豆乳に豊富に含まれるトリプトファンは、どのように作用するのでしょうか。
視床下部にあるメラトニン(睡眠ホルモン)が作用する受容体に作用して、自然な眠りを催します。
メラトニンのサプリメントの素晴らしい点は、副作用がとても少ないところです。
*副作用は飲み始め、容量変更時、急な中断などのタイミングが特に注意が必要です。お薬が開始となった際、上記の時期は気を付けください。何か変化や心配な点がある場合は遠慮なくご質問ください。
健忘とは、物忘れのことです。たとえば睡眠薬を飲んだあとにお菓子を食べてから寝て、翌朝その袋を見つけて驚くといったようなことが起こります。あくまで物忘れであり、異常行動ではないため、日常生活や仕事への影響はそれほど大きくありません。
健忘は、効果の持続時間の短い睡眠薬、効果の強い睡眠薬で起こりやすい副作用です。また睡眠薬の量が多い時、アルコールと睡眠薬を併用した時も、副作用のリスクが高くなります。
対処法としてはまず、寝る直前に睡眠薬を飲むこと、アルコールと一緒に飲まないことを徹底します。その上で健忘が出る場合には、薬の量を減らす、効果の持続時間の長い睡眠薬に変更するといった対応をとります。
喫煙者を1週間禁煙させてメラトニン25mg服用すると、という報告があります。
Γアミノ酪酸()の作用を強めることで覚醒系への刺激作用を抑制し、眠りやすくするお薬です。鎮静や催眠の作用を担う受容体と、筋肉の緊張をほぐしたり不安を和らげたりする受容体の両方に作用しますので、不安や緊張が強い場合にも効果的です。
ただ、薬を飲んで眠ることに慣れてしまうとなかなか止めづらくなる、薬を飲まないと逆に眠れなくなる、内服後の記憶が飛ぶ、ふらついて転倒しやすい、などの副作用があります。使用は最低限とし、不眠が改善したら、減らし方について主治医と相談しましょう。
また、日光ほど強くはありませんが、夜間のスマートフォン(スマホ)やパソコン、液晶テレビなどの画面から浴びる光にも体内時計を遅らせてメラトニンの分泌を抑制する作用があります。朝型化して、寝る時間が早い人は、夜間に光を浴びる機会も少なくなります。それも、夜早く眠たくなる原因のひとつです。
これは眠気やふらつきなどの副作用が生じる可能性があるためです。
今月号は、ズバリ、”不眠症”です。
所謂、睡眠薬を服用せずに、若しくは服用したとしてもその量を減らす為のエトセトラです。
メラトニンは、加齢と共に減少するだけでなく、ストレスホルモンであるコルチゾール(副腎疲労等)や甲状腺ホルモンとも密接な関係があるホルモンです。
トリプトファンやセロトニン、又、その産生の補因子であるビタミンB3、ビタミンB6、マグネシウムを補ったり、生活改善等で、煽てて賺して、駄目だったら、素直にメラトニンを服用して、ガキんちょの頃の様な、朝までぐっすり♪感をもう一度取り戻しましょう。
セロトニンは、朝起きて夜眠るという生体リズムにも関係しています。朝、太陽が昇ると、セロトニン産生が促され、日中にかけて大量のセロトニンが作られます。夕方、太陽が沈むと、セロトニンの産生は低下し、日中に作れたセロトニンは回収され、脳の松果体という部分において、メラトニンに作り変えられます。メラトニンは、別名「睡眠ホルモン」と呼ばれる睡眠に関係した作用を持つホルモンです。日中に作られたセロトニンが多いほど、夜に分泌されるメラトニンも多くなり、睡眠を促す効果も強くなります。
頭痛に関しては、メラトニン受容体を刺激することで生じる副作用です。
睡眠薬を長期間使用していると、体がその成分に慣れてしまいます。その状態で突然服用をやめる、減量することで不眠が服用前より強く出る副作用を「反跳性不眠」と言います。睡眠薬の離脱症状です。
バルビツール酸系やベンゾジアゼピン系の睡眠薬、効果の持続時間が短い睡眠薬、効果が強い睡眠薬で起こりやすい副作用です。
対応としては、上記に該当しない睡眠薬へと変更する、できる限り少量・短期間の使用に留める、睡眠の環境を整えるといったものがあります。もちろん、アルコールと一緒に飲むのも避けてください。
トリプトファンは、酵素や筋肉、抗体など人が生きていく上で欠かせないタンパク質を構成するアミノ酸の1つです。トリプトファンは、体内で作ることが出来ない必須アミノ酸に分類されており、必要量のすべてを、食事から摂取する必要があります。腸から吸収されたトリプトファンは、生体を構成するたんぱく質として使用される以外に肝臓で代謝され、ビタミンB群の1つであるニコチン酸アミドになります。さらに、腸から吸収されたトリプトファンの数パーセントが、脳に運ばれ代謝酵素によって分解され、セロトニンが生成されます。セロトニンは、腸、血小板、脳に存在し、脳においてトリプトファンから作られたセロトニンは、神経伝達物質として働き、精神を安定させたり、睡眠を良くしたり、満腹感を促し過食を抑制したりする効果があります。
副作用としては、メラトニンは生理的な物質になりますので、と考えられています。
COX比例ハザードモデルを用いて、患者背景の差(性別、年齢、BMI、教育年数、糖尿病歴、身体活動、喫煙状況、アルコール摂取量、総エネルギー摂取量、コーヒー摂取量、閉経の有無、睡眠時間)を調整して解析した結果、メラトニンの摂取量が少ない群と比べて、中間の群と多い群では、肝がんのリスクが有意に低下する傾向が認められた(ハザード比はそれぞれ0.64と0.65、傾向性P=0.023)。性別による交互作用は見られなかった(交互作用P=0.54)。
メラトニン受容体1は血管に対して収縮作用に、メラトニン受容体2は拡張に ..
