブロン、アトロベントも絶対安全ではない。8週以降は局所ステロイド(フルナーゼ、リノコートなど)、ザジテン点鼻、インタール点鼻、トークなど。内服はポララミン、点鼻薬位だが、原則として出さない、出せない?鼻の処置とネブライザーくらい。
授乳中、抗アレルギー薬の使用はそれほど神経質になることはないだろう。
高齢者は点鼻が主。
いびき患者での鼻汁中好酸球検査の陽性率
喘息合併者に対する耳鼻科の役割。鼻閉を軽減させることで上気道の問題を無くしておくことが下気道病状を改善させることに役立つ。
花粉症の初期治療はケミカルメディエーター遊離抑制薬と抗ヒスタミン薬の併用、それに加えてステロイド点鼻薬がよいだろうが、薬嫌いの人がいる
酷くなってからだと、効果が薄い
免疫療法について
減感作も続けて効果の良い人は、いつ止めるのか、もう止めて良いといつ言えるのかが問題かと 勿論全く症状が亡くなる人はほとんどいないだろうし、前もって効果の予測が全く立たないのに、何ヶ月何年も続けるのは?
現状では時間がかかる、副作用発現の問題があって広く普及していない。大学内で盛んに行われても、開業医がそれを広めることが出来ない状況になっている。かつてほどには喧伝されないのは、良い薬がいっぱい出てきて、そんな面倒なことをしなくても、多くの患者でそこそこの効果が出て副作用も少ないということか。誰しも安直な治療を好むのに決まっている。患者と医師のニーズに沿う治療が普及してゆく。ほとんどの患者で良くなることがわかっている治療でも、それで死ぬような病気でない以上、わずか一人でも重大なトラブルが起こるようでは、安易に勧めることは出来ない。
第1世代の抗ヒスタミン薬は中枢抑制、眠気、だるさ、抗コリン作用、口渇などがあるが、効き目と早く効くことから捨てがたい存在。また、安い。
抗コリン作用があるので、緑内障、下部尿路閉塞性疾患には禁忌である。
1980年代以降の第2世代の抗ヒスタミン剤は中枢抑制、抗コリン作用が少なく使いやすくなった。即効性や副作用の面でも安心感を持って使いやすい。
第2世代抗ヒスタミン薬とは、主作用として抗ヒスタミン作用があって、それにアレルギー性炎症に係わる種々のケミカルメディエーターや炎症細胞を部分的にでも抑えるというもので、花粉症の初期治療にも有効。しかし症状の無いときから使い始めるのであれば、副作用が無いものでなければ使いがたい
また鼻閉に対する効果が少ないのが問題。実際に患者にとって最も苦痛なのが鼻閉と、それによって夜眠ることさえ出来ないと言うこと。
ロイコトリエン、トロンボキサンA2受容体拮抗薬は鼻閉をターゲットとして出てきた。効果は人によって非常にまちまちで差が大きい。効き方が遅く、効き目もマイルドなので、効果の出るまで飲み続けられないケースがあり得る。
鼻閉に対して局所ステロイド点鼻薬もしっかり続けられればかなり有効である。血管収縮性点鼻薬は即効性があり、一般薬局でも非常に数多く出回っており、病医院を受診していない人たちの中では使われすぎていることが問題。
アレルギー性炎症を抑えるという意味では、局所ステロイド薬をベースに使い、くしゃみ・鼻水を押さえる目的で抗ヒスタミン薬を、鼻閉にはロイコトリエンあるいはトロンボキサンA2受容体拮抗薬を加える、という戦略が良いのでは。オノン、ゼスランの併用。
経口、筋注、局所注、静注などステロイドの全身性投与は?
絶対に駄目と言うことではないが、その副作用が問題
ケナコルトの添付文書にはアレルギー性鼻炎、花粉症が適応症として明記
鼻腔粘膜、鼻茸に注射する方法も適応がある
保険診療上、注射の選択は、経口投与が出来ないとき、経口投与では効果が無く、注射でなければ効果が期待出来ないとき、迅速な治療効果を期待するとき
副作用に目を向けていない医師は、酷いことになって婦人科や他科で副作用の治療されている人のことを知っておくべきで、充分な説明とフォローアップを
アレルギー性鼻炎は年余にわたる粘膜変化によって下鼻甲介をはじめ粘膜全体が炎症性変化を来して腫脹している。薬だけで非可逆性に近い変化を起こした粘膜を縮小させることは困難であり、そこに手術的治療の必要性が出てくる。
手術治療は原因療法ではないからfirst choiceにはならない
鼻腔の形態異常、特に鼻中隔彎曲症とそれに伴う肥厚性鼻炎で鼻閉が強い場合は鼻中隔矯正手術と下鼻甲介粘膜下骨切除や下鼻甲介切除を行う必要がある。これは入院が一般的で、そこまで酷い人はそれくらいのことをしてまでも治す価値がある、また治療効果も充分期待できる、耳鼻咽喉科では最もお薦めできる手術である。鼻中隔湾曲症矯正手術の概念図を作っておく。
保存的治療をしてもどうしても改善しない人には、外来手術くらいで治まるものなら、適応させてあげたい。
レーザーによる外来治療、ラジオ波凝固治療などの適応と改善率に関して諸家の報告のデータを出す
短期の有効率は70~80%、下鼻甲介の粘膜再生により長期成績は50~60%に低下するが、繰り返せばよいだけのこと。
ヴィディアン神経節切断術、後鼻神経切断術などは鼻汁に効果があるが
星状神経節ブロックの効果?
