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急性中耳炎や滲出性中耳炎がどのような病気であるかは以前に『』のコラムで触れました。


慢性副鼻腔炎で14員環のマクロライド系薬を少量長期使用する場合

今回は辻堂たいへいだい耳鼻咽喉科では急性中耳炎や滲出性中耳炎をどうやって治療しているかについて説明したいと思います。

鼓膜切開術のメリットとデメリット
・メリット
急性中耳炎の場合
急性中耳炎による痺痛、発熱からの速やかな解放
急性中耳炎の起炎菌の同定および薬剤感受性が可能
耐性菌による急性中耳炎の場合、感染菌量の減少により抗菌薬の効果発現を助ける
局所への抗菌薬の投与が可能
急性中耳炎から浸出性中耳炎への移行率を低下
浸出性中耳炎の場合
難聴からの早急な解放
長期浸出液の貯留による内耳障害を防ぐことができる
・デメリット
麻酔を行っても軽度の痺痛を伴う
早期に鼓膜切開孔が閉鎖した場合、中耳炎が反復し、鼓膜切開術を繰り返さなければならないことがある
鼓膜切開術後、鼓膜に永久穿孔が残る可能性がある

鼓膜切開術のメリットとデメリット
鼓膜切開術は、耳鼻咽喉科の外来治療において最も頻回に行われている手術手技であり、耳鼻咽喉科医の側からするとあまり意識せず通常の診療の一環として行いがちである。しかし、鼓膜切開術は診療行為の内容からは明らかに手術行為であり、施行前には当然患者およびその代理人(多くの場合は両親である)に対し、その診療内容について説明を行い、同意を得てから行わなければならない。その説明の中には当然、鼓膜切開術のメリットおよびデメリットを含めた必要性を説明しなければならないが、実際には施行する側からすると鼓膜切開術のメリットばかりを強調してデメリットを説明せずにあるいは説明不足の説明になりがちである。
近年、様々な要因(耐性菌の増加、幼少時からの集団保育、免疫不全等)により、急性中耳炎の難治化あるいは反復化する症例が急増している。このような症例には、表に示したように鼓膜切開術は非常に有用な治療手段である。しかし、デメリットに示したような要因が生じることがあり、この点については十分な説明を行い、同意を得ておく必要がある。特に鼓膜切開術を行えば、すぐ治癒すると考える両親もいるため、繰り返し鼓膜切開術を行うことに難点を示すこともあり、鼓膜切開術を施行してもすぐ治癒するのではなく。繰り返し施行しなければならない症例もあるということを詳しく説明しておく必要がある。そうしないと、疼痛・発熱・耳漏
等の自覚症状が消失した時点で、患者の方が勝手に治療を中止したり、ドクターショッピングをしたりする場合が生じてくる。
また、滲出性中耳炎においては、中耳腔に貯留している滲出液を排液することにより、難聴から即座に解放されるということが最大のメリットである。しかし、滲出性中耳炎のどの状態、すなわち発症してからどのくらい経過観察を行った場合に鼓膜切開術が必要であるかは、滲出性中耳炎の治療を開始する時点で、十分に説明し、同意を得ておく必要がある。また、滲出性中耳炎の治療は長期にわたることが多く、数回の鼓膜切開術を必要とすることもあるため、治療を始める時点で、鼓膜切開術を含めた治療方針を説明し同意を得ておかないと、急性中耳炎の治療の時と同様、中途半端な治療になる可能性がある。

鼓膜換気チューブ留置術のメリットとデメリット
・メリット
難治性、反復性中耳炎の場合
(急性中耳炎のメリットに加え)
鼓膜切開術の反復の回避
中耳腔からの十分な排膿とそれに続く中耳腔の十分な換気により、約70-80%の症例で難治性中耳炎のコントロールが可能
溶出性中耳炎の場合
鼓膜切開術の反復の回避
耳管機能が悪い小児においても、換気チューブを通しての上鼓室、乳突洞、乳突峰巣の含気化および発育が可能になり、滲出性中耳炎から解放される
滲出性中耳炎に伴う難聴による言語発達および言語習得障害の改善
・デメリット
長期にわたって留置した場合には、抜去後永久鼓膜穿孔が残存することがある
留置後感染を起こした場合、耳漏が長期にわたって生じることがある
水泳を行う場合には、耳栓を必要とする

