脊椎転移が脊髄圧迫を生じている骨転移に対して外科治療が勧められるか? 推 奨: 外科治療を行うよう提案する。(2C)


成人におけるALK陰性病変は転帰不良である;ただし、小児では、ALK陽性とALK陰性病変の転帰の差は、明らかにされていない。全身性陽性未分化大細胞型リンパ腫の小児および青年375人を対象としたシリーズでは、小細胞またはリンパ組織球成分の存在が患者の32%に認められ、多変量解析で臨床的特徴について調整すると、高い失敗リスクと有意な関連性が認められた。


脊髄圧迫症候群など神経への圧迫による痛み,炎症による痛み,頭蓋内圧亢進に伴う ..

がんが前立腺に限局していれば、長期的な予後が優れている。局所進行がんの患者は、一般に治癒できないが、それでも、5年生存率は非常に良好である。前立腺がんが遠隔転移すれば、現在の治療法で治癒することはない。通常、生存期間中央値は1~3年であり、これらの患者のほとんどが前立腺がんにより死亡する。この患者集団でも、長年にわたって変化のない臨床経過が続くことが観察されることがある。

Stambaugh らによる,転移性腫瘍による痛み(0~4 のVRS で約2.4)のあるがん患者29 例を対象に,経口アセトアミノフェン650 mg/回とプラセボを比較した無作為化比較試験では,治療6 時間後の治療前との痛みの差は,プラセボ群が2.0 であったが,アセトアミノフェン群では2.3 と,より鎮痛効果がみられた。29 例中,副作用(鎮静,悪心,発疹,めまい)がみられたのは,プラセボ群が17%,アセトアミノフェン群が14%であり,群間差は認められなかった。

・緊急照射の対象となる病態として,推奨できるエビデンスのある上大静脈症候群と脊髄圧迫につ

低分化腫瘍は、診断前に既に転移している可能性が高く、不良な予後と関連している。腫瘍分化の報告に最も多く使用されている方法は、グリソンスコアである。(詳しい情報については、本要約ののセクション内ののセクションを参照のこと。)

青年の転帰は、より年齢の低い小児よりも劣っていることが報告されている。このような年齢の悪影響は、同様な診断を受けた年少の小児と比較して、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の青年で最も顕著であり、T細胞リンパ芽球性リンパ腫の青年で小さいと考えられる。一方で、FAB/LMB-96(COG-C5961)臨床試験で治療されたバーキットリンパ腫/白血病の患者において、青年期の年齢(15歳以上)は不良な転帰の独立した危険因子ではなかった。

転移性脊髄圧迫のある患者にデキサメタゾンを投与する[Ⅱ,A]。用量は 1 日

無症候性骨髄腫(asymptomatic myeloma)の診断後,直ちに治療介入を行う場合(initial therapy:IT)と増悪まで待ってから化学療法を行う場合(deferred therapy:DT)のランダム化比較試験が行われている

再発・難治例に対しては,初回治療の最終投与日から6 カ月以上経過してからの再発・再燃であれば初回導入療法に対する感受性を有している場合も多く,初回導入療法を再度試みてもよいし,新規薬剤を含む治療レジメンに変更してもよい(,,)。初回治療終了後6 カ月未満の再発・再燃や治療中の進行や増悪の場合,そしてt(4;14)転座などの高リスク染色体病型を有する場合には,新規薬剤を含む救援化学療法の選択が推奨される()。薬剤選択においては前治療レジメンや患者の有する合併症や臓器機能障害の有無などを考慮する必要がある。移植適応のある60 歳未満の患者においては,救援療法が奏効した場合には2 回目の自家造血幹細胞移植併用の大量MEL 療法を行うという選択もある(,)。同様に救援療法が奏効してHLA 適合ドナーがいる場合には,同種造血幹細胞移植という選択肢もあるが,移植後早期の死亡率が高く再発・再燃も高頻度であることから,臨床試験の範疇で行われることが望ましい()。

骨転移診療ガイドラインでは、脊髄圧迫症状を呈する転移性脊椎腫瘍の手術は機

無症候性骨髄腫に対する治療介入は,現時点では症候性骨髄腫への進展高リスク群を対象とした臨床試験の範疇での実施に限定されるべきである。

MDDは、一般に診断時に認められる超顕微鏡的な骨髄浸潤として定義される。MDDは、一般にフローサイトメトリーまたは逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)のような感度の高い方法で検出される。形態学的にリンパ球が5%を超える骨髄浸潤がみられる患者は、病期がIV期であるとみなす。


[PDF] 患者さんへ 悪性腫瘍による脊髄圧迫症のマネジメント

病理医は、時代の流れとともに、同じ組織学的パターンに対してより高いグリソンスコアを与えようとする傾向があること、つまり、ときに悪性度インフレーション(grade inflation)と呼ばれる現象を示す証拠がある。この現象は、現在と過去の患者のシリーズにおける転帰の比較を複雑にしている。例えば、1990年から1992年に前立腺がんと診断された男性1,858人の集団ベースコホートについて、前立腺生検の再判定が2002年から2004年にかけて実施された。現在のグリソンスコアの値は、10年前の同じ標本の値より、平均で0.85ポイント(95%信頼区間、0.79-0.91;P