また、「非ヘム鉄分」では胃のむかつきや吐き気といった副作用が比較的多いのに比べ、「ヘム鉄分」はこれらの副作用が出にくいと言われています。
メラトニンは体内で分泌される睡眠に関わるホルモンですが、メラトニン ..
睡眠時、副交感神経の作用により、体温が低下します。また、末梢の皮膚の血管を拡張させますので、手足の皮膚からの放熱が盛んになり、体内の温度がさらに低下し、寝つきやすくなります。この体温の変化には環境が影響します。
メラトニンは光の刺激によって調節されます。 日差しを浴びれば分泌が抑えられて ..
作用時間としては、ベンゾジアゼピン系の超短時間型に近いと言えるでしょう。
GABA受容体の中の、鎮静や催眠の作用を担う受容体に作用します。ベンゾジアゼピン系よりは副作用は少ないとされているものの、ふらつきや依存性などには注意が必要です。
こちらが太陽の光の影響を受けながらセロトニンに、そして、セロトニンが睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンに変化し、睡眠に影響を与えるからです。
*副作用についてですが、内服すると必ず副作用が出るという訳ではありません。過度に心配なさらないでください。また、全ての副作用を記載しているわけではありません。比較的認めやすい副作用、注意すべき副作用を中心に記載しておりますので、その点もご了承ください。
夜勤を終えて日中に眠ると、太陽の光を浴びる機会がなく、セロトニンの分泌量が減少し、メラトニンの作られる量も少なくなります。 ..
不眠症は、医学的な診断基準では「睡眠に適した環境で、適切な時間帯に就床しても、寝つくのに時間がかかる入眠困難、いったん寝ついても夜中に目が覚めやすい睡眠維持困難(中途覚醒)、朝早く目が覚めてしまう早朝覚醒などよく眠るのが困難であるという訴えがあり、そのため日中に苦痛を感じ、社会生活、職業面や学業面での問題がある。こうしたことが、週に3回以上起こるのが、1カ月以上続くこと」と定義されます。つまり、寝室の環境が悪いわけではないのに睡眠が困難な状態を不眠、これによって日中に生活の質の低下が一定期間続いてみられる状態を不眠症と呼んでいます。
医学的な治療特異的脳血管障害などの脳の疾患、うつ病、不安障害などの精神疾患などがあり、原因となっている疾患や症状を治療することで不眠の改善が期待できます。
原因疾患がない場合は、日常のストレスのほか、誤解にもとづく睡眠習慣が関係しています。心配事やストレスがあると目がさえてしまい寝つきが悪くなります。さらに眠れるかどうかが一番の心配になってくると、そのために目がさえてしまい慢性的不眠になります(不眠恐怖症)。私たちは、毎晩一定時刻になると体内時計により身体が休息態勢になり、そうなると眠気を感じ、就床して眠りに入ります。次の朝が早いからなどの事情で、眠たくないのに早く就床しても寝つけません。長く眠りたいからと、年齢に相応な睡眠時間を大きく超えて寝床で長く過ごすようになると、夜中に目覚める回数が増え、よく眠った感覚が得られなくなります。
睡眠時間と生活習慣病は密接に関係しています。睡眠時間が極端に短くなると、食欲を増やすホルモンであるグレリンの分泌が増加し、満腹感をもたらすレプチンの分泌が減少します。つまり、食欲が増し、食べても満腹感が得られにくい状態になるのです。
極端な睡眠不足になったり、睡眠の質が低下したりするとインスリンの働きが悪くなり、健康な人でも食後の血糖値が高くなってきます。また、深い眠りは副交感神経を優位にしますが、眠りが浅く短いと交感神経が優位になり血圧が下がりにくくなります。不眠→肥満→血糖コントロールの悪化→早朝血圧の上昇→不眠という悪循環が生じ、心血管イベントのリスクが上昇します。
一般住民に対する疫学調査では、6時間未満の極端に短い睡眠時間と同様に、8時間を超えた長い睡眠時間も高血圧や糖尿病のリスクになることが明らかになっています。結局、睡眠時間は6時間台ないし7時間台のほどほどが一番良いということになります。
目に日光が入ると、脳内で分泌されるメラトニンというホルモンの量が低下します。