鼓膜換気チューブ留置術のメリット,デメリット
最近の急性中耳炎の難治化および反復化の増加に伴い、鼓膜切開術を含めた治療を行っても、治癒に導くことの難しい症例が急増している。特に乳幼児を含めた小児においてその傾向が著明である。このような症例に対しては、鼓膜換気チューブ留置術を施行するのが有効な手段であるといわれている。しかし、その場合にも表に示すように、メリットばかりではなく、デメリットも存在する。これらのデメリットのうち、最も問題となるのが、留置チューブを抜去したのちの永久鼓膜穿孔の残存である。この点については、術前の説明を、できれば自分の施設での鼓膜穿孔の残存率を示しながら行うと同時に、最近では接着法による鼓膜形成術で鼓膜の再生が可能であることも説明し、同意を得ておく必要がある。また、留置後感染を起こした場合には、長期にわたり耳漏が出現することがあること、場合によってはいったん留置したチューブを抜去し、感染が落ち着いた時点で再挿入が必要となる可能性もあることを十分に説明し同意を得ておく必要がある。

鼓膜切開術および鼓膜換気チューブ留置術の術中の合併症
・麻酔施行時
全身麻酔時の一般的な合併症
イオントフォレーゼ麻酔時に生じる一過性の内耳障害による眩暈
一過性の顔面神経麻痺
・鼓膜切開術および鼓膜換気チューブ留置術施行時
小児の場合暴れることで外耳道損傷をきたすことがある
頭部の固定が不十分で術中に動いた場合、耳小骨へ障害を与え、耳小骨離断等の障害が生じることがある
中耳の解剖学的異常(高位頚静脈球など)により大量出血等の合併症をきたすことがある
鼓膜換気チューブ留置術の場合、誤ってチューブが中耳腔に落下することがある

鼓膜切開術および鼓膜換気チューブ留置術の術中の合併症
鼓膜切開術は、大部分は外来で局所麻酔下に行われることが多いが、鼓膜換気チューブ留置術は、症例により局所麻酔下では困難であり全身麻酔が必要となる場合がある。局所麻酔および全身麻酔のいずれも麻酔そのものによる合併症がある。局所麻酔の合併症はいずれも一時的なものであり、長くとも数日中に回復することを術前に説明しておく必要がある。特に麻酔液の中耳腔への流入により、一過性の眩暈を生じることがあり、その説明は必ず行っておく必要がある。そうしておかないと場合によっては後で問題となることもある。全身麻酔による合併症については、耳鼻咽喉科医が説明するよりも麻酔科医に説明を依頼した方がよい。
術中の麻酔以外の合併症には、中耳奇形による場合と、手術手技による場合とがある。中耳奇形によるものは、術前の鼓膜の詳細な観察によりその大部分は避けることができるが、術前に解剖学的異常により生じうる合併症の可能性については説明しておく必要がある。また、手術手技による場合の大部分は、頭部の固定が不十分で、術中に頭部が急に動くことにより生じる場合が大部分である。耳小骨に対する障害や鼓膜換気チューブの中耳腔への落下等があり、可能性は低いものの術前の説明の際には同意を得ておく必要がある。また、最近の報告では、鼓膜切開術施行時に外リンパ療を生じたとの報告もあり、まれな例としても説明が必要であると考えられる。
(宇野耳鼻咽喉科 宇野芳史先生)

性中耳炎に対しては,マクロライド系抗菌薬投与(クラリスロマイシン:CAM少量長期投与療

軽度の急性中耳炎や、急性中耳炎の初期は自然に治るのを待ちます。

ちょうど下の写真のような状態が軽度の急性中耳炎や初期の急性中耳炎です。

マイシン(RXM),クラリスロマイシン(CAM)3)の有効性についても報告されたことから,マクロライド系抗菌薬少量長期 ..

