⇒食欲がなくても、水分はしっかりとるようにして下さい。 倦怠感
悪心抑制の指標は「CC 割合」と「TC 割合」とし,ランダム化比較試験7 編,,,,,,で評価した。各発現時期において,CC 割合については全期間4 編,急性期6 編,遅発期6 編,TC 割合については全期間3 編,急性期2 編,遅発期2 編をもとに評価した。研究間の結果には一貫性があると判断した。メタアナリシスではバイアスリスクと出版バイアスはなかった。CC 割合では,全期間および遅発期において3 剤併用療法は2 剤併用療法より有意にCC 割合を改善した〔RD:全期間0.11(95%CI:0.06-0.17,p<0.0001),遅発期0.08(95%CI:0.02-0.13,p=0.008)〕が,急性期においては有意差はなかった〔RD 0.02(95%CI:-0.01-0.05,p=0.25)〕()。TC 割合については,いずれの発現時期においても有意差はなかった〔RD:全期間0.06(95%CI:-0.03-0.16,p=0.19),急性期 -0.01(95%CI:-0.16-0.14,p=0.90),遅発期0.03(95%CI:-0.08-0.14,p=0.60)〕()。
進行がん患者のがん関連倦怠感に対するデキサメタゾン8mg内服、 または、デキサメタゾン6.6mg注射の多施設共同第Ⅱ相試験
嘔吐抑制の指標は「CR 割合」とし,ランダム化比較試験15 編をもとに評価した。発現時期については,全期間14 編,急性期15 編,遅発期15 編で評価した。研究間の結果には一貫性があると判断した。メタアナリシスではバイアスリスクと出版バイアスはなく,いずれの発現時期においても,NK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用療法は2 剤併用療法と比較して有意にCR 割合を改善した〔RD:全期間0.11(95%CI:0.08-0.15,p<0.00001),急性期0.03(95%CI:0.01-0.05,p=0.01),遅発期0.10(95%CI:0.08-0.13,p<0.00001)〕()。
本CQ に対する文献検索の結果,PubMed 84 編,Cochrane 28 編,医中誌30 編が抽出され,これにハンドサーチ11 編を加えた計153 編がスクリーニング対象となり,2 回のスクリーニングを経て抽出された21 編がシステマティックレビューの対象となった。本CQ では抽出された文献のうち,有効性と安全性についてはランダム化比較試験を中心に評価し,コストについてはコホート研究も評価した。その他の研究については予備資料とした。
軽くするために、デキサメタゾン(ステロイド)を投与します。 お薬名/○日目
前版では,中等度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防に5-HT3 受容体拮抗薬とデキサメタゾンの2 剤併用療法が推奨されている。しかし,中等度催吐性リスク抗がん薬の催吐割合は30%<~90%と幅が広く,催吐割合が60%~90%であるカルボプラチン(AUC≧4)に対しては,NK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用療法が推奨されている。推奨される制吐療法を行っても,悪心・嘔吐が十分抑制できない症例もあるため,催吐割合の幅が広い中等度催吐性リスク抗がん薬に対する適切な制吐療法を検証すべく本CQ を立案した。
全期間と遅発期において,NK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用療法は有意にCR 割合,CC 割合を改善した。ただし,TC 割合については,2 剤併用療法と3 剤併用療法で有意差はなく,悪心の完全制御には課題がある。急性期のCR 割合は有意差はあるものの効果量は小さく,CC 割合およびTC 割合に有意差はなかった。
提供している医師の 40%が倦怠感の治療にこれを使用していると報告し、その 80%
高度催吐性リスク抗がん薬において,AC 療法とシスプラチンを含むレジメンでは悪心・嘔吐の発現様式は異なることが示されており,シスプラチンを含むレジメンにおけるステロイドスペアリングの検証が望まれる。シスプラチンを含むレジメンのみを対象に,オランザピンを含む4 剤併用療法下におけるデキサメタゾン投与期間短縮の非劣性を検証するランダム化比較試験が本邦で行われた。試験結果の論文は,2023 年8 月時点において発表されていないが,その結果に注目したい。