稀ではあるが,対麻痺や前脊髄動脈症候群が生じ得る.また,右側からの椎体外

がんによる痛みでは鎮痛薬の投与などの痛みに対する治療とともに,外科治療,化学療法,放射線治療などの腫瘍そのものに対する治療を検討する。がん治療による痛み(術後痛症候群,化学療法後神経障害性疼痛など)やがん・がん治療と直接関連のない痛み(脊柱管狭窄症,帯状疱疹など)では原因に応じた治療を行う。痛みがオンコロジーエマージェンシー(脊髄圧迫症候群,骨折・切迫骨折,感染症,消化管の閉塞・穿孔・出血など)の症状であることがあるので,痛みの対応のみでなく,痛みを生じている病態の把握と原因への対応を行う。特殊な疼痛症候群(神経障害性疼痛,骨転移痛,上腹部の内臓痛,胸部痛,会陰部の痛み,消化管閉塞など)の場合にはそれぞれの対応を検討する。

パクリタキセル及びドセタキセルの末梢神経障害に対する手術手袋の圧迫療法の有効性及び安全性についての ..

無症候性骨髄腫患者を対象としたゾレドロン酸4 mg の月1 回で1 年間の投与群と無治療群のランダム化第Ⅲ相比較試験(n=163)と,パミドロネート60~90 mg の月1 回で1 年間の投与群と無治療群のランダム化第Ⅲ相比較試験(n=177)が実施されている。1 年間のビスホスホネート製剤の投与は実施可能なレジメンであるが,いずれの試験でも主要評価項目である臓器障害の出現で定義される症候性骨髄腫への進展までの期間(TTP)や全生存期間(OS)には有意差はなかった。症候性骨髄腫へ移行時の貧血,腎障害や髄外腫瘤形成などの発現頻度には両群間での差は認められなかったが,骨関連事象(skeletal-related events:SRE)の発現率はビスホスホネート投与群で有意に減少することが示されている(ゾレドロン酸55.5% vs 78.8%:p=0.041,パミドロネート39.2% vs 72.7%:p=0.009)。現在イタリアグループにより,無症候性骨髄腫患者に対する2 年間のゾレドロン酸投与と無治療群のランダム化比較試験が進行中である。

この他にも,MMでは腎障害や病的骨折による脊髄圧迫に伴う神経因性膀胱など,感染リスクを増大させる要因に注意が必要です。 治療による免疫不全


胸椎脊髄腫瘍で手術、後遺症はありませでした。平成8年再発の為手術、直後より左足下肢に正座の後のような、強い痺れの症状が現れ、障害3級。デクレトール、トラムセット、ガバペン、デパス、レクサプロ等薬剤処方、昨年11月よりブロック注射してますが、左足下肢の痺れがさらに強くなり、排泄障害はありませんが、寝てる間を除き強い痺れの為、日常生活に支障をきたしてます。針治療致でいくらかでも、痺れが良くなって生活の質が良くなればと思いメール致しました。宜しくお願い致します。

一方、神経変性疾患、脳卒中や脳脊髄外傷に伴う神経機能障害、脳腫瘍、感染症に ..

自家造血幹細胞移植適応症例における初期治療として,ボルテゾミブ(BOR)やレナリドミド(LEN)などの新規薬剤を用いた寛解導入療法が推奨される。BD 療法(BOR, DEX)やBAD 療法(BOR, DXR, DEX) はVAD 療法(VCR, DXR, DEX) との比較で,BTD 療法(BOR, THAL,DEX) はTD 療法(THAL, DEX) との比較で寛解導入および自家移植後の最良部分奏効(VGPR)以上の奏効割合が有意に優れていた。BTD 療法はTD 療法に比べgrade 3 以上の末梢神経障害(peripheral neuropathy:PN)が有意に多いが,BOR とTHAL の用量を減量したbtD はBD との比較で移植後のVGPR 以上の奏効割合は有意に高く,一方grade 2 以上のPN は有意に少なかった。LEN についてはLD 療法(LEN, DEX)がDEX 大量より有意に優れ,さらにLEN と高用量DEX(LD)とLEN と低用量DEX(Ld)の比較で,4 コース後のPR 以上の奏効割合はLD が有意に優れていたが,1 年OS はLd が有意に優れていた。THAL については,TAD 療法(THAL, DXR, DEX)とVAD 療法との比較で自家移植後のVGPR 以上の奏効割合はTAD 療法が優れていたが,CTD 療法(CPA, THAL, DEX)とCVAD 療法(CPA, VCR, DXR,DEX)の比較では自家移植後のVGPR 以上の奏効割合に有意差はなかった。その他,CBD 療法(CPA, BOR, DEX)やBLD 療法(BOR, LEN, DEX)の報告もみられるが,第Ⅲ相試験の報告はない。以上より,BD,BAD,BT(bt)D,Ld 療法が推奨される。なお,本邦では新規薬剤の初発例に対する保険適用はBOR に限られる。

脊髄の炎症性疾患が脊髄炎であるが,必ずしも炎症に限らず,血管障害,圧迫 ..