キノロン系の薬のうち、初期に開発されたものをオールドキノロン、それに改良を加えたものをニューキノロンと分類します。
近年使用されているキノロン系は大半がニューキノロンで、腸から血液中へと効率良く吸収される特徴があります。

6歳までに90%の子供が1度はかかると言われるよくある病気です。難聴がほとんどない軽症もありますが、中等度難聴になったり、手術が必要になったりすることもあります。
60歳以上の方にも耳管機能障害によって起こる滲出性中耳炎が比較的多く見られます。

現在では,14員環マクロライドであるクラリスロマイシンや15員環である ..

子どもの滲出性中耳炎の半分以上が、急性中耳炎が治りきらずに中耳に滲出液が貯まることで起こります。特に2歳までの滲出性中耳炎の多くは急性中耳炎に続いて起こります。
耳管機能障害があると、中耳が陰圧化し、中耳の貯留液が排出されにくくなります。口蓋裂がある場合や鼻すすり癖がある場合には耳管機能障害になりやすく、滲出性中耳炎がおこりやすく、治りにくくなります。
又、耳管の出口である鼻の奥や上咽頭に病変があると、滲出性中耳炎を発症しやすくなり治りにくくなります。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、アデノイド肥大がある場合がこれに相当します。
成人で滲出性中耳炎がある場合、上咽頭癌が原因ということもあるので、注意が必要です。

主な症状は難聴と耳閉塞感です。痛みや発熱がなく、難聴も高度でない為、小児では気づかれずに長期間見過ごされることもあります。
長期に未治療の状態が続くと、難聴による言語発達の遅れが懸念されます。特に5歳以下の子には注意が必要です。また、癒着性中耳炎や真珠腫性中耳炎など重症で手術の必要な中耳炎へ移行することもあります。


クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス) – 呼吸器治療薬

発症から3カ月は鼓膜切開やチューブ留置をせずに薬で経過をみるのが原則です。当院では通院せずにオトベントやイヤーポッパーという自己通気療法も勧めています。これは自宅でできるメリットがあります。6歳ころから可能です。
又、診察室では他の器具を使って耳管から空気を中耳に送り込む治療(通気療法)も行なっています。薬は粘膜の炎症を改善するためにカルボシステイン(ムコダイン)を使用します。カルボシステインは効きはマイルドですが、副作用は極めて少なく、小児滲出性中耳炎に推奨される薬です。
副鼻腔炎のある場合は抗生物質を服用します。

これらの症状や中耳炎の治療にはつぎに挙げる抗生物質が使用されています。 ..

マクロライド系はペニシリンにアレルギーがある患者や、
具体的には市中肺炎、性感染症(クラミジアなど)、副鼻腔炎、食中毒などの治療に用いられます。

また、マイコプラズマや肺炎球菌にはクラリスロマイシンが少量でもよく効くとされています。

長引く副鼻腔炎に対してはクラリスロマイシンを半量で1カ月以上服用します。ネブライザー治療も有効です。アレルギー性鼻炎のある場合はアレルギー性鼻炎に対する内服薬や点鼻薬を使います。
アデノイド肥大症のある場合は点鼻ステロイド薬を使ったり、アデノイド切除術をすることもあります。
最初の3カ月で治癒しない場合は、その後も自然に治癒しない可能性が高くなります。このケースではやを考慮することになります。
積極的に鼓膜チューブ留置をすべきケースを挙げると次の2つになります。

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長く滲出性中耳炎にかかっていて、乳突蜂巣の発育が不良の場合、6歳を過ぎると治りが悪くなることが予想されます。このような場合、上記の①②以外でも25dB以上の難聴があればチューブ留置を考慮することになります。

殆どの滲出性中耳炎はまずは薬で治療をします。

慢性副鼻腔炎に対するマクロライド療法のガイドラインでは、成人は1日エリスロマイシン400~600mg、またはクラリスロマイシン200mg、またはロキシスロマイシン150mg、小児は1日エリスロマイシン10mg/kg、またはクラリスロマイシン5mg/kgを基準として症例により適宜増減する。3ヶ月投与で全く無効な症例は速やかに他の治療法に変更し、有効症例でも連続で3~6ヶ月で一度中止し、症状再燃時に再投与する。小児にはできるだけ投与期間を短縮し、2ヶ月で有効性を認めなければ中止する。