システマティックレビューレポートに基づいて,推奨草案「高度催吐性リスク抗がん薬のうち,AC 療法においては,悪心・嘔吐予防としてデキサメタゾンの投与期間を1 日に短縮することを弱く推奨する。」が提示され,推奨決定の協議と投票の結果,22 名中21 名が原案に賛同し,合意形成に至った。
全身倦怠感、食欲不振が強くなってくる。これらに対してコルチコステロイド
システマティックレビューの結果から,益については評価不能であったが,害についてはデキサメタゾンの投与期間を短縮しても差がないと評価されたため,デキサメタゾンの投与期間短縮(ステロイドスペアリング)は有用と考えられる。なお,AC 療法以外の高度催吐性リスク抗がん薬ではデキサメタゾンの投与期間短縮のエビデンスは確立していないことに注意が必要である。
コスト・資源についてエビデンスに基づく評価はできていないが,デキサメタゾンは安価であり,投与期間短縮により得られるコスト・資源の節減効果は大きくはないと考えられる。
また、悪心・嘔吐、食欲低下、倦怠感の程度について患者日誌を用いて評価した。主
QOL 評価においては,3 日間投与群で便秘と下痢のスコアがより悪く,1 日目投与群では食欲不振と身体機能のスコアがより悪い結果であった。デキサメタゾン短縮投与により,ほてりや振戦が抑制される可能性があるものの,食欲不振や倦怠感はデキサメタゾンによって抑えられていた可能性が否定できない結果となっている。
がん患者の倦怠感は,“がん関連倦怠感(Cancer Related Fatigue ..
この試験では,Likert Scale を用いた5 日間のデキサメタゾン関連の有害事象評価を行っている。4,5 日目のほてりと5 日目の振戦は3 日間投与群でより頻度が高く,2,3 日目の食欲不振,2 日目の抑うつ,2,3 日目の倦怠感は1 日目投与群でより頻度が高かった。また,食欲不振と倦怠感に関しては,2,3 日目において1 日目投与群よりも3 日間投与群で軽度と答えた患者の割合が高かった。
[PDF] A2-① 他の症状管理「がん終末期に対するステロイド」
悪心抑制については,遅発期のCC 割合とTC 割合を指標として評価した。遅発期のCC 割合は個々の試験においては異なる結果であったものの,メタアナリシスでは差がないという結果となった。遅発期のTC 割合については,1 編だけの結果であるものの,1 日目投与群の3 日間投与群に対する非劣性が示された。
用は熱感2件、下痢1件、全身倦怠感1件であった。 注)本剤の承認用量は1回1アンプル(1mL)である。 18
嘔吐抑制については,遅発期のCR 割合を指標として評価した。2 編のランダム化比較試験の結果は差がないということで一致していたが,シスプラチンを含む治療レジメンのサブグループでは遅発期のCR 割合において1 日目投与群の3 日間投与群に対する非劣性が示されておらず,また対照群である3 日間投与はシスプラチンを含む治療レジメンに対する標準制吐療法の投与日数と異なるため,AC 療法以外の高度催吐性リスク抗がん薬についてはデキサメタゾンの投与期間短縮を推奨する根拠がない。
中でも、コルチコステロイド(薬物名:ベタメタゾン、デキサメタゾンなど)は、がん悪液質に
システマティックレビューレポートに基づいて,推奨草案「中等度催吐性リスク抗がん薬のうち,カルボプラチンによる治療においては,悪心・嘔吐予防としてNK1 受容体拮抗薬の投与を強く推奨する。」が提示され,推奨決定の協議と投票の結果,22 名中22 名が原案に賛同し,合意形成に至った。
倦怠感は、全身の感覚が盛り込まれた主観的で不快な症状であり、重度で ..
一方,後者のランダム化比較試験のサブグループ解析では,シスプラチンを含む治療レジメンの遅発期のCR 割合において,1 日目投与群の3 日間投与群に対する非劣性は示されなかった。また,シスプラチンを含む治療レジメンに対する標準制吐療法のデキサメタゾン投与期間は4 日間であるが,本試験の対照群のデキサメタゾン投与期間は3 日間であったことに留意する必要がある。最終的に2 編のメタアナリシスの結果としては差はないが,AC 療法以外の高度催吐性リスク抗がん薬に対するデキサメタゾンの投与期間短縮を推奨する根拠はない。
倦怠感は1 日目投与群でより頻度が高かった。また,食欲不振と倦怠感に関しては ..
