CYP3A4阻害剤である、ケトコナゾール、イトラコナゾール、クラリスロマイシン ..


① CYP3Aの強い阻害薬の表中,点線より上の薬物は相互作用を受けやすい基質薬のAUCを10倍以上に上昇(CL/Fが1/10未満に減少)させることが報告されている.弱い阻害薬については,その相互作用に対してとるべき臨床的対処等を踏まえ,相互作用を受けやすい基質薬のAUCを1.5倍以上に上昇する薬物のみを提示している.


・中程度以上のCYP3A阻害剤:イトラコナゾール、クラリスロマイシン ..

強い阻害薬a)との併用によりAUCが5倍以上に上昇(CL/Fが1/5未満に減少)あるいは強い誘導薬a)との併用によりAUCが1/5以下に減少(CL/Fが5倍より大きく上昇)

強い阻害薬a)との併用によりAUCが2倍以上5倍未満に上昇(CL/Fが1/5以上1/2未満に減少)あるいは強い誘導薬a)との併用によりAUCが1/2以下1/5より大きく減少(CL/Fが2倍以上5倍未満に上昇)

ルチアゼム、ボリコナゾール、クラリスロマイシン、イトラコナゾール)、CYP3A4 ..

したがって、まずはCYP阻害について知ることが、薬物相互作用について理解を深めることの近道になります。

ここではCYPの阻害様式の違いについて解説します。CYP阻害について整理して理解することで、業務に活かしやすくなります。

・グレープフルーツ、クラリスロマイシンはCYP3A4を阻害し、薬剤血中濃度を上昇させるため要注意。 ..

「グレープフルーツが相互作用を起こすことは知っているけれど,なぜ悪影響を及ぼすのかよくわからない」。こんな声をよく聞きます。一般的にグレープフルーツによる薬物代謝酵素CYPの阻害による薬物相互作用の説明には,代表例であるカルシウム拮抗薬が用いられていますが,実は睡眠薬もCYPの誘導や阻害の影響を受けやすい薬物であることはご存じでしょうか。今回はそんなピットフォールに焦点を当てて説明をしていきます。

CYPの阻害様式は競合的阻害、非特異的阻害、不可逆的阻害の三種類があります。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

被験薬が酵素阻害(特に時間依存的阻害,4.2.1.3項参照)を有 ..

併用された薬物が同じCYPで代謝される場合、代謝反応の競合が起こり、それぞれの反応速度が低下します。

例えば、オメプラゾール(オメプラール、オメプラゾン)とジアゼパム(セルシン、ホリゾン)はいずれもCYP2C19で代謝される薬物であり、これらの併用で競合的阻害が発生し、ジアゼパムの血中濃度が高まったという報告があります。


このためCYP3Aの働きに関係するお薬には、併用に注意が必要です。 【併用注意:CYP3Aを阻害するお薬】

・CYP1A2で代謝されるクロザピン、オランザピン、デュロキセチン、ミルタザピンについてはカフェインと代謝が競合するため、カフェイン急性投与では相互に作用を強め合い各薬剤の血中濃度が増大し副作用出現リスクが高まる(精神科薬物相互作用ハンドブック 医学書院)が、慢性カフェイン投与ではそう単純ではなく、慢性的にカフェイン摂取量が多くなると(コーヒー1日3杯以上)CYP1A2が誘導され、代謝が促進されるため、むしろ血中濃度が減るとの報告もあり、オランザピンの有効性も減弱したことが報告されている(World J Biol Psychiatry. 2020 Jan;21(1):29-52)

時間依存的阻害薬による阻害作用の経過は、不活性化速度定数 (kinact)によっても ..

阻害様式から非特異的に複数のCYP分子種が阻害されると推測されますが、実際には、シメチジンはCYP2D6を、アゾール系抗真菌薬CYP3A4を強く阻害します。このような選択性は、薬物の脂溶性や分子サイズに起因すると考えられます。

実際、ジゴキシンとクラリスロマイシンの併用によって、ジギタリス中毒 ..

