イソトレチノインの効果と当院のニキビ治療の流れについて解説します


難治性ニキビの治療薬として知られているイソトレチノインは、ビタミンAの一種であり以下のような作用があります。
などたくさんの効果が期待できるので1つずつ詳しく解説していきます。


・レーシック手術前後6ヶ月はイソトレチノインの服用をお控え下さい

血栓症の発症リスクがあります。
血栓症とは足の血管などにできた血栓が心筋梗塞、肺梗塞、脳梗塞などを起こす病気のことです。
発症確率が上がるのは内服開始後1~3ヶ月までで、それ以降は発症しにくくなるようです。
海外の調査では血栓症発症リスク人口1万人当たり高い順に 出産後(40~60)妊娠中(5~20人) マーベロン28など低用量ピル服用(3~9人) 服用していない普通の人(1~5人)ですのでそれほど高いわけではありません。
喫煙者、高齢、肥満の方は血栓症のリスクが上がります。

商品名はイソトロインの他、イソトレチノイン、アキュテイン、ロアキュタンといった名前でも広く知られています。

イソトレチノインの服用のタイミングや服用量の目安について解説します。

イソトレチノインは効果があります。
ニキビは毛穴の詰まりと過剰な皮脂の分泌が原因となって起こるため、その原因を取り除くはたらきがあります。

イソトレチノインは皮脂腺を消退させます。この皮脂腺の消退は顔のみならず全身に起こりますので、全体的に体が乾燥しやすくなるという副作用があります。
乾燥肌の悪化、乾燥による湿疹、乾燥による唇のひび割れ、肌の粘膜が弱くなり鼻血が出やすくなる、などという症状が起こることがあります。ただし一般的にそういった副作用は軽微であり、保湿剤使用などで対処可能です。

イソトレチノインは、1ヶ月後に皮脂が減ってきたことを実感できます。

イソトレチノインは「アキュテイン」などの商品名でニキビ治療に用いられている内服薬です。イソトレチノインは、皮脂の分泌を抑える作用とともに、アクネ菌に対する抗菌作用や抗炎症作用があるため、ニキビの改善やニキビの炎症を抑える効果が期待できます。

作用としては、他の外用剤や内服薬と
異なり下記のようにニキビの発症要因
である4項目を全て一剤で抑制するので
効果的なのです。

イソトレチノインの服用期間中に注意するべきことは以下の通りです。

問題がなければ最長3ヶ月分の長期処方が可能ですが、定期的な血液検査が必要です。治療期間として、3~5ヶ月の内服継続を推奨しています。内服を終了しても改善効果が続くことがほとんどですが、ニキビが再発するようなら、症状を診ながら再度内服を行います。

重度のニキビ患者に対して約5ヶ月に渡って1mg/kg/日のイソトレチノイン治療を行った研究では、90%の患者で炎症性ニキビの95%以上の減少が認められました。また、用量依存的に有効率が上昇(つまり、用量が多ければ多いほど有効率が上昇)したことも報告されています 4


日本国内のクリニックで処方されているイソトレチノインの費用相場は、

1日20mgのイソトレチノイン内服を開始します。当院では、副反応の確認のためにまずは10日分のイソトレチノインを処方します(10日分5500円)。2回目の受診の際に血液検査結果の確認、副反応がないことをなど確認できれば、継続で処方を行います。

また、服用期間によっても費用は異なることを理解しておきましょう。

ニキビの原因には、毛穴が固くなって塞がりやすくなる角化異常が関係しています。角化異常があると、それだけ皮脂が毛穴に詰まりやすくなってしまうのです。イソトレチノインは皮膚細胞にアプローチして角化異常を正常に整える働きが期待できます。

1クールの治療期間は約6ヶ月間ですが、8ヶ月間に延長することもあります。

当院で治療を受けたほとんどの患者が、以前に抗生剤や塗り薬などの皮膚科治療をすでに受けており、改善が認められなかったことを考えると、イソトレチノインの効果は非常に高く、再発率が低い治療と言えます。

イソトレチノインの効果を感じるまでの期間は、個人差があります。

通常、イソトレチノインを約5ヶ月続けて辞めた後、3〜5年はニキビが作られにくくなることがわかっています。
なぜなら、イソトレチノインの服用を続けると皮脂が作られにくくなったり、皮脂の分泌が減ったりするためです。

