インフルエンザに続いて、花粉症のシーズンに突入です。今回のケースは、インフルエンザと花粉症の両方に関連した市販薬トラブルです。
のどが痛い、せきがでる、熱も高くなってきた……。これらの症状は、風邪でも、インフルエンザでもみられます。しかしながら、市販の風邪薬は、インフルエンザの際に服用しても効果は期待できません。なぜなら、インフルエンザを治すには、体内のインフルエンザウイルスを不活化しなければならず、その効能は抗ウイルス薬でなくては得られないからです。しかも、風邪薬の種類によっては、思いもよらぬ重篤な事態を招くことがあるため注意が必要です。そこで今回は、インフルエンザの際に市販薬を服用することの危険性と、安全に使うためのポイントを紹介します。
薬と「飲み物」の危険な組合せ グレープフルーツ以外の果物も注意
ただし、高熱などのインフルエンザの症状により、痙攣がある、顔色が明らかに悪い、意識状態が低いといった場合は時間を空けずに病院を受診しましょう。そのまま放置すると、命にかかわる危険な状態になる可能性があるためです。
インフルエンザは咳や喉の痛みといった風邪っぽい症状だけでなく、38度以上の高熱が続くことが特徴的です。そのため、解熱鎮痛剤などの市販薬の使用を検討する人も少なくありません。
しかし、解熱鎮痛剤の使用はあくまでも対症療法的なものであり、インフルエンザそのものを治すことはできません。「市販薬ではなく処方薬を使いたい……でも病院を受診する時間がない」とお悩みでしたら、をご利用ください。
早朝・深夜など病院が開いていない時間帯でも、ご自宅からスマホで診察を受けられます。診察後はお近くのドラッグストアに処方箋が送られますので、スキマ時間にいつでも受け取りに行けます。
「インフルエンザの高熱で病院の待ち時間がつらすぎる……」そんなときはぜひ、おうち病院「オンライン発熱・コロナ外来」をご活用ください。
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インフルエンザの治療薬は、発症から48時間以内に使用すると最も効果を発揮すると言われています。しかし、発熱直後に検査を受けても陰性になることがあります。
その場合、翌日も熱が下がらない場合は再び来院して検査しなければなりません。高熱が出たらまずは1日じっくりと休養して体力を回復させましょう。その後、病院を受診して検査を受ければ正しい結果が出やすいです。
なお、制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤)はアレグラFXと併用できず、シメチジンはクラリチンEXとの併用ができません。
ビラノア錠20mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
エリスロマイシンを服用中の人は、アレグラFX、クラリチンEXともに併用できません。またほかのアレルギー用薬(皮ふ疾患用薬,鼻炎用内服薬を含む)、抗ヒスタミン剤を含有する内服薬など(かぜ薬、鎮咳去痰薬、乗物酔い薬、催眠鎮静薬など)もアレグラFX、クラリチンEXともに併用が不可となります。
アレグラFX、クラリチンEXともに「してはいけないこと」として併用不可とされている成分は?
アレグラ; アレロック; レスタミン; ポララミン; クラリチン; ザイザル; デザレックス ..