嘔吐抑制の指標は「遅発期のCR 割合」とし,デキサメタゾンの1 日目投与と3 日間投与を比較したランダム化比較試験2 編,をもとに評価した。1 編は乳がんのAC 療法のみを対象とした単施設単盲検ランダム化第Ⅱ相比較試験,もう1 編は乳がんのAC 療法とシスプラチンを含むレジメンを対象とした多施設共同二重盲検ランダム化第Ⅲ相比較試験であった。両試験ともNK1 受容体拮抗薬および5-HT3 受容体拮抗薬としてパロノセトロンを使用していた。遅発期のCR 割合において,メタアナリシスで出版バイアスは認められず,両群間に有意差はなかった〔RD 0.0(95%CI:-0.11-0.12,p=0.95)〕()。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、発熱や倦怠感、痛みを伴う関節炎、頬 ..
遅発期に有効なNK1 受容体拮抗薬と,半減期の長い第2 世代5-HT3 受容体拮抗薬であるパロノセトロンの登場により,中等度催吐性リスク抗がん薬を対象に,2 日目以降(遅発期)のデキサメタゾン投与省略の可否を検証した複数のランダム化比較試験が行われ,悪心・嘔吐抑制効果について,1 日目(急性期)投与群の3~4 日間(急性期+遅発期)投与群に対する非劣性が示された。その後,高度催吐性リスク抗がん薬においても遅発期のデキサメタゾン投与省略が検証されたため,本CQ を設定した。
・発熱による苦痛は ADL の低下や不安・倦怠感といった他の症
AC 療法以外の高度催吐性リスク抗がん薬におけるデキサメタゾンの投与期間短縮(ステロイドスペアリング)のエビデンスは確立されていない。
そのため、急に薬の内服を⽌めると体内のステロイドホルモンが不⾜し、倦怠感や⾎圧低下、吐き気、低.
第Ⅱ相試験1 編における評価であり,結果の解釈には注意が必要であるが,その報告における「傾眠」については,高度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防におけるオランザピンを含む臨床試験で報告されている「傾眠」と同程度の頻度,重症度であり(→ 参照),オランザピン追加・併用による害は少ないことが示唆された。ただし,糖尿病患者へのオランザピン投与は本邦では禁忌であり,本CQ で採用した本邦で実施された臨床試験,では,糖尿病患者は除外されていたことに注意を要する。また,作用点が重複するドパミン(D2)受容体拮抗薬との併用は避け,睡眠薬との併用にも注意を要する。
倦怠感(10.5%) 7.肺炎(4.4%) 8.高血糖(4.6%)
高度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として,3 剤併用療法(5-HT3 受容体拮抗薬,NK1 受容体拮抗薬,デキサメタゾン)を行う場合,AC 療法においては,デキサメタゾンの投与期間を3~4 日間から1 日目のみに短縮(遅発期である2 日目以降を省略)することを弱く推奨する。その場合,5-HT3 受容体拮抗薬は第2 世代のパロノセトロンを選択することが望ましい。
エロツズマブによるインフュージョンリアクション・白内障症状・間質性肺炎・倦怠感等に注意。
システマティックレビューレポートに基づいて,推奨草案「高度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として,3 剤併用療法へのオランザピンの追加・併用を強く推奨する。」が提示され,推奨決定の協議と投票の結果,23 名中22 名が原案に賛同し,合意形成に至った。
りますが、時間とともに消失します。 ◇疲労感、倦怠感、脱力感.
オランザピンの代表的な副作用である血糖上昇と傾眠について評価した。いずれもGrade 2 以上の発現頻度は低く,オランザピン群とプラセボ群との間に有意差はなかったことから,オランザピンの追加・併用による害は少ないと考えられた。ただし,本邦で行われたオランザピンを含む臨床試験では糖尿病患者は除外されていたことに注意を要する。また,作用点が重複するドパミン(D2)受容体拮抗薬との併用は避け,睡眠薬との併用にも注意を要する。