酵素は触媒的な性質があり、反応への関与によって酵素自体が変化することなく、反応速度を加速します。酵素活性は多くの要因に依存しています。酵素活性に影響を及ぼすもっとも重要なものは、酵素濃度、酵素に特異的な基質の量、反応液のpH、温度、活性化因子や阻害剤の有無です。

一方、本剤はCYP3A4によって代謝されることから、CYP3A4を阻害

・オランザピンLAI投与中でバルプロ酸併用中患者と、オランザピン経口剤投与中でバルプロ酸併用中患者とで、オランザピン血中濃度(用量で調整)を比較したところ、オランザピンLAI投与中患者では血中濃度はVPA非併用群と有意差がなかったが、オランザピン経口剤投与中患者ではバルプロ酸併用によりオランザピン血中濃度が20%程度有意に減少するとの結果であった(J Clin Psychopharmacol . Nov/Dec 2019;39(6):561-566)

クラリスロマイシンの阻害作用を評価した。 主に OATPs によって肝臓に取り込まれ ..

【方法】外国人健康成人を対象にクレセンバ経口投与と各薬剤を併用投与後、イサブコナゾール又は併用薬の血中濃度をモニタリングし、併用時/非併用時の薬物動態パラメータ比を算出した。

アドシルカと同一成分で、勃起不全治療剤である「シアリス」の添付文書の「併用注意」の

マクロライド系抗菌薬の多くは、肝代謝酵素CYPを阻害することが報告されており、ワルファリンやシクロスポリン等の作用を増強することが知られている。
通常はCYP阻害薬(マクロライド等)の投与を中止して濃度が低下すると相互作用は消失するが、濃度が低下した後も相互作用が持続することが報告されている抗菌薬は、次のうちどれか。

グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類は小腸上皮細胞に存在する CYP3A4 を不可逆的

アゾール系抗真菌薬はCYPを阻害するため、併用禁忌や併用注意が多い医薬品として有名ですが、実はアゾール系抗真菌薬はそもそもCYP阻害薬だということを知っているでしょうか。アゾール系抗真菌薬は、真菌の細胞膜の主要構成脂質であるエルゴステロールの生合成酵素を阻害する薬です。エルゴステロールの生合成酵素はラノステロール 14α-脱メチル酵素という名前ですが、これは別名CYP51とも呼ばれています。

クラリスロマイシン(クラリス)、エリスロマイシン(エリスロシン)

アゾール系抗真菌薬は、窒素を含む複素環を持ち、それがCYP51の活性中心に存在するヘム鉄に配位結合することでエルゴステロール合成阻害作用を発揮します。上で説明した、非特異的阻害の様式と全く同じ機序であることが分かっていただけたと思います。


(13)強い阻害薬、中程度の阻害薬、弱い阻害薬:「相互作用を ..

薬物の中にはCYPによる代謝を受けて高い反応性を有する代謝物へと変換されるものがあります。これら代謝物がCYPの活性中心に共有結合すると、そのCYPは不可逆的に不活性化されます。このような代謝依存的な阻害は mechanism-based inhibition(MBI)と呼ばれます。

4.8-2 アモキシシリン及びクラリスロマイシンとの2剤併用又はTAK-438 との3

MBIを引き起こす代表的な薬物は14員環のマクロライド系抗生物質(エリスロマイシン(エリスロシン)、クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス)など)です。14員環マクロライド系抗生物質はCYP3A4による代謝を受けた後、CYP3A4のヘム鉄に共有結合してCYP3A4を不活性化します。一方、16員環マクロライド系抗生物質(ジョサマイシンなど)はほとんど CYP3A4を阻害しません。

相互作用 (小児用製剤の場合は 2.) 本剤は,肝代謝酵素チトクローム P450(CYP)

食品にもMBIを引き起こすものがあります。有名なのはグレープフルーツジュースです。グレープフルーツジュースに含まれるフラノクマリン類がCYP3A4を不可逆的に阻害します。

マクロライド系抗菌薬(クラリスロマイシン[クラリス、クラリシッド]、エリスロ ..

ここではCYPの阻害様式の違いについて解説しました。阻害様式を理解することで、相互作用の予測や対処がしやすくなります。まさに薬剤師が活躍すべき分野ですので、ぜひ業務に役立てていただきたいと思います。

これは、後述する腎機能低下時の投与設計(Giusti-Hayton

このため他のお薬との飲み合わせが比較的によく、ベルソムラでは抗生物質のクラリスと併用禁忌となっていますが、併用注意となっています。

リスロマイシン及びクラリスロマイシン,並びにカルシウムチャネル遮断薬のベラパミル及びジルチアゼ.

・グレープフルーツ、クラリスロマイシンはCYP3A4を阻害し、薬剤血中濃度を上昇させるため要注意。クラリスロマイシンとスボレキサント併用により起立困難を生じた症例が報告されている(クラリスロマイシン、イトラコナゾールなどはスボレキサントと併用禁忌になっている。レンボレキサントは併用注意で禁忌ではない)