私たちの体には、夜になると自然に眠たくなる体内時計のしくみが備わっています。また、脳内に眠気を誘う物質が蓄積して眠りを引き起こすことが知られており、その後の研究で最も有力な睡眠物質としてプロスタグランジンD2が発見されました。起きている時間に比例してプロスタグランジンD2は増えていきます。アフリカ睡眠病という風土病は、文字どおり眠り続けてこん睡状態になり死に至る病気です。ハエの寄生虫トリパノソーマが引き起こす感染症で、トリパノソーマが脳でプロスタグランジンD2を大量に産生させることが原因と考えられています。
それでは、私たちが眠くなったとき、脳の神経回路はどのようになっているのでしょう。プロスタグランジンD2が増えると、脳の膜上にある受容体が感知し、睡眠不足の情報はアデノシン神経系から、睡眠を引き起こす視床下部のGABA神経系に伝達されます。GABAは、さらに奥にある結節乳頭体のヒスタミン覚醒系を抑制します。その結果、眠くなります。睡眠には、筋肉を休ませるレム睡眠と脳を休ませるノンレム睡眠があります。ヒトでは一晩の睡眠の約8割をノンレム睡眠が、約2割をレム睡眠が占めます。ノンレム睡眠はまどろみ期、軽睡眠期、深睡眠期の3段階に分けられます。眠りにつくとまずまどろみ期から軽睡眠期に入り、眠りはだんだん深くなって深睡眠期に移行します。しばらくすると眠りは浅くなってレム睡眠が現れます。ノンレム睡眠とレム睡眠は90~120分程度の周期で繰り返します。
ノンレム睡眠の深い眠りの間に体内では重要な変化が起こっています。子どもの成長を促したり、体の修復に関わったりする成長ホルモンは、ノンレム睡眠中に最も活発に分泌されることがわかっています。また、細菌やウイルスなどの異物が体内に入ると免疫応答が起こって、インターロイキンがノンレム睡眠を誘発します。風邪をひいたときなどに眠くなるのは免疫関連物質が関与しているからです。
ところで、至適な睡眠時間はどれぐらいでしょうか。8時間睡眠を金科玉条のように考えている人はまだ多いようです。実は、8時間という数字に明確な根拠はなく、睡眠時間は発達・加齢とともに短くなっていきます。正味の夜間睡眠時間を年齢別にみると、10歳代前半までは8時間程度、25歳で約7時間、45歳で約6.5時間、65歳で約6時間です(図2)。
メラトニンは、朝、光を浴びることによって体内で生成が開始され、夜寝る時間帯に ..
ゾピクロン(アモバン)・エスゾピクロン(ルネスタ)
作用時間は短時間ですので、翌日に残りにくいという点では使いやすいお薬です。ただ、苦味が残るのが苦手という方もいらっしゃいます。
また、内服後の記憶がなくなる(健忘)が起きることもありますので、その際は他の薬に変更したほうが良いでしょう。
今回は、体内時計と地球時間とのずれに関わるもっとも重要なホルモンであるメラトニンがテーマです。 ..
寝つきが悪いけれども、いったん入眠できれば朝までぐっすり眠れる、という場合は、作用時間が短い睡眠薬がよく使われます。一方で、入眠できたとしても途中で目が覚めてしまう、熟眠感がない、という場合は、作用時間のより長いタイプの睡眠薬が用いられます。
その他、睡眠覚醒リズムを整えるタイプの薬も発売されており、依存やふらつきなどの副作用のリスクが低いことから、高齢者でもより安全に使用できるとされています。
睡眠リズム障害の治療に応用されているメラトニン受容体作動薬について。
ゾルピデム(マイスリー)
作用時間は超短時間型と同等ですので、翌日に残りにくいという点では、使いやすいお薬です。寝つきを良くする作用は強めですが、飲まないと眠れなくなる、内服後の記憶がなくなる(健忘)、などが比較的起きやすい薬ですので、注意が必要です。健忘が一度でもみられれば、他の薬に変更したほうが良いでしょう。
現在発売されているのは、生理的なリズムに関係する2つの物質のメラトニンとオレキシンに作用する薬です。 ..
主に筋弛緩作用によって起こる副作用です。特にご高齢の方、足腰の弱っている方の場合、転倒や骨折の心配もあるため、注意が必要です。ふらつきも、眠気と同様に効果の持続時間が長い睡眠薬に起こりやすい副作用です。
薬の量を減らす、効果の持続時間が短い・筋弛緩作用の弱い睡眠薬に変更するといった対応をとります。