好酸球性副鼻腔炎は、日常生活における注意も大切です。

また聞こえにくくて日常生活に支障をきたす様な場合は最初から鼓膜切開することもあります。

滲 出性中耳炎に長期 のCAM投

耳鼻咽喉科では、この耳に生じた異変を診察し、病気や異常を見つけ、必要な治療を行なっています。

鼻副鼻腔炎を合併している場合はマクロライド療法(クラリスロマイシン少量長期投与療法)、アレルギー性鼻炎であれば、抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬を使用します。

中耳炎には幾つかのタイプがありますが、この中で小児に最もよく見られるのが急性中耳炎です。風邪をひいて頻回に鼻をすすってしまい鼻咽腔の細菌やウイルスが耳管という鼻の奥から耳につながる管を通じて鼓膜の奥の小さな空間(中耳)に入り込んで増殖すると、急性の炎症が起こり、膿が溜まっていき急性中耳炎となります。乳幼児は免疫が弱く集団保育で細菌やウイルスにさらされやすく急性中耳炎を反復することが多いです。

クラリスロマイシン | 耳鼻科の病気解説 いとう耳鼻咽喉科

乳幼児などは、耳の痛みを言葉でうまく伝えられないので、機嫌が悪くぐずって、泣き叫んだり、しきりに耳に手をやったりします。このような異変に気付いたときは、急性中耳炎が疑われますので、お早めに耳鼻科を受診するようにして下さい。

マクロライド少量長期投与療法について ..

ただし、風邪が原因で細菌性の肺炎や気管支炎、扁桃腺炎などを引き起こしている場合は抗生物質が処方されます。
これらの症状や中耳炎の治療にはつぎに挙げる抗生物質が使用されています。

長期投与で滲出性中耳炎が治癒する症例が多か

短期間に何度も膿が溜まる急性中耳炎を繰り返す様な時には鼓膜切開します。

滲出性中耳炎に関しても,有病期間が 3 週以上

短期間に何度も膿が溜まる急性中耳炎を繰り返す様な時には鼓膜切開します。

CAM 少量長期投与が選択肢の一つとされてい

花粉のシーズンが一段落したこの時期でも、鼻症状を訴える人は多く見受けます。寒暖差が多い日が続く影響もあり、自律神経や知覚神経による鼻炎(いわゆる寒暖差アレルギー)や薄着や寝冷えから風邪をひくことも多いかと思います。熱も喉も痛くないのに風邪?と思われるかもしれませんが、風邪はウィルスが原因で通常は鼻の粘膜から感染への免疫応答が始まるため、咽頭痛や発熱に先行して鼻汁が症状として出ることはあります。

[PDF] マクロライド少量長期投与療法について

副鼻腔炎は急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎に大別されます。急性副鼻腔炎は細菌やウイルスの感染が原因となりますが、慢性副鼻腔炎は細菌やウイルスによる感染症ではなく病態(病気の原因や病状のタイプ)が多様で個々の患者様によって治療方法も異なります。それゆえ、慢性副鼻腔炎の治療に当たっては慢性副鼻腔炎の病態を鑑別して診断することが重要です。症状や病歴だけでなく、アレルギー性鼻炎・喘息・鼻中隔弯曲・鼻茸などの有無や鼻汁の性状、画像所見(検査や線検査)などを参考にして、個々の患者様の慢性副鼻腔炎の病態にあった治療を行います。
当院では内視鏡(電子スコープ)や撮影装置を備えており、初診時に慢性副鼻腔炎の詳細な評価が可能です。

当院では画像ファイリングした鼓膜所見をみることによって急性中耳炎診断、抗生物質投与後3~4日目に評価し悪化していれば抗生物質変更 効果があれば続行しています。

風邪はウィルスと免疫の戦いですので、ほとんどの方が既感染で免疫を獲得しており通常は何もしなくても自身の免疫で治っていきます。通常は日目をピークに症状が改善していき、終盤には鼻粘膜の修復過程でもたらされる粘り気のある鼻汁が出てきますが、これもまた自己治癒過程の一つです。鼻症状が日目以降も続く場合がありますが、そのほとんどはウィルス感染後の急性副鼻腔炎で、風邪と同じく自身の免疫で自然治癒してきます。こじれて細菌による急性副鼻腔炎に移行する方もいますが、その率は低く過去の報告では風邪をひいた人の程度とされております。