風邪かインフルエンザか分からなくも、高熱が出てつらいときは「ひとまず熱を下げたい」と、解熱剤を使いたくなるものです。しかし、インフルエンザにかかっている場合、市販の解熱剤を安易に使うことは望ましくありません。というのも、解熱剤の成分のなかには、インフルエンザの合併症を引き起こす原因となりうるものがあるからです。
それは、アスピリン(アセチルサリチル酸)、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸の3種です。これらが含まれる解熱剤をインフルエンザ時に服用すると、インフルエンザ脳炎・脳症の発症リスクを高めたり、重症化する危険性があることが厚労省の研究から分かっています。
またアスピリンには、肝機能障害や精神神経症状をきたすライ症候群という合併症を引き起こす可能性も指摘されています。この合併症は主に乳幼児が発症しやすいとされていますが、成人でもまれに発症することがあるため、インフルエンザ時に服用することは避けましょう。
なお、こういった成分は市販の風邪薬にも含まれているケースが多いです。インフルエンザは風邪と同様、のどの痛みや鼻水、せきといった呼吸器症状が強く現れます。これらの症状は市販されている風邪薬の効能にも含まれているため、風邪薬を使いたいと考えてしまうかもしれませんが、先に述べた危険性を考慮すると、服用は望ましくありません。風邪かインフルエンザか判断できない場合は、安易に市販薬を使うことはやめましょう。
妊娠中・授乳中は、市販の解熱鎮痛剤の服用には十分に注意しましょう。妊婦でも服用可能な市販薬はあるものの、間違えて服用不可のものを購入・使用してしまうこともあります。
また、人それぞれで薬の効き方や副作用の出方、身体への影響などには違いがあります。お腹が大きい上に高熱でつらいかもしれませんが、妊娠中はできる限り病院を受診することをおすすめします。
[PDF] 花粉症のシーズンが始まります お知らせ インフルエンザ情報
風邪と違ってインフルエンザの原因となるのはインフルエンザウイルス(A型・B型・C型)のみです。
喉の痛みや咳、鼻水・くしゃみといった呼吸器症状がある点は似ていますが、インフルエンザは38度以上の高熱が出ることが特徴的です。また、風邪とは違ってこうした諸症状が、より強く急激に表れる傾向にあります。
免疫力が低下している人や持病のある人がかかると、命を脅かすほどに重篤化することもありますので、早めに適切な治療を行うことが大切です。
ザジテン、タリオン、ジルテック、アレグラ、アレジオン、アレロックなど ..
23歳、女性です。
28日から咳が止まらず、29日に発熱。その時点ではコロナ、インフルどちらも陰性でしたが30日になっても熱が下がらなかったため再度検査をした所、インフルと診断されました。
アレグラとカロナール、アンブロキソール、カルボシステインを一緒に飲もうと思っているのですが、大丈夫でしょうか。
:一緒に服用してはいけない薬の組合せ
20代の男性。2月にインフルエンザにかかり、高熱が続くつらい時期は乗り越えましたが、その後も が続くため、市販の咳止めを服用していました。
タミフルの飲み合わせ、禁忌があるかどうか知りたい
生理痛や頭痛の緩和でおなじみのお薬で、小学生でも服用できます。アセトアミノフェン単独の解熱剤なので、インフルエンザのときも安心して使用できます。また、チュアブル錠なので水なしでそのまま服用可能です。
ただし、このお薬の使用はあくまでも一時的な対症療法と捉え、なるべく早めに病院を受診しましょう。
:一緒に服用してはいけない薬の組合せ
インフルエンザの場合、市販薬では治療することができません。これは、インフルエンザウイルスに有効な成分が含まれているお薬が存在しないためです。そのため、市販薬を使用する場合は、インフルエンザによる発熱や関節痛、鼻水や咳といった諸症状を緩和することが目的となります。
インフルエンザをなるべく早く完治させたいならば、病院を受診して処方薬を使用することをおすすめします。
タミフルと市販のアレグラ、併用できますか!
