小児クループの治療におけるグルココルチコイドの有効性と安全性は?


欧米やアジアで実施された「ACTT-1試験」では,標準治療に比べレムデシビル投与群で,COVID-19の臨床的症状について15日から10日と,5日間早く改善が認められた。また,同じく欧米やアジアで軽症COVID-19を対象に実施された試験では,レムデシビル5日間投与群,10日間投与群,標準治療群の3群に割り付けられ,5日間投与群で標準治療群に比べ11日目の臨床的な改善が多く認められたが,10日間投与群では標準治療群と差を認めなかった。このようなデータから現在,実臨床では肺炎像のあるCOVID-19,すなわち「中等症Ⅰ」以上の症例で,レムデシビル5日間投与(最大14日)が推奨されている。


かぜを知ろうその7 クループの咳 | くぼこどもクリニック ブログ

COVID-19の臨床経過では,発症後数日はウイルスの増殖による咳嗽・鼻汁・発熱などの感冒症状がメインであり,発症1週間後からは宿主免疫反応による炎症がメインの病態となってくる(図1)1)。新型コロナウイルスの病態を考えると,発症早期には抗ウイルス薬や中和抗体薬による治療が重要となる。多くのCOVID-19では1週間から10日前後で症状が軽快することが多いが,症状が徐々に悪化する症例が一定数認められる。そのような症例に対し,発症1週間以降の治療としては抗炎症薬による治療がカギとなってくることが知られている2)

上記の6種類以外にも臨床の現場ではデキサメタゾンや,血栓予防として抗凝固薬のヘパリンを頻用している。なお,COVID-19に対する非薬物療法としては理学療法や酸素療法,挿管/人工呼吸管理や体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation:ECMO)などがある。それだけでも膨大な内容となるため,本稿では割愛する。

はじめ内服薬はよく効いて咳はやがて治り、喘息発作はしばらく起きませんでした。 ..


・COVID-19は全身性の炎症反応から,広範な肺障害や多臓器不全を起こすことがあり,抗炎症薬としてステロイドが使用される。

・デキサメタゾンが標準治療に比べ死亡率を減少させたことから,酸素投与が必要な「中等症Ⅱ」以上のCOVID-19症例に対する標準治療となっている。

・デキサメタゾン以外にも,メチルプレドニゾロンや,強力なステロイド治療としてステロイドパルス療法でCOVID-19症例に対する効果を検討した報告がある。

・シクレソニドやブデソニドなどの吸入ステロイドによるCOVID-19症例に対する効果を検討した報告があり,シクレソニドは肺炎増悪率が高かったと結論づけられたが,ブデソニドは症状回復までの時間を短縮させた。

ほとんどの研究(98%)は、その方法、報告の問題、あるいはその両方に関連する問題を抱えていた。プラセボと比較したグルココルチコイドについては、研究のばらつき、研究結果の不正確さや矛盾、バイアスのリスクから、2、6、12、24時間後のクループスコアの変化、再診または(再)入院のエビデンスの確実性を低下させた。再診、再入院、またはその両方について、報告の偏りが結果に影響を与えたというエビデンスはほとんどない。このレビューの他の比較でも、バイアスのリスク、試験結果の矛盾や不正確さに関する懸念など、エビデンスの確実性を脅かす同様の問題が存在した。

[PDF] 症例検討 患者背景 処方 クループ症候群とは 症状 年齢、性差 原因

日本静脈学会・肺塞栓症研究会・日本血管外科学会・日本脈管学会が発表している『新型コロナウイルス感染症(COVID-19)における静脈血栓塞栓症予防の診療指針 2021年4月5日版(Version 2.0)』では,酸素投与が必要な「中等症Ⅱ」の症例で“ヘパリンの予防投与を考慮”し,ICU管理や人工呼吸管理の「重症」の症例では“ヘパリン投与を行う”としている。逆に酸素投与が不要な「軽症」「中等症Ⅰ」においては“(基本的には)抗凝固療法は不要”とし,離床・下肢運動・弾性ストッキング・間欠的空気圧迫法などを中心とした理学療法が勧められている。