アレルギー性鼻炎の症状を起こす中心となっている場所は、鼻に入ってすぐの下鼻甲介という場所です。この下鼻甲介の粘膜表面でダニや、ハウスダスト、スギ花粉などの抗原によって、反応が起きてくしゃみ、鼻水、鼻づまりが起きます。このアレルギー性鼻炎の反応を起こす主病変部位を焼灼し、粘膜の縮小と変性を図ることでアレルギー反応を抑えようとするのが高周波電気凝固、ラジオ波凝固、レーザー治療です。化学的粘膜焼灼術としてトリクロール酢酸塗布治療。
聞き分けのよい小児なら、小学校1年生以下でも可能なケースがある。
アレルギー性鼻炎の下鼻甲介手術に使用される外科機器
各種レーザー(炭酸ガス、YAG、KTP、半導体)
高周波電気凝固装置
アルゴンプラズマ凝固装置
ラジオ波凝固装置
超音波振動メス
80%トリクロール酢酸
従来のメスや剪刀
鼻アレルギー診療ガイドライン、通年性鼻炎と花粉症 2002年版
通年性アレルギー性鼻炎の治療
軽症 軽症例で鼻閉を訴える方は少なく、鼻閉があれば中等症とする
1.第2世代抗ヒスタミン薬;ある程度効果が早く、副作用が少なく、日常生活にあまり影響を与えない
2.遊離抑制薬
1、2のいずれか一つ
中等症 くしゃみ・鼻漏型
1.第2世代抗ヒスタミン薬
2. 遊離抑制薬
3. 局所ステロイド薬
中等症 鼻閉型
1. LTs拮抗薬
2. TXA2拮抗薬
3. 局所ステロイド薬
1、2、.のいずれか一つ
必要に応じて1または2に3を併用する
重症 くしゃみ・鼻漏型
局所ステロイド薬+第2世代抗ヒスタミン薬
重症 鼻閉型
局所ステロイド薬+LTs拮抗薬またはTXA2拮抗薬
必要に応じて点鼻用血管収縮薬を治療開始時の5~7日間に限って用いる
鼻閉型で鼻腔形態異常を伴う症例では手術
ガイドラインは治療法を規定するものではなく、鼻アレルギー専門ならびに専門家以外の実地臨床家にとって治療の「参考」になるような知見を示して、ここの患者さんの症状の改善に役立ててもらおうという目的で作られており、一般に広く活用できる。
全てがガイドライン通りにゆくわけではなく、ここの患者に合った薬剤を上手にオーダーメイド的に選択してあげる必要がある。症状の改善だけでなく、日常生活の質QOLを改善させることが重要。
同種類の薬剤が多数存在するので、どれを選択するかという難しさに答えていないが、医師の裁量権にまで立ち入っているわけではない。
鼻アレルギーは基本的に完全に治癒させることが極めて難しい疾患ですから、一番の治療目標はやはりQOLを高めるという点に置かれる。
小児の場合は治療効果判定も難しく、アデノイドや扁桃肥大などの他に、副鼻腔炎との合併も多く、治療法の選択も限られており、対応が難しい。参考資料:
第1世代後ヒスタミン薬は高い有効性と即効性が認められる反面、眠気などの副作用を来し易い。
非常に症状の強い人や早期改善を希望する人に、頓服薬として使うのが適しており、その有用性は今なお高い。
抗ヒスタミン薬の分類
第1世代抗ヒスタミン薬
d-マレイン酸クロルフェニラミン(ポララミン、レクリカ)
フマル酸クレマスチン(タベジール、ヒスタベリン)
ジフェンヒドラミン(レスタミン、ベナ)
ジメンヒドリナート(ドラマミン)
塩酸トリプロリジン(ベネン)
塩酸プロメタジン(ピレチア、ヒベルナ)
酒石酸アリメマジン(アリメジン)
塩酸イソチペンジル(アンダントール)
塩酸ホモクロルシクリジン(ホモクロミン)
塩酸ヒドロキシジン(アンダントール)
塩酸シプロヘプタジン(ペリアクチン)
第2世代抗ヒスタミン薬と併用注意薬の有無
フマル酸ケトチフェン(ザジテン)
塩酸アゼラスチン(アゼプチン)記載無し
オキサトミド(セルテクト)
メキタジン(ゼスラン、ニポラジン)
フマル酸エメダスチン(ダレン)
塩酸エピナスチン(アレジオン)記載無し
エバスチン(エバステル)
塩酸セチリジン(ジルテック)記載無し
ベシル酸ベボタスチン(タリオン)記載無し
塩酸フェキソフェナジン(アレグラ)
塩酸オロパタジン(アレロック)記載無し
ロラタジン(クラリチン)
主な治療薬と特徴
薬の種類 使われる時期・症状 効果が現れるまでの期間
遊離抑制薬 初期、症状の弱いとき 約2週間
抗ヒスタミン薬 くしゃみ・鼻水 第一世代:10~20分、第二世代:1~2日
Th2サイトカイン阻害薬 くしゃみ・鼻水 1~2週間
ロイコトリエン受容体拮抗薬 鼻詰まり 1~2週間
トロンボキサンA2受容体拮抗薬 鼻詰まり 1~2週間
血管収縮薬(点鼻) 鼻詰まり 数分
局所ステロイド薬(点鼻) 症状が強いとき 1~3日
FX鼻炎錠は、1回1錠、1日2回服用でフェキソフェナジン ..
