・パロキセチンは基質でもあり、同時にCYP2D6の強い阻害作用を有する。


【阻害薬】
イトラコナゾール(深在性・表在性抗真菌薬(トリアゾール系)、イトリゾール)
ボリコナゾール(深在性抗真菌薬(トリアゾール系)、ブイフェンド)
ミコナゾール(深在性・表在性抗真菌薬(イミダゾール系)、フロリード)
フルコナゾール(深在性抗真菌薬(トリアゾール系)、ジフルカン)
(マクロライド系薬(14員環)、クラリス、クラリシッド)
(マクロライド系薬(14員環)、エリスロマイシン)
ジルチアゼム(Ca拮抗薬(ベンゾジアゼピン系)、ヘルベッサー)
ベラパミル(Ca拮抗薬(クラスⅣ群)、ワソラン)
グレープフルーツジュース


クラリスロマイシン等の強いCYP3A阻害剤との相互作用(併用注意)

クラリスロマイシンは、OATP1B1(取り込みトランスポーター)阻害薬である。
相互作用を受ける薬物(OATP1B1の基質):グリベンクラミド(「併用注意」添付文書では機序不明の記載有り)など。p.87

クラリスロマイシンは、P糖蛋白(P-gp:排出トランスポーター)阻害薬である。
相互作用を受ける薬物(P-gpの基質):ジゴキシン(併用によってジゴキシンの腎クリアランスが低下し、血清中濃度が2.5倍に上昇する)。(実践薬学,p.103,104(図4))

一方、本剤はCYP3A4によって代謝されることから、CYP3A4を阻害

CYPの阻害作用(CYP3A)が強く、この経路で代謝されるほかの薬剤の血中濃度が上昇し薬物有害事象が問題となる恐れがある。(アゾール系抗真菌薬も同様である)

向精神薬の血中濃度に影響を与える要因はCYP多型のみならず、年齢、性別、体重、ホルモン(女性ホルモンがCYP3A4を誘導する)、食事、吸収、排泄、薬剤など様々な要因が関与するため一概に言うことはできませんが、CYP遺伝子多型が血中濃度の個体差に与える影響は無視できない場合があり、治療効果や副作用の出やすさを判断するうえで、考慮すべき要因と言えるかもしれません。

アミノ酸置換を伴うCYPの遺伝的変異は、競合阻害剤、MBI阻害剤のいずれにおいて ..

・CYP3A4はその他のベンゾジアゼピンの代謝酵素でもあり、ベンゾジアゼピン全般に同様のことがいえると思われる。グレープフルーツ、フルボキサミン、シメチジン、クラリスロマイシン、イトラコナゾールなどの抗真菌薬などについてはCYP3A4阻害薬であり、ベンゾジアゼピンの血中濃度上昇に注意を要する

・クロナゼパムの代謝に関わるCYP3A4活性は個体差で最大100倍程度の違いがあるといわれている

・中程度以上のCYP3A阻害剤:イトラコナゾール、クラリスロマイシン、エリスロマイシン等薬物相互作用試験において、強いCYP3A4 ..

マクロライドアレルギーの患者さん
クラリスロマイシンの併用禁忌:自閉症などに用いられるピモジド(商品名:オーラップ)、片頭痛薬のエルゴタミン製剤(商品名:クリアミン、ジヒデルゴット)及び肺動脈性高血圧薬のタダラフィル(商品名:アドシルカ)に対してはピモジド、エルゴタミン製剤及びタダラフィルの血中濃度を上げるために禁忌です。肝臓、腎臓に障害があり、痛風及びベーチエット薬のコルヒチン服薬中の患者さんでは、コルヒチンの毒性増強のため併用禁忌です。

フィリピンの土壌から1952年に発見され、ペニシリン、セフェム系とは異なった化学構造で、抗炎症作用、免疫調節作用など抗菌力以外の作用もあるため、慢性閉塞性肺疾患などにも使用されています。歯科ではクラリスロマイシン(商品名:クラリス他)アジスロマイシン(商品名:ジスロマック他)が処方されることが多いです。マクロライド系は、安全性は高いですが、クラリスロマイシンは肝臓のチトクロームで代謝されるため、同じ部位で代謝される薬剤は併用注意となるために、併用注意薬があります。薬局などでご確認ください。重篤なものは併用禁忌となっています。


への答えや豆知識。今回は、マクロライド系薬とCYP3A4阻害作用について。CYP3A4 ..

現在、P450 リアクションフェノタイピングに阻害剤が使用される理由は、選択性に優れているからではなく、適切な阻害抗体の利用が難しいからです。CYP450-GP(CYP) 社の P450 免疫試薬は、対応する抗原のみを特異的に認識し、肝ミクロソームにおいて触媒活性を著しく阻害(> 80%)します。CYP450-GP(CYP) 社の P450 抗体は、独自の粉末状で提供しています。

CYP3A4を強く阻害する薬 ケトコナゾールと本 CYP3A4阻害剤との ..