ほとんどの研究(98%)は、その方法、報告の問題、あるいはその両方に関連する問題を抱えていた。プラセボと比較したグルココルチコイドについては、研究のばらつき、研究結果の不正確さや矛盾、バイアスのリスクから、2、6、12、24時間後のクループスコアの変化、再診または(再)入院のエビデンスの確実性を低下させた。再診、再入院、またはその両方について、報告の偏りが結果に影響を与えたというエビデンスはほとんどない。このレビューの他の比較でも、バイアスのリスク、試験結果の矛盾や不正確さに関する懸念など、エビデンスの確実性を脅かす同様の問題が存在した。

クループ症候群について | キャップスクリニック(医療法人社団ナイズ)

グルココルチコイドは、プラセボ(ダミー治療)と比較して、2時間後のクループの症状を軽減し、入院期間を短縮し、再診率や(再)入院率を低下させるというエビデンスに変わりはない。デキサメタゾンの0.15mg/kgの少量投与は、標準用量である0.60mg/kgと同等の効果が期待できる。クループに対する低用量デキサメタゾン0.15mg/kgの有効性に関するエビデンスを強化するために、さらなる研究が必要である。小児のクループの治療にはグルココルチコイドが有効であると結論づけた。

グルココルチコイドは、プラセボ(ダミー治療)と比較して、2時間後のクループの症状を軽減し、入院期間を短縮し、再診率や(再)入院率を低下させるというエビデンスに変わりはない。デキサメタゾンの0.15mg/kgの少量投与は、標準用量である0.60mg/kgと同等の効果が期待できる。クループに対する低用量デキサメタゾン0.15mg/kgの有効性に関するエビデンスを強化するために、さらなる研究が必要である。小児のクループの治療にはグルココルチコイドが有効であると結論づけた。


[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け

乳幼児によくみられるのどの奥が腫れるかぜです。夜間、突然に変な声の咳(犬吠様咳嗽)が出して止まらなくなりあわてて救急診療所を受診することが多いです。
2-4日間で改善することが多いですが、喉頭蓋炎は急速に進行し窒息死するリスクがあります。
クループ症状に加え、首を後ろに反りあごを突き出してよだれが流れ出るような呼吸困難(sniffing position)があれば速やかに救急車を要請しましょう。

声の通り道(声門周囲)にウイルス感染が起きることにより浮腫・腫れが起きることで症状が出現し、特徴的な咳 ..

小児のクループの主な原因は、呼吸器系ウイルスである。クループは、のどや気道が腫れて、呼吸が困難になる。また、小児では「犬吠様咳嗽(犬が吠えるような咳)」と呼ばれる特殊な咳をすることがある。ステロイドの一種であるグルココルチコイドは、腫れを抑えて、クループの子どもたちが呼吸しやすいようにする。

しかし、そのご気管炎と思われる咳が痰の混じった咳に変わっていき、咳が長引いてきます。 ..

小児のクループの主な原因は、呼吸器系ウイルスである。クループは、のどや気道が腫れて、呼吸が困難になる。また、小児では「犬吠様咳嗽(犬が吠えるような咳)」と呼ばれる特殊な咳をすることがある。ステロイドの一種であるグルココルチコイドは、腫れを抑えて、クループの子どもたちが呼吸しやすいようにする。

ステロイドではデキサメタゾン(デカドロン)のシロップを使用します。

★五虎湯(炎症を鎮めたり、気管支のけいれんを緩和する作用があり。顔を赤くして咳き込むような激しい咳や気管支炎を改善します)
★麦門冬湯(粘膜や気道を潤し、水分や飴などでは潤しにくい気管支まで潤します。痰の少ない乾いた激しい咳や長引く咳を改善します)

また、小児では「犬吠様咳嗽(犬が吠えるような咳)」と呼ばれる特殊な咳をすることがある。 ..

但し服用量が結構多いためなかなか飲めない、途中で吐いてしまう子もいます。根気よく時間をかけて少しずつ飲むか、①デカドロン錠(1錠0.5mg)3錠を粉砕して単シロップ5mLに混ぜたもの、またはプレドニゾロン散/錠1~2mg/kgに替えてもらうとよいでしょう。

ようやっと眠れたかな?と思っていたら、あまり聞きなれない音の咳が続いてしまい、お子さんが目覚めてしまう。 ..