もともと花粉症にもなりやすく、スギ花粉の飛び散るシーズンを迎え、早朝に少し鼻水やくしゃみも出るようになったため、市販の鼻炎薬を追加することにしました(この時、咳止めと鼻炎薬は全く別物と思いこんでいました)。コーヒー店でサンドイッチとコーヒーの朝食をとった後、咳止めと鼻炎薬を服用したところ、突然、胸がドキドキするようになり( )、近くの診療所を受診しました。
花粉症の薬と他の薬との飲み合わせ|注意すべき飲み合わせを解説
市販薬には、成分が一つの単剤と、二つ以上の成分を配合する合剤の2種類があります。このケースでの咳止めと鼻炎薬は、いずれも合剤の製品でした。そして、服用した咳止めと鼻炎薬には、動悸の原因になる成分が複数入っており、まったく同じ成分も含まれていました。その結果、心臓の拍動が速くなり、動悸の症状が出てしまい、つらい思いをしたというわけです。具体的に成分を見てみましょう。
タミフルの飲み合わせ、禁忌があるかどうか知りたい
ヒスタミンH1受容体拮抗作用や各種ケミカルメディエーター遊離抑制作用などを有します。スギ花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎、ダニやハウスダストで起こる通年性アレルギー性鼻炎によるくしゃみ・鼻みず・鼻づまりの鼻症状、また乾燥で肌がかゆい、虫刺されなどによる皮膚炎、じんましんなど様々な皮膚のかゆみを改善します。
通常、アレルギー性鼻炎・蕁麻疹の症状、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎・皮膚そう痒症・アトピー性皮膚炎)に伴う皮膚の痒みの治療に用いられます。
アレグラ、カロナールの併用
インフルエンザが疑われる場合に市販薬を購入する場合は、必ず薬剤師に相談しましょう。
前述の通り、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の解熱剤はインフルエンザ脳症などの合併症を引き起こす恐れがあります。高熱で判断力が鈍ってしまい、間違えてNSAIDsの解熱剤を購入・使用してしまうかもしれません。
そうした事態を避けるためにも、薬剤師に相談することをおすすめします。
水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムは、アレグラの効果を弱めてしまう恐れがあります。 この2つの成分は、市販の胃薬や便秘薬、総合感冒薬に配合されることがあるため、一緒に服用しないように注意しましょう。 また、市販の総合感冒薬や鼻炎薬、酔い止め薬、睡眠改善薬には抗ヒスタミン成分が配合されています。 2024年8月5日
市販薬は安全性の高い薬ですが、疾患によっては、含まれている成分が思わぬ事態を招く場合があります。高熱が出たり、悪寒が強い場合、まずはインフルエンザを疑って、医療機関で医師に適切な薬を処方してもらいましょう。
その際注意したいのは、病院へかかるタイミングです。インフルエンザの診断には検査が必須ですが、正確に判定するには、インフルエンザウイルスがある程度増殖した状態でなければならず、あまり早くても正確な検査は行えません。先に紹介した症状が現れてから24時間から48時間の間での検査が推奨されているため、しばらく自宅で安静に過ごした後、タイミングを見計らって病院へかかりましょう。自宅療養の間は、症状がつらくても市販薬の使用は控え、悪寒があるうちは暖かい部屋着や空調で暖を取る、高熱で汗をかく場合は水分をこまめにとるなど、対処療法で身体の負担を減らして乗り切りましょう。また、インフルエンザかどうか分からない場合でも、疑われる症状がみられる場合には、感染を広げないためにも不要不急の外出は控えましょう。
アレグラ*1FXなどのフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、抗ヒスタミン成分が配合された風邪薬との併用は避けてください。 眠気などの副作用がでやすくなるおそれがあります。 2024年7月28日
インフルエンザが疑われる際は医療機関へかかることが治療の基本ですが、病院が遠く離れていたり、待ち時間もかかることが想定されたりする場合、高熱などの症状がひどいと足を運べないこともありえます。どうしても医療機関へかかれない場合は、近所のドラッグストアの中から薬剤師の常在している店舗を選び、安全性の高い薬を選んでもらうのもひとつの手です。インフルエンザにかかっている可能性があることを伝え、症状にあった薬を案内してもらいましょう。
一般的に、インフルエンザ時でも服用できる解熱剤は、アセトアミノフェンを主成分とするものといわれています。しかしながら、多くの解熱剤はさまざまな成分を含んでいるため、自己判断で薬を選ぶことは少なからず危険があります。必ず薬剤師に相談をし、より安全な薬の利用を心がけましょう。そして、症状が少しでも軽くなったら、必ず医療機関にかかり、医師の診察を受けましょう。