がんによる神経障害性疼痛には,鎮痛補助薬(抗けいれん薬,抗うつ薬,NMDA 受容体拮抗薬,抗不整脈薬,コルチコステロイド)の投与を行う。鎮痛補助薬は,薬剤に生じやすい副作用と痛みを生じている病態から選択する。効果不十分な場合には,鎮痛補助薬の併用・変更,神経ブロックを検討する。骨転移による痛みには,予測される生命予後を検討したうえでビスホスホネート,デノスマブなどのbonemodifying agents(BMA)の投与の検討や,神経ブロックの適応を専門家に相談する。上腹部の痛みには,腹腔神経叢ブロックなどの神経ブロックの適応についてなるべく早い時期に専門家に相談する。胸部の痛みには,硬膜外ブロック,肋間神経ブロック,神経根ブロック,クモ膜下フェノールブロックなどの神経ブロックの適応を専門家に相談する。会陰部の痛みには,サドルブロックなど神経ブロックの適応を専門家に相談する。悪性腸腰筋症候群で腸腰筋の攣縮がみられる場合には筋弛緩薬の投与を検討し,また神経ブロックの適応について専門家に相談する。消化管閉塞による痛みには,消化管分泌抑制薬(オクトレオチド酢酸塩,ブチルスコポラミン臭化物)とコルチコステロイドの投与を検討する。

腫瘍崩壊症候群症例の集積状況:1~3のデキサメタゾン製剤と事象との ..

術後ノモグラムではさらに、被膜浸潤や切除断端、精嚢浸潤、リンパ節転移などの病理所見が加わる。しかしながら、こうしたノモグラムは学術機関で開発されたものであり、ほとんどの患者が治療を受ける病院という臨床の現場用に一般化された場合には、正確ではない可能性がある。さらに、このノモグラムは、PSAの上昇または外科的病理所見などの健康とは直接関係のない(中間的な)転帰に加え、追加療法を必要とする医師の認識などの主観的なエンドポイントを使用している。加えてこうしたノモグラムには、診断法や術前補助療法の経時的な変化によって影響を受けるという可能性もある。

16.オンコロジーエマージェンシー(oncology emergency)

移植非適応患者に対する標準治療は現在,MPB 療法(MEL, PSL, BOR)もしくはMPT 療法(MEL, PSL, THAL)などであり,40 年以上にわたって標準治療であったMP 療法(MEL, PSL)に比してPFS の延長効果のみでなくOS の延長効果も示されている(,)。米国においてはLEN+少量DEX 併用療法(Ld)の有効性も報告されているが,MP 療法或いはMPT 療法とのランダム化比較試験の結果が未報告であり,厳密な意味で標準治療とは認識されていない。患者年齢や末梢神経障害,血栓症などのリスクや肺の間質影の合併の有無などを考慮して従来のMP 療法などの通常量化学療法の選択肢もある。MPB 療法やMPT 療法では,通常9 コースまで継続することを目標とするが,治療継続期間を比較検討した臨床試験は存在しない。MP 療法で代表される従来の化学療法の場合は,プラトー[安定(SD)/不変(NC)以上の効果判定がなされた時点を規準にしてM 蛋白量等の計測値の変化が±25%以内で3 カ月以上継続した場合]に至るまで継続して治療を終了することが一般的であり,それ以上の治療継続は患者利益に結びつかないことが示されている(,)。また,LEN やTHAL などの免疫調節薬は,DEX との併用により相乗効果が期待できるが,高齢患者に対する大量DEX の投与は感染症や血栓症を誘発することが示されており,年齢に応じた減量が勧められる(,)。移植非適応患者に対する導入療法後の維持療法については,無増悪生存期間の延長効果を示す試験結果があるものの,OS の延長効果を示した大規模試験は少なく,実施する場合は臨床試験の範疇で行うことが勧められる。

Dexamethasone for Epidural Spinal Cord Compression.

前立腺がんの治療を受けた男性に対する最適なフォローアップ戦略は明らかではない。治療による副作用が治療変更によって管理可能かどうかに加え、再発または疾患進行の症状または徴候がないか、男性患者に対して問診を実施すべきである。しかしながら、臨床的に決定を下すために代理エンドポイントを用いることには議論の余地があり、このようなエンドポイントに基づいて治療を変更することで、臨床的な有益性につながるという証拠は乏しい。多くの場合、PSA値の変化の割合は、腫瘍増殖のマーカーと考えられる。しかしながら、腫瘍マーカーまたは腫瘍の特徴は、前立腺がんの進行または死亡のリスクが高いことと一貫して関連している可能性があるとしても、非常に弱い予測因子であり、治療の決定を下す上で、有用性はきわめて限られている可能性がある。

剤使用群ではいずれもデキサメタゾン(dexamethasone)

オピオイドによるせん妄に対しては,抗精神病薬の投与,オピオイドスイッチング,オピオイドの投与経路の変更のいずれかを行う。効果不十分な場合は,神経ブロックなどによるオピオイドの減量・中止を検討する。