リンデロンシロップ〔1.5mL/kg 例) 体重10kgの子で1回15mL〕単回経口投与が行われます。効果発現は投与後4~6時間とされており即効性はありません。症状再燃に伴う再受診率、アドレナリン吸入回数、病院内滞在時間、入院率に有意な改善が示されています。すなわち、病気の期間を短くし、重症化を抑制できる薬といえます。欧米ではすべてのクループ症候群の児に推奨される治療とされています。単回投与のため副作用はほとんどありません。反復投与が必要な場合は入院治療が必要となります。

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一般的には、軽症例がほとんどですが、中等症以上の場合は十分な薬物治療、細やかな身体管理、場合によっては入院治療が必要です。
重症度の評価法として、クループスコアや気道閉塞評価スコアが用いられます。観察のポイントとしては、意識状態、喘鳴(ゼェゼェ)、呼吸状態(努力性呼吸:肩を上下させる、あばら骨が浮き出るような呼吸、お腹をペコペコさせて呼吸)、呼吸数、心拍数が重要です。

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新型コロナウイルス感染症オミクロン株流行以降はクループ症候群を合併する子どもが増加し、一部では気管内挿管・人口呼吸を必要とする重症例も報告されています。夜中突然にわが子がノドの痛そうな激しい咳が出だして止まらなくなり、あわてて夜間救急診療所を受診することの多いクループ症候群。わけがわからず言われるがままに吸入を受け、出されたお薬を飲ませている親御さんが多いのではないでしょうか。どのような治療法があり、どのような効果があるのか、皆さんはご存じですか?

もう少しわかりやすく言うと、呼吸がぜーぜー・ひゅーひゅーして息苦しい、咳が ..

クループ症候群を引き起こすウイルスは通常,二次的な細菌感染を引き起こさないため,抗菌薬が適応となるのは稀である。ただし,初期対応時の検査結果で白血球増多,CRP上昇など細菌性感染の可能性が疑われる場合は,抗菌薬の適応と考えてよい。また,急性喉頭蓋炎であれば,インフルエンザ菌の耐性状況を考慮して,セフトリアキソン,セフォタキシムなどの注射薬を用いる。

ベタメタゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロンなどです。

COVID-19に対する治療薬や治療マネジメントは,この2年間で多くのエビデンスが集積され,診療の手引きも頻回に改訂されている。しかし,COVID-19診療にあたるすべての医療者が常に最新の情報を得られるわけではないので,当院では病院内で最新の治療ストラテジーの認識を統一させるために図2のような「COVID-19治療マネジメント まとめ」を作成して,関係者に配布したり掲示したりして周知を図っている。

デキサメタゾンとブデソニド噴霧吸入による小児急性感染性喉頭炎の治療の臨床効果と安全性【JST ..

クループ症候群は上記の3大症状で診断するため特別な検査はありません。

デキサメタゾンは飲み薬も点滴もありますし、オルミエントは飲み薬になります ..

呼吸不全を疑う場合は,動脈血ガスを測定すべきである。通常は30~40%の吸気酸素濃度が適切である。動脈血ガスCO2が45mmHg以上である場合は,気管挿管の準備をしておく。また,重篤な呼吸障害を認める場合には,専門医療機関〔小児集中治療施設(PICU)〕に転院させるなどの,より集中的な治療を想定した対応を行う。特に急性喉頭蓋炎の場合は,麻酔科医,耳鼻科医と連携し,気道閉塞の場合に備え,気道確保の準備をする。

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クループ症候群は、生後6ヵ月~3歳の乳幼児に多い疾患で、晩秋から冬季に好発します。のどの奥(喉頭)がウイルス感染によって腫れることで気道が閉塞するかぜです。

風邪をひいた、せきが長引く、便秘、肌がかさかさする、発熱、風邪(かぜ)、咳 ..

クループ症候群とは,声門下の気道粘膜・気道組織の炎症性浮腫により吸気性喘鳴,犬吠様咳嗽,嗄声等の症状を呈する疾患群の総称である。上気道のウイルス感染症で生じることが多く,上記症状以外に,発熱,カタル症状を伴う。原因ウイルスとしてはパラインフルエンザウイルスが一般的であるが,RSウイルス,インフルエンザウイルス,アデノウイルスなど,他のウイルスが原因となることもある。ウイルス性は,一般的に予後は良好である。細菌性として,急性喉頭蓋炎,喉頭ジフテリア,細菌性気管支炎が重要である。細菌性はきわめて稀であるが,死亡する危険性が高いため,注意を要する。