イソトレチノインは、重度のニキビ治療に効果的な薬として知られています。

・低用量イソトレチノインによる中等度ニキビ患者638名の研究
中等度ニキビ患者638名を、イソトレチノイン1日20㎎で6カ月治療し、12〜20歳の患者の94.8%、21〜35歳の患者の92.6%のニキビが治癒しました。
その後4年間のにきび再発は、12〜20歳の患者で3.9%、21〜35歳の患者で5.9%で、
主な副作用は、軽度の肝機能異常が4.8%、血液検査での軽度の脂質レベルの上昇が4.2%でした。

※個人差はありますが効果はすぐに現れず少しずつニキビが減少していきます

イソトレチノインは、ニキビ改善効果に期待できる、ビタミンA誘導体の内服薬です。

イソトレチノインは皮脂腺の活動を抑えるため、肌が乾燥しやすくなります。


イソトレチノインはレチノイドというビタミンAの類似体に属する成分の名称のことで、医薬品ではレチノイン酸、化粧品ではレチノールという成分で配合されています。
昨今レチノールはニキビや皮脂、毛穴などに有効な成分として有名になってきていますが、医薬品の方が高い濃度となっています。

ため、イソトレチノインをご検討している方も気軽に服用開始できます。

難治性のニキビや毛穴のトラブルに効果を発揮しますが、使用方法や期間を誤ると、副作用のリスクが高まるため注意が必要です。

イソトレチノインの効果を高めるため、保湿ケアを徹底しましょう。

軽症のニキビに対しても、他の治療が無効であり再発を繰り返す患者さんへ処方しています。中等症以下のニキビに対しては、0.5mg/kg/日か、それ以下のイソトレチノインの低用量療法で効果が出る場合も多くあります 5, 6

イソトレチノインは様々な注意点があり、また効果も個人差があります。

非常に治りにくいと言われているタイプのニキビに「嚢胞性(のうほうせい)ざそう」という種類があります。海外ではこのような重症のニキビについて、イソトレチノインによる治療が推奨されています。また重症のニキビだけではなく、軽症~中等症であっても、他の治療で効果が実感できないような繰り返しできるニキビにイソトレチノインを処方することがあります。

以下では、イソトレチノインの治療期間と服用量について解説します。

飲み忘れがあった場合はその分は内服せず、次の服用時間に通常量を内服します(絶対に一度に2回分を内服しないでください)
低用量ピル(マーベロン28)を併用し規則正しい生理周期に誘導します。

イソトレチノインは高い効果が期待できる一方で、副作用のリスクもあります。

ニキビ跡の瘢痕をなるべく残さないためにも、当院では、早期治療を推奨しています。

下記のような対策により、イソトレチノインの効果を最大限に高めましょう。

ニキビの原因には、皮脂の過剰な分泌が関係しています。イソトレチノインは、皮脂腺を退縮させる働きにより、過剰な皮脂分泌を減らす効果が期待できます。

ニキビに悩んでいる方やイソトレチノインが気になる方はお気軽にご相談ください。

治療前、治療後1ヶ月、その後は3ヶ月に一度は採血が必要となります。
採血項目は血算、肝機能、クレアチニンキナーゼ、高脂血症、高コレステロールの検査が最低限、必要です。

①イソトレチノイン治療では頻回の採血検査の必要性は否定されている

ニキビの保険診療など他の治療で2ヶ月ほど治療しても改善がみられない場合には、イソトレチノインでの治療を検討する余地があります。イソトレチノインは塗り薬、飲み薬、レーザーやピーリングなどの施術を含め、効果が高い治療法のひとつです。ですが、副作用や仕様上の注意点があるため、治療の最初から内服を始めることは稀です。

文責 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長 祖父江 千紗

・179名のイソトレチノイン治療1クール後の3年間の追跡調査
35%:再発がみられらなかった。
27%:抗生剤内服で、再発ニキビをコントロール出来た。
23%:再発し、イソトレチノインの再投与の適応となった。
16%:塗り薬治療で、再発ニキビをコントロール出来た。

イソトレチノインの治療に関して気になっている方はぜひ最後までお読みくださいね。

毛穴を詰まりにくくしたり皮脂の分泌を抑制したり、ニキビをできにくくする効果もあります。