・リスペリドンの主活性代謝物である9-hydroxy-risperidone(パリペリドン)は主に腎排泄性で60%がそのまま尿中に排泄され、11%が未変化体で便中に、20%がCYP3A4及びCYP2D6で代謝されると報告されている(Curr Drug Metab. 2010 Jul;11(6):516-25)

(5)「CYP3A4阻害」 を 「CYP3A阻害」 に記載整備しました。

図1 阻害剤/P450 抗体による、ヒト肝ミクロソームを使用した P450 が触媒する薬物代謝の阻害
Aは、CYP2C9 が触媒するトルブタミドの酸化における阻害剤の効果を示す。使用した阻害剤は、ANF(7,8-ベンゾフラボン; 50 µM)、 SPZ(スルファフェナゾール; 50 µM)、4-MP(4-メチルピラゾール; 500 µM)、KTZ(ケトコナゾール; 10 µM)、GST(ゲストデン; 50 µM)。
Bは、CYP3A4/CYP3A5 によるニフェジピンの代謝における阻害性ヒト P450 抗体の効果を示す。IgG:P450 比は 5 mg/nmol。
特定の P450 抗体は、「酵素特異的」な阻害剤と比較して、P450 への関与を識別する上で優れた結果を提示した。

[PDF] DI トピックス Ca 拮抗薬–クラリスロマイシンの相互作用と急性腎障害

ここではCYPの阻害様式の違いについて解説しました。阻害様式を理解することで、相互作用の予測や対処がしやすくなります。まさに薬剤師が活躍すべき分野ですので、ぜひ業務に役立てていただきたいと思います。

「CYP3A4 阻害剤 エリスロイシン ジルチアゼム リトナビル イトラコナゾール等」との記載あり.

食品にもMBIを引き起こすものがあります。有名なのはグレープフルーツジュースです。グレープフルーツジュースに含まれるフラノクマリン類がCYP3A4を不可逆的に阻害します。

ルチアゼム、ボリコナゾール、クラリスロマイシン、イトラコナゾール)、CYP3A4 ..

MBIを引き起こす代表的な薬物は14員環のマクロライド系抗生物質(エリスロマイシン(エリスロシン)、クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス)など)です。14員環マクロライド系抗生物質はCYP3A4による代謝を受けた後、CYP3A4のヘム鉄に共有結合してCYP3A4を不活性化します。一方、16員環マクロライド系抗生物質(ジョサマイシンなど)はほとんど CYP3A4を阻害しません。

・グレープフルーツ、クラリスロマイシンはCYP3A4を阻害し、薬剤血中濃度を上昇させるため要注意。


・主にCYP2D6で代謝される向精神薬には、ベンラファキシン(主にCYP2D6、一部がCYP3A4)、ボルチオキセチン、パロキセチン、アリピプラゾール(CYP2D6とCYP3A4)、ブレクスピプラゾール(CYP2D6とCYP3A4)、リスペリドン(主にCYP2D6、一部CYP3A4)、ミアンセリン、ミルタザピン( CYP2D6とCYP3A4 )

また、モンテルカストはアメナメビルのCYP2C8阻害作用により代謝が抑制されることが示唆されました。 ..

薬物の中にはCYPによる代謝を受けて高い反応性を有する代謝物へと変換されるものがあります。これら代謝物がCYPの活性中心に共有結合すると、そのCYPは不可逆的に不活性化されます。このような代謝依存的な阻害は mechanism-based inhibition(MBI)と呼ばれます。

CYP3A、P-gp に対する阻害作用を有する。[10、16.4 参照]

アゾール系抗真菌薬は、窒素を含む複素環を持ち、それがCYP51の活性中心に存在するヘム鉄に配位結合することでエルゴステロール合成阻害作用を発揮します。上で説明した、非特異的阻害の様式と全く同じ機序であることが分かっていただけたと思います。


本剤は、肝代謝酵素チトクローム P450(CYP)3A 阻害作用

アゾール系抗真菌薬はCYPを阻害するため、併用禁忌や併用注意が多い医薬品として有名ですが、実はアゾール系抗真菌薬はそもそもCYP阻害薬だということを知っているでしょうか。アゾール系抗真菌薬は、真菌の細胞膜の主要構成脂質であるエルゴステロールの生合成酵素を阻害する薬です。エルゴステロールの生合成酵素はラノステロール 14α-脱メチル酵素という名前ですが、これは別名CYP51とも呼ばれています。

*CYP3A4 阻害については,両方のマーカー反応を用いて評価す ..

シメチジンより後に開発されたファモチジン(ガスター)やラニチジン(ザンタック)では、シメチジンのイミダゾール環がそれぞれチアゾール環やフラン環に置換されており、ほとんどCYPを阻害しません。

の医薬品等(CYP阻害作用を有する食品やサプリメントを含む)を担当

阻害様式から非特異的に複数のCYP分子種が阻害されると推測されますが、実際には、シメチジンはCYP2D6を、アゾール系抗真菌薬CYP3A4を強く阻害します。このような選択性は、薬物の脂溶性や分子サイズに起因すると考えられます。

– 副作用が強くあらわれることが考えられる。 – これらの薬剤がCYP3A4を阻害又はドセタキセルと

CYPの活性中心にはヘム鉄が存在します。そしてCYPによる酸化反応には、そのヘム鉄への酸素分子の配位結合が必須です。非特異的阻害を示す薬物は窒素原子を含む複素環を持ち、それがCYPの活性中心に存在するヘム鉄に配位結合することで非特異的に複数のCYP分子種を可逆的に阻害します。

【機序・危険因子】本剤のCYP1A2阻害作用により、テオフィリンの代謝が阻害されると考.

例えば、オメプラゾール(オメプラール、オメプラゾン)とジアゼパム(セルシン、ホリゾン)はいずれもCYP2C19で代謝される薬物であり、これらの併用で競合的阻害が発生し、ジアゼパムの血中濃度が高まったという報告があります。