鼻炎の治療(抗アレルギー剤以外のもの)
治療の基本は、やはり原因アレルゲンを避けることです。
花粉が原因のときは、花粉の多いときはを着用しましょう。
花粉を室内ににもちこまないために、外出時の衣類の花粉に注意して下さい。
花粉のシーズンには洗濯物は室内で干し、ふとんは布団乾燥機を用いてください。
スギ花粉症に対しては、スギ抗原の希釈液を用いてがおこなわれています。
抗原を体内に入れると普通アレルギーがつくられます(感作)が、それを繰り返していると、反応しなくなります。
この現象を免疫寛容・トレランスといいます。
減感作療法は、スギ花粉の他にハウスダスト、ダニなどでも行われています。
この治療の問題点は、わざと抗原を体内に注射することによるアナフィラキシーショックの危険性があります。
また、最初週に3回くらい通院する必要があります。
よくなっても、ある程度定期的に注射を続ける必要があることなどが上げられます。
また、減感作療法でアトピー性皮膚炎の湿疹が悪化した患者もいました。
この治療に近いものとして、現在、のが治療に用いられています。
(平成26年6月ころより、という製品名で処方されています。
ただし、講習会を受けた医師のみが処方できるとのことです)(スギを英語ではcedar)
これは、減感作療法の一つです。
ショックのときの対応として、高価な注射薬エピペンを買わされます。
平成27年5月になり、についても舌下免疫療法の薬剤(ダニ舌下錠(100単位、300単位)、フランスのスタラジン社が開発したものをライセンス契約して日本で発売)が登場しました。
この薬剤の使い方は、シダトレンよりはるかにアバウトです。
ダニは普段から吸入して慣れているからということでしょうが、もしそれならすでにダニに対してトレランスが成立しているということです。
むしろダニに対してトレランスが成立してじんま疹・喘息症状が出なくなると、ダニによって湿疹が出やすくなります。
実際、ダニの減感作療法をしていると、湿疹が現れた患者さんがいました。
また、お好み焼きのダニを食べて、じんま疹やアナフィラキシーショックを起きたという例から考えると、トレランスが成立していない患者さんに安易に処方すると、アナフィラキシーショックが起きる可能性があります。
ということは、もっと少ない量、たとえばダニエキス1単位や10単位の錠剤も必要ということです。
イネ科の花粉症に対して、普段からイネ科花粉に近いものを食べていると、起こりにくいようです。
ということで、経口減感作療法として、を勧めています。
キク科の花粉症には、レタスや菊菜をたくさん食べるように言っています。
もともと花粉のアレルギーは、子供の時からな食生活からつくられる傾向があります。
子供の時から野菜や果物をたくさんとることが、花粉アレルギーの予防になります。
もよいところがあります。
はくしゃみ・鼻水の多いアレルギー性鼻炎や気管支喘息に向いています。
ステロイド内服ばかり内服していた鼻炎患者さんが、小青竜湯だけで十分ということもありました。
慢性化して鼻閉がくわわると、ケイガイレンギョ湯、辛夷清肺湯、葛根湯加川セン辛夷もよいようです。
漢方は、植物による経口減感作療法の意味合いもあるようです。
それだけに、スギ・ヒノキ、イネ科、キク科の花粉症の方に、より効果があります。
また、感染症に対する免疫対応の効果もあり、風邪ばかりひいている扁桃腺の大きい患者さんにも向いています。
ちなみに、私は、漢方は、昼は飲み忘れることも多く、原則として2/3量、1日2回の処方にしています。
日本では、1錠ずつ朝晩に分けて飲ませるので効かないのではないか。 ・クラリチン(ロラタジン)1日1回服用
(1)第二世代抗ヒスタミン薬
鼻水、鼻づまりくしゃみが強い場合に使用します。
第二世代抗ヒスタミン薬は、人によって効果や眠気などの副作用に大きな差があるのが特徴です。最近では眠気の少ない薬もありますので、ご自身の体質を医師に伝えて相談されることをおすすめいたします。
妊娠中は基本的に使用できません。授乳中でも、フェキソフェナジン(アレグラ®)、デスロラタジン(デザレックス®)など一部の薬は、使用可能です。
(2)ロイコトリエン受容体拮抗薬
鼻づまりが強い場合に使用します。花粉症による咳の治療にも効果があります。妊娠中、授乳中は